鎌倉パークホテルに1泊2食つきで宿泊。夕食・朝食とも和食「和 みなもと」をチョイス。
食レポします。
鎌倉パークホテルは、立地もホテルの内装もサービスも、みんな女性好みで上品。お食事も量が多すぎず盛りつけも色鮮やかに行き届き、甘辛うま味を取り混ぜたバリエーションで飽きさせず、もちろんとっても美味しかった!
和 みなもとの雰囲気
お店の入口です。
夕食の予約は5人。海の見える角部屋に案内していただきました。
朝食は鎌倉の海が見える窓際の席に座れました。
赤と黒が目につく、和モダンのインテリア。奥のカーテンはふかみどり。
強い色を使っているのにトータルで違和感がないのはさすがのセンスです。
夕食
和会席のコースの上中下、下が6,000円くらい、中が10,000円くらい、上が15,000円くらい。
真ん中でいいかな、と中のコース「やまざくら」にしました。
上は「りんどう」、下は「はなみずき」。
なお、「和 みなもと」の前身はかに料理の専門店。かに会席(上中下)、かにしゃぶコース、かにすきコース、たらば炭火焼きコースなど、かに料理のメニューもバリエーション豊か。
ノンアルコールシャンパン ピエールゼロブランドブラン
食後息子を送って行かなければならないので、お酒は飲めないのですが、と申し上げたところ、すすめられた。
食事と一緒に楽しめる桃、ライチ、花を想わせる香りと繊細な泡が心地よいノンアルコールシャンパン。久しぶりの再会を祝して、乾杯!
先付 前菜
「うす蒸し」は茶碗蒸し。具が新タマネギ。茶碗蒸しにあんがかかっている。
このあん、「あれっ」ってかんじで、味が濃い。
お碗
「飛龍頭(ひりょうず)はがんもどきのことです」と、お店の方が説明してくださいました。
ひりょうずは箸で簡単に切り分けられて、口のなかでほろほろと溶けてしまう。
そして、スープが、お汁が、美味しいんです。
びっくりしました。
うま味がとても濃く、もちろん濃くなりすぎず、しっかり味がする。
もちろん温度も絶妙。
(フタつきのお椀で出てきたのですが、フタが外せず難儀して、結局はお店の方にあけてもらった。「お椀を脇から気持ち、弱く押しながらフタを取るのがコツです」と教えていただきました。)
お吸い物で「ここ、よその料理と違う」と、はっと居住まいを正したくなる味。
出汁には地元、石渡商店さんの鰹節と昆布を使用し
椀物の出汁は別格でさらに上鰹と昆布を使用。
御造り
お刺身は皮に切り目が入っていて、目新しいし食べやすい。
私はどちらかというと赤身のお刺身の方が好きなのです。
白身は脂っこくて~。でも、みなもとのお刺身は
くどくなりすぎず脂がのり、身も固すぎず、新鮮。美味しかった。
特選りんごジュース
福島の白井農園のもの。当然無添加。果汁100%。
素材の味ももちろんですが、ピタリ飲み頃の温度でお客にサービスできる気配りにひたすら感謝です。
焼物
味噌はおそらくは西京漬けですね。白味噌ですし、甘口だったし。
マイルドで味噌の香りと風味がしみこみ魚のうまみとマッチ。
䕌鮎は「稚鮎」のこと。小さい。
全長7〜8センチくらい。骨は抜いて揚げたのだろうか。少なくても口の中では骨はあたらず、頭からしっぽまで丸ごと食べられます。
はらわたはとらない。そしてはらわたの、川魚特有の臭みが実は私、あんまり得意じゃないんですが、この場合! 臭みが風味! はらわたのほろ苦さが鮎の身と薄い衣のシャリっと感とのコラボが最強!
そら豆は皮を取り淡い甘味で味付け。そらまめはまさに旬の素材。
どれも量的には2~3口で食べられるものばかり。
満腹になりすぎず、各々の味を楽しみ、
さ、次のお料理は。と期待に胸がふくらみます。
酢物
量はとても少ない。
焼き物でしっかり味がついていたものを食べているので、
さっぱりした酢の物で口直しして、次のお料理に備えるのですね。
酢の物の味加減も無論文句のつけようがない。
タコのあずき色の皮の部分は外してあり、中の白い部分のみ。モチモチ、コキュコキュです。
翡翠色の、薄ぅ~く切った海綿状の断面が涼やかなお野菜は
「はすの茎」。
「見た目と食感をお楽しみください。」と店員さんからお声かけがありました。
鍋物
サシの入った牛肉は3~4切れ。
脂が乗っているので、今までのお料理で「…満腹になるかしら」とふと不安がよぎったとしても心配はご無用です。
お店の方から「牛肉の色が変わったらお召し上がりください」との説明が。
出汁に自信。のお言葉にふさわしく、ロース鍋のスープの色はかすかに透明な琥珀色。牛脂とのコラボも最強で、息子はかに会席を頼んだのですが「牛鍋の方が断然美味しい」と申しておりました。
牛肉の色が変わったくらいの加熱時間だと
- 九条葱はまだまだ鮮やかな緑色
- ごぼうもかなり固め、
なのですが、薄切りなので食べられる。
火をあまり通していないので生の歯ごたえと香りがしっかり残り、かつほんのり温かい。
下ゆでしてあるのかしら、ごぼう。
なお、牛肉の下には生麩が2枚入っており、
- 1枚は断面が高野豆腐みたいにきめ細かく
- 1枚は粉の交ぜ方が若干荒いのか、「麩の切り口に模様」があり
牛肉の脂と風味のしみこんだお麩を、目も舌もお腹も美味しくいただきました。
お食事
一人分ずつ、釜で炊いている! 甘辛煮のサザエ入りの味ごはん。
銘々にお釜が割り当てられる。
ということは。
「おこげ」が食べられる!
今どき、炊飯器でおこげなんて食べられないし。
甘辛なので、しょうゆのほんのりと焦げた香ばしいかおりは
炊きたてゴハンならではです。
さざえは1㎝角くらいの大きさに切ってあり、食べやすいしサザエのコクもしっかり楽しめました。
お米は福島県産だそうです。
甘味(デザート)
スイカはレンガ状にカットされているし、種も抜いてあるので、見た目はスイカっぽくないけど。口にふくめばまさしくスイカ。
白いんげんの餡になります、とお店の人が教えて下さった。ということは
厨房で、餡も手作りしているのでしょうか。
普通の白餡の粉っぽさやもったり感がほぼなく、
クリームのような餡。隠し味に何か入っているのかもしれない。
ミルククリームもとてもクリーミィでバニラアイスではなくミルク味のアイスなのだ、とハッキリわかる。
夕食のお品書きです。
朝食
チェックインの時に希望の時間を聞かれ、開店と同時、7時半に予約。
夜、私たちのテーブルについて下さったのは若い女性でしたが
朝はミドルエイジの男性でした。
「もう31年、鎌倉に住んでます」とおっしゃられ、
いいなぁ~、私も次に生まれ変わるなら鎌倉がいい!
ほどなく運ばれてきたお膳がこちらです!
白飯はおひつに入っており、銘々が取り分ける。女二人での宿泊なので、たいした量は食べない。のもお見通しで、おひつの四分の一くらいの量で、それでもよそいやすいよう、寄せてご飯が置いてありました。福島県産のお米だそうです。
一ノ段と二ノ段はお重箱。運ばれてきたお膳の重箱のフタをとり、まずは一ノ段とご対面。一ノ段を取って自分の食べやすい場所に置き、二ノ段とご対面することになります。
お店の方がおっしゃるには「けんちん汁がおすすめです。ぜひお召し上がりください。」とのことで鎌倉観光で外せない、臨済宗大本山建長寺直伝のけんちん汁で具は
お豆腐は横浜市円海山の湧き水が使われており、夕食でも感動してしまったみなもとのお出汁。朝食のけんちん汁のお出汁はたっぷりの昆布が使われているのだそうです。
一つ一つの量は少ないのですが、品数のボリューム感がすごい。
なお、
「長谷麩帆の麩まんじゅう」は鎌倉で人気の老舗スイーツ。ホテルの食事でいただけるのは、とてもとても、ありがたい!
食後のコーヒー。カップは白でシンプルだけど、スプーンのうろこ模様が凝ってる。
夕食は1人前飲み物別で10,000円前後、朝食は2,700円!
朝食のクオリティ高い。これで2,700円、絶対に安いと思う。
朝食のお品書きです。
70代後半の母と一緒でした。母も大感激で、夕食も朝食もしっかり完食。
朝食はロケーションとサービスと料理のお味、トータルで軽く5つ星!夕食も、「味わっていただきたいのはお出汁です」の言葉どおりでした。和会席料理なら数はそこそこいただいてますけど。
「和 みなもと」さんの会席料理は、うん。忘れられない!
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