息子の高校の大学進学説明会の時には「親御さんの時代と全然違います。心してください。」と説明を受けた。一浪し、4年がたち、今年の春めでたく卒業・就職の運びとなりました。
就活情報も、ぼつぼつ見ていた。SNSの論調は一貫している。「親の口出しなんかなんの役に立たない」「ジャマなだけだ」「いらん」…。承知しました。黙っていましょう。…見ていただけだけど、イライラしたぁ〜!!! ストレスたまりまくりですよ。まったく、もぅ!!!!
息子のスペック・性格
親バカですいませんが、気持ちはまっすぐで曲がったところはない子です。
大学も成績もまあまあ、そこそこ。
ただし。(ここから熱を帯びる)
- 親譲りのオタクの気配。マンガ・ゲーム・映画命。4年間恋愛とは無縁だったと私は見ている。つまり内向きのコミュ能はそこそこながら、一般人(こんな言い方あるのかしら)に混ざると、大きな流れにはいちおう乗れるものの、そこはかとなく漂う「変人臭」は消せない。
- なんかトロい。女の子だったら違っていたのかもしれない。
小さいときから学校から渡される紙をさっぱり渡さず、チェックしたらランドセルの底に大量に放置されたままグチャグチャに堆積していた。皆勤賞だが宿題・提出物はいたって不真面目。高校は日ごろの行いの報いで第一志望を落ちている。
子どもの自主性とプライバシーは尊重するものの、知りたい・伝えてしかるべき情報が入らないのは困るのです! 口を酸っぱくして手を変え品を変え、必要にかられれば語気荒く鋭く追及し続けた日々。思い出すだけで胃が痛くなってくる…。
就活は大学2年・3年生から始まるはずなのに気配がない
就活で早期に栄冠を勝ち取るためには行動は早ければ早いほど望ましい。
…はずなのですが、さっぱり情報が入ってこない。
コロナ前、息子が大学に入ったころは、就活は超売り手市場で、ぜいたく言わなければ楽勝のムードが流れていた。甘く見ていました。認めます。
「就活中は何十社試験を受けても落ち続け、お祈りメールに埋もれ、メンタルも深く激しく削られるらしい。やっとの思いで潜り込んだ就職先で先輩が飲みに誘ってくださったら、ゴチャゴチャ理屈を立てず、ご一緒させていただくように。」
とさりげなくアドバイスしても、手ごたえなし。
にしても、
- 大学には2・3年生向けの就職情報セミナーはあるのか、出ているか
- 研究室に企業の人は訪ねてこないのか(いちおう理系)
- OB・OG訪問はしないのか
- インターンシップには応募しないのか
帰省の折に、せいぜい上から目線にならないよう、下でに出て、できる限りさりげなく、Webから拾ってきた世間一般の大学生がやっているのであろうプレ就活の活動状況の探りを入れるのですが、「わからない」「知らない」と熱のこもらない答えしか返ってこない。
私の母に孫のキャンパスを見せようと連れて行き(注:距離400kmあまり)、ついでに大学の掲示物に目を光らせる。きめ細かい就職指導をしてくださっている模様なんですが。
息子のフィルターを通すと、すべてが茫洋とし、つかみどころがない。今までの育児の黒歴史がよみがえってくるのですが…。
が。売り手市場なんだし。ハタチを過ぎたオトコに介入できる時期はもはや終わっているのです。 本人がまだ間に合うと思っているのなら、間に合うのだろう。
そして新型コロナウィルス流行下での就活シーズンがはじまった
超優秀な新卒者なんて入学の時から目をつけられ、押さえられてしまうのでしょうが、建前としては就活のスタートは大学3年生の3月から。
が、新型コロナウィルス感染拡大予防のため、人の移動・接触は大幅制限。去年は世界的流行からまだ3か月あまり。今年ほど正体がつかみ切れておらず、自粛と予防の「とるべき行動・あるべき姿」も手探り・五里霧中。
セミナーも、会社説明会も全部ストップしてしまった。
大学の就職担当部署からは「人の集まる・集める就職活動は制限を受けていますが、とにかく焦らず、時期を待ってください。」と言われたとおりおとなしくしていたらしい。
5月・6月・7月と音沙汰なし。
いったいまともに卒業・就職できるのでしょうか。成績表・単位取得表はスポンサーたる両親の元に届く。卒論さえ出せばセーフっぽいのはひとまずめでたいものの
卒業までのステップ・研究のテーマと概要・進捗の見込み・卒論の提出〆切・卒業の決まる時期
について教えてと頼むと
「わからん」
違うだろ〜!
わからないなら学務に言って聞いてこい! 大学のHPで読める・書いてあるならURLを教えろと矢のごとく催促しても、なしのつぶて。
春は過ぎ、夏が来るというのに、
卒業・就職についてウンともスンとも言ってこない。
…いいんですが(いや、良くないんですが)
留年するなら学費の工面をしなければならない。今の住まいは来年3月に契約終了。
「コロナ下ではあったが今年の就職戦線はおおむね終了、通常通り」
「2021新卒の就職内定率は5割」(6割・7割もあったかも)
とのニュースもちらほら目にするようになる。
受け続け・落ち続けていれば親になんか言う気になれないのはごもっとも。
先が見えないのは辛いだろう。苦しいだろう。
わかる。わかるんだけど。けど…。
ついにブチ切れて国民年金のお知らせ(住民票を動かしていないので)に同封して通告文を入れる
就職は去年までは超売り手市場のはずだったのに、悪いタイミングがもろにぶつかってしまい、かわいそう…。とは思うのですが、嘆いてばかりはいられない。
来年4月からの身の振り方について、しっかり考え、行動してください。
「自分の力を発揮できそうな会社に就職する」なら文句ない。
就職だけを最優先するのであれば専門にこだわらず、他業種にトライする選択肢も当然視野に入ってくることでしょう。
しかし、〇〇サマの場合、いままで22年間、すべてにおいてとりかかりが遅すぎる。大学3年のはじめのうちから本気で就職活動をはじめなければ早期内定は難しい。最初からわかっていたはずです。
ましてやコロナ渦のもと、出遅れ感の否めない就活を行うのであれば、
- 留年(ただし1年まわり道をしたことは見る人が見ればマイナス材料であり、留年を決めた途端にさ来年の就活に向け全力疾走する必要がある)
- 大学院進学(ただし大学院に行ったからといって就職に有利になるか否かは玉虫色で誰にもわからない)(メリットとしては今の大学以外の大学院に行けば学歴ロンダリングができる)
もあわせて視野に入ってくるのでは。
学生を続けるのであれば、スポンサーたるお父様の前に正座し、自分の現状と未来への展望をきちんと説明し、土下座してお願いする必要があります。
次の帰省の時には、両親に以上をきちんと説明してください。
卒業と同時に今住んでいる部屋の明け渡しが必要であり、年明けには不動産屋さんからの連絡もあるかと思われます。その時点までに身の振り方が固まっていることを祈ります。
卒業し、家賃込みの生活費の賄えるトコに就職できないなら、荷物と一緒に田舎に戻ることもできます。
幸運を祈っています。
郵便到着後はさすがに「わかりました」と殊勝なラインが届き、 再び消息は途絶える。
「口約束だけど内定もらった」との待ちわびた連絡が届いたのは9月後半。
卒論締切・卒業者発表・卒業式の日取りを教えてもらえたのはどれも当日まで1か月を切ってから。
こんなんでやってけるんでしょうか。
それでも、卒業できると知らせてきたラインには
と泣かせるフレーズが入っておりました。
卒業おめでとう。
社会人ですね。これまでに出会った人たちから頂戴してきた恩を忘れずに。
恩返しは社会にお願いします。
今週のお題「〇〇からの卒業」