息子は横浜が初めてなんだそうです。私も、息子くらいのトシに行ったきり、とんとごぶさた。
では、基本に忠実に。横浜初心者向きモデルコースをたどってみようではありませんか。
参考にしたのは
「横浜観光コンベンション・ビューロー」という
横浜市や神奈川県が先頭になって旗を振っている財団が作ったモデルコース。
中立の立場でまんべんなく、コンパクトかつ効率的なルートに違いない。
桜木町駅
駅を降りるといきなり横浜ランドマークタワーが迫って来ます。
ちなみにこの日の天気予報は、曇りのち日中は雨。
歩く歩道に乗っかって
帆船日本丸とよこはまコスモワールドの巨大観覧車と横浜ベイホテルが見える。
帆船日本丸
に行きたかったのですが、まさかのクローズ!全面改修工事が始まったばかりでした。
この11月から来年の3月いっぱいまでの全面改修工事とのこと。決まっていたイベントもキャンセルしての工事みたいで、急遽決まったとの告知。あるいは再オープンも4月以降になる可能性もあるとのこと。
白いエレガントな帆を開いた写真ばかり見てきたので、少なからずがっかり。
帆船日本丸は「日本丸メモリアルパーク」に展示されている。船を見渡す小高い丘から写真を撮った後
ふりむいた港の景色。
横浜みなと博物館
日本丸とセットであれば大人1人600円、博物館か日本丸1つだけなら400円で横浜の歴史を見ることができる。
開館を待つ間に取った入り口脇のショーウィンドウ。港町ならでは。
博物館の中は、撮影禁止なのです。
- 横に浜があったからさびしい漁村を横浜と呼ばれていた
- 江戸時代末期、向かいの神奈川宿の方が断然はやっていたのだが、黒船襲来、開港しなければならない。東京には得体の知れない外国船を近づけたくない、神奈川宿にも近づけたくないと選ばれたのが「横浜」港のはじまり。
- 富国強兵によって、横浜は大発展を遂げ、チャールズ・チャップリンもやってきた。ベーブ・ルースもやってきた。日本からは生糸は輸出され、移民船が次々旅立っていった。東洋ナンバー1の港となった。
- 関東大震災で横浜港は壊滅。官民あげての決死の復旧作業の末、「復興」は成った。しかし続く戦争と敗戦により、今も港の一番良いところはアメリカ軍が使用している。
- 戦後は横浜を中心地として京浜工業地帯が形成された。また、世界の海運のニーズに対応すべく、今もなお横浜港は変わり続ける
当時の貴重な展示物とともに横浜の歴史をお勉強できます。
面白かったのは、「横浜と歌謡曲」とのコーナーがありまして、「よこはま・たそがれ」(五木ひろしの歌)「ブルーライト・ヨコハマ」(いしだあゆみの歌)「夜霧が俺を待ってるぜ」(石原裕次郎の歌)など「異国情緒ある横浜は数多く歌謡曲に歌われている」とレトロな昭和感たっぷりのバーカウンターに「ジュークボックス」が置いてあって、見学客は歌を選んで聞ける。…「横浜いれぶん」なんか選んじゃいました。知ってます?木ノ内みどり。今は竹中直人の奥さんです。
ご当地アーチストとして柳原良平(1931-2015)の絵やコラージュなどが展示されています。現サントリーの宣伝部の看板イラストレーターで、キャラクター「アンクルトリス」の産みの親。高度経済成長の昭和の勢いと横浜のハイカラ・エキゾチックな空気をあわせ持ち、乗り物大好き・船大好きの少年の心を生涯持ち続けた画伯の遺品は、死後ご遺族により横浜市に寄贈され、2018年3月から横浜みなと博物館で展示の運びとなっています。
わりと真面目に見たのでけっこう時間かかりました。(1時間半くらい)。息子はじりじりして待っていた。さらっと見ればもう少し時間は少なくてすみそうです。
横浜赤レンガ倉庫
1910年代に建築された横浜港に運び込まれた荷物を保管するための倉庫。1号館と2号館があり、2つの建物の間の広場ではさまざまなイベントが開かれている。
「大きい」「大きい」とみなと博物館では展示の説明があったので、着いたときには「案外小さいんだな」が率直な感想。広場ががら空きだったせいもあるかもしれない。大賑わいであれば活気もあってひと味違っていたことでしょう。ゆっくり見られるからいいか。
100年を経たれんがの壁。
中に入ってみると
レトロ&シックな赤れんがの壁を活かした内装と、異国情緒を活かした横浜のご当地グッズや、お洒落な小物のお店などがひっそりひそやか。
床下に往時をしのばせるれんがの展示。
避雷針の展示もありました。
横濱たちばな亭
雨は強くなり、ちょっと肌寒い。お昼ごはんは
「洋食屋さんのオムレツライス」
サラダとドリンクのセット。
食べ終わって外に出て
雨の大さん橋の写真を撮っていると
海上保安資料館横浜館
海上保安庁の見学料無料の資料館があったので入ってみます。
いきなりさびた廃船が丸ごと展示してあって度肝を抜かれてしまった。
平成13年12月。九州の南西沖で、北朝鮮船籍と見られる怪しい船を追跡したところ、韋駄天のような速さで逃げていく(見かけは漁船なのに早すぎるのがまたアヤシイ)。
追い詰めると自爆して沈没してしまった。乗組員は全員死亡。
の船を引き上げて横浜まで運び、展示しているのだそうです。
記録映像が残っており、レジ袋くらいの大きさの包みを海に捨てているのがはっきりわかる。
覚せい剤と見られるが、ついに発見できなかったそうです。
…冷たい冬の海に行かされて、見つかってしまった以上は死ななければならないと思い詰めた、船に乗っていた乗組員さんや、
まだ行方のわからない、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんのことなども思い出され、しんみりしてしまいました。
資料館を出てまた大さん橋の写真を撮り
大さん橋に行ってみたいと雨の中歩いていく。
歩くのは「山下臨海線プロムナード」。
案内図で大きく羽子板みたいに張り出しているのが大さん橋。みなと博物館で「世界中からやってくる大型に船を止めるために作られた」と説明と展示があったな。改修工事のため引き上げられた、ものすごい大きさと太さのスクリューつきの杭もあったっけ。
象の鼻テラス
象の鼻について ABOUT ZOU-NO-HANA | 象の鼻テラス ZOU-NO-HANA TERRACE
ここも展望スポット。
横浜が開港したてのころ、波よけの波止場を作り、その形が象の鼻のようにカーブしていたことから名前がついた。
確かに。「象の鼻」に見える!
今は公園になっていて、平屋の喫茶室付きのアートとかの展示スペースになっていて、芝生の屋上から景色を眺めることができます。
とってもざんざん降りです~。デニムのロングスカートを履いていたのですが、ぐしょ濡れ。
横浜港大さん橋と国際客船ターミナル
一層雨は激しく、豪華客船の姿も形もなく、大さん橋には人っ子ひとりいない。
良くいえば貸し切りです。
床は全部木なんですよ~。「下手に触るとケガするかもしれないから気を付けてください」との注意書きがありました。
がんばって大さん橋の一番先まで行きました。
雨にけむるヨコハマ~。
国際客船ターミナルに入ってみたら
中は大きい。明かりはついていたもののやっぱり貸し切りでした。豪華客船の発着の時はさぞかし賑わうのでしょう。ここを(この建物じゃないけど)チャールズ・チャップリンが、ベーブ・ルースが歩いたんだ~。
木っていいなあ。タイル張りじゃ、このあたたかみは出ませんね。
横浜洋館キング・クイーン・ジャックといえば
- キング:神奈川県庁
- クイーン:横浜税関
- ジャック:開港記念会館
残念ながらキング(写真向かって左)もクイーン(写真向かって右)も工事中です。
激しく雨が降る中赤レンガ倉庫にもどり
スイーツをいただきます。
GRANNY SMITH
世田谷・青山・渋谷などでも大盛況のアップルパイの専門店。横浜赤レンガ倉庫にも出店しています。世田谷・渋谷・吉祥寺はテイクアウトのみだけど、横浜ではお店でアップルパイ、いただけます。

GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE 横浜店
- ジャンル:洋菓子(その他)
- 住所: 横浜市中区新港1-1 横浜赤レンガ倉庫2号館 1F
- このお店を含むブログを見る |
- (写真提供:ひなた桜)
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アメリカンスタイルのアップルパイなので重めですね~。アップルパイとひとくくりになっちゃうけど、ダッチクランブル、クラシックラムレーズン、フレンチダマンド、イングランドカスタードなど、バリエーションが豊富!
平日・大雨のコンディションも幸いし、待ちなしで中に入れた。
ひとまずコーヒー。
横浜赤レンガ倉庫限定の「アーモンド チョコレートアップルパイ」。
パイ生地にチョコレートをはさみ、トップにスライスアーモンドをあしらってある。アイスクリーム・ホイップクリーム・シロップ添え。チョコの香りって、アップルパイと合いますね。
イートイン限定メニューってのもありまして
「アップルコブラー」
大きめのココットの器にりんごと砕いた甘いクッキー生地(オートミールクランブル)を乗せて焼き上げる。
「温かいアップルパイの台抜き」で、量多め。でも充分、食べられちゃいますよ♪
シナモンが効いています。スタンダードの「レギュラー」をいただきました。
お取り寄せ、できます。
中華街
日を変えてまた行っているので突然青空になっています。
大さん橋から徒歩15分くらい、赤レンガ倉庫から徒歩20~30分もあれば着いてしまいます。
前にゴールデンウイークにも行ったのですが、押すな押すなの大混雑、まともに道も歩けなかったのですが、今日は空いている(11月の平日のランチタイムです)。
景徳鎮酒家(四川料理)
ガッツリ中華料理をいただきましょう。
頼んだのは
看板メニュー、麻婆豆腐定食と
高菜そばと四川半炒飯のセット。
中華街指折りの人気店。
麻婆豆腐と炒飯は半端なく辛いです。食べていると汗だくになってくる。
普通、「辛いの食べたい」と辛味度5の担担麺を頼むと「辛いんですけど、大丈夫ですか」と店員さんに不安げに念押しされる。「…じゃ、4にしときます」と軌道修正し、出てきた辛味度4の担担麺「…全然辛くないじゃないか」とやり切れない気持ちで店を出るのがいつもの私なのですが。
しかし「景徳鎮」は。何の前触れもなく出される麻婆豆腐と炒飯がとにかく辛い! 知らない人が食べたら怒って帰ってしまうレベルで辛い! 山椒と黒コショウが追い打ちをかけ、ビリビリと舌と食道と胃を直撃するレベルで辛い!
高菜ラーメンは細めのストレート麺でダシと高菜のうま味が強い。
人気店だから人の出入りはひっきりなし、隣のテーブルは一見反社会勢力っぽい外見の40~50代の男性で連れは20代中ごろとお見かけする情婦っぽい(失礼)女性、中華街なのでサービスは限りなくぶっきらぼう、こわそうな在日の中国人なのであろうおねえさま方の睥睨のもと、いただく激辛料理は、まさしく横浜! の醍醐味ですね~。

- ジャンル:四川料理
- 住所: 横浜市中区山下町190
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- (写真提供:ハナ男)
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中華街を出て
山下公園
青いお空にぽっかり浮かぶ白い雲。白亜の高層ビルに港に浮かぶお船。雨だった前の日とは大違い。
ホテルニューグランド
昭和2年創業のクラシックホテル。道路に直接面していて、広大な前庭がある、とかではないので、正直道の前を通るだけでは堂々たる威容は感じにくいのですが。
しかし栄耀栄華を誇り、あまたのVIPを迎えてきた重み。そんじょそこらの新装開店オープンのホテルとは格が違うんだろうな~。
横浜人形の家
ウチは男の子なので。「見る? 」と水を向けてみましたが、ガン無視されました。
港の見える丘公園
私にとってはオフコースの「秋の気配」の舞台です。
「♪こんな~ことは~いままで~なかぁった~」
と小田和正さんの透き通る声が脳裏にこだまする。