花見山公園とは福島県福島市にある花の名所。もともとはお花の農家さん、昭和10年、先々代、伊勢次郎さんが雑木林の山の開墾を始め、花木を植えた。昭和34年に「花見山公園」と名づけ、山いっぱいの花畑を一般開放されました。以来50年以上、ずっと無料で公開されています。
長い間、知る人のみぞ知る地元の人のためのスポットでしたが、1980年代半ば、写真家、秋山庄太郎先生(1920-2003)が花見山を訪れ、その美しさに感嘆し、「福島に桃源郷あり」とのお言葉とともに、一気に知名度がアップ。今では全国から花を愛でに福島を訪れる人たちが引きもきらず。春夏秋冬、いつ行っても楽しめるスポット。とりわけ桜の季節は、山いっぱいに咲き乱れる花は圧巻!
花見山公園 花の見ごろ
例年4月の5~20日頃。
福島県福島市の桜の花の咲くころが人が一番集まるハイシーズン。
年毎に花の見ごろは微妙に動きますから、桜の開花予報は要チェック。
今年は東京の桜の開花も早かったし、見ごろ、早まりそう。
開花状況の問い合わせ
2018年3月1日~4月30日は
花見山情報コールセンター
024-526-0871 で受け付けています。
ただし花見山公園は通年一般開放されており、四季おりおりの花々を楽しむことができます。
花見山公園へのアクセス
マップはこちら。
アクセスを福島市までと花見山公園まで。
通常と交通規制のしかれている4月に分けて説明します。
福島市までのアクセス
JR
東北新幹線 東京駅~福島駅 約1時間40分
仙台駅~福島駅 約20分
※福島駅には「東口」と「西口」あり。
花見山に行くなら「東口」。
高速バス
東京・新宿・横浜・仙台・大阪・名古屋~福島
飛行機
福島空港から 空港からリムジンバスで約50分
仙台空港から 空港から高速バスで約2時間
高速道路
東京方面から 東北自動車道 福島西I.C
仙台方面から 東北自動車道 福島飯I.C
花見山公園までのアクセス
自動車と駐車場
花見山公園前・徒歩10分の場所に駐車場あり。
ナビに入れるなら「住所:福島県福島市渡利原」または「住所:福島県福島市渡利五反田」。無料。
路線バス
福島前駅東口8番のりばより「渡利南回り」に乗車。「花見山入口」で下車後、徒歩約25分。
タクシー
所要15分。
【注意!】4月は交通規制あり。
※4月の花見山周辺は交通規制あり。一般車は乗り入れ禁止。
(2018年は1~22日 7:00~17:00)
自動車・駐車場
車は「あぶくま親水公園」の臨時駐車場へ。(1000台)(交通規制期間のみ利用可)
(カーナビは「ヘルシーランド福島(住所:福島県福島市岡部字上川原26、電話番号024-536-5600)」と入れるとよい)
※上記電話番号は花見山の問い合わせには対応していないのでご注意ください。
トイレあり。
タクシー専用乗降所あり。
あぶくま親水公園からはシャトルバスあり。7:00~18:00.所要15分。往復大人500円。
また、臨時駐車場から花見山公園まではかなり遠いため(距離約4km、徒歩だと1時間強)、福島駅周辺の有料駐車場に駐車し、駅から路線バス・タクシーを使った方が時間は節約できます。
福島駅周辺の駐車場は24時間以内であれば700~1,000円前後の最大料金制の駐車場と長時間駐車するとそのまま駐車料金が積みあがる時間制の駐車場があるので、車を入れる際には確認を。
臨時バス
福島駅東口6番乗り場より花見山行き直行バスが9:00~15:30の間、30分に1本。所要時間15分。
(帰りの福島駅行きは10:00~16:30の間、30分に1本)
往復 大人500円(小児250円)、片道 大人250円(小児130円)。
タクシー
「花見山定額」あり。所要15分。(3月24日(土)~5月6日(日))
福島駅東口⇔花見山 1台 1,550円(片道)
福島駅西口⇔花見山 1台 1,750円(片道)
乗車時に運転手さんに「花見山定額で」とお願いしましょう。福島地区ハイヤータクシー協同組合加盟のタクシーであれば上記料金。
徒歩
福島駅東口から花見山入口まで約4.5km。約1時間15分。
駅東口-駅前通り-平和通り-大町地下道-舟場町地下道-阿武隈川サイクリングロード-渡利大橋-佛眼寺-渡利学習センター-花見山公園入口
花見山周辺のグルメ・おみやげ・ショッピング
ハイシーズン、交通規制期間中は、花見山手前の観光バス用駐車場から花見山公園までの歩行者専用ウォーキングトレイルに押し寄せる観光客目当てに季節営業のお店は花盛り。キャンピングカーのたこ焼き屋さんとかラーメン屋さんとかがやってくる。食べもの飲み物がない!ってことはない。道端で地元の人が大福を売っていたり、漬物を売っていたりする。
お土産は、福島県内の有名な老舗のお菓子屋さんとか日本酒の蔵元とかが臨時でお店を出します。
ハイシーズン以外は、はっきり言って、何もないので、コンビニで調達するなり、福島駅前で腹ごしらえするなり下準備をおすすめします。
おすすめグルメはこちらをどうぞ!
花見山の魅力とは
花見山はユニーク。お殿様や貴婦人が自分のために作ったくつろぐためのお庭じゃないですから。行政が作った公園じゃない。お花の農家さんの花畑ですから。由来からして大変に珍しい。
小1時間もあれば一周できる小さな山に、びっしりと花さく木が植えられています。手前に見栄えのために小さな花を置く、なんてのがない。
出荷用の花だから、樹形を整える、なんてことせず、存分に咲かせて、濃密に丈高く白い花、ピンクの花、黄色の花、赤い花の木が隣り合わせ。重なりあって咲く。
東北の花は気高く清楚に凛として咲く。福島は盆地で、寒暖の差が激しく蒸し暑い気候。なので花も緑の色濃くコントラストがハッキリ。
花見山公園は福島盆地の南西の端に位置し、小高い丘と山と中間くらいの頂上からは、山いっぱいに咲き乱れる花とけぶる福島の街並みと、お天気が良ければ吾妻連峰が望めます。山の空気は澄んでおいしく、里山というには人の手が入りすぎ。情熱ある人の手によって作られた、花を咲かせるためにだけある庭。
先代の花見山公園のオーナーさま、阿部一郎さま。(1919-2013)
「花はどんな状況にあっても皆を元気づける不思議な力があるんです。
花作りを通して皆さんに喜んでいただける生き方ができたことがとても幸せなんです。」
志は受け継がれ、花見山のホームぺージには阿部様ご家族の笑顔がまぶしい~。
公園内
花見山公園の入り口。
花見山公園のイラストマップ。
公園内のルート、植えられている花の名前やおすすめ撮影スポット、立ち入り禁止場所や「急な下り坂」の注意書きが。
花見山公園 見どころ・おすすめ撮影スポット
- 45・60分コース花見山公園頂上手前から山の斜面に広がる花々
- 60分コース頂上ちょい手前から吾妻連峰と福島市街を一望
- 45・60分コース下り坂花の谷と福島市を一望。
- なお、イラストマップにはのっていませんが、秋山庄太郎先生が「花の回廊」に名高い名ショットをお撮りになったスポットは、桜満開シーズン、上のイラストマップ③~⑦のあたり。30分コースで花見山中腹から下り坂に向かうあたりだと、ふくしま花案内人さん(後述)が教えてくださいました。
公園内の道は山道で坂が急な場所もある。杖も準備してあります。車いすでお花見のご家族もけっこうおこしでしたし
30分コースは赤、45分コースは黄色、60分コースは紫。案内板に沿って進みます。
お花には
花の名前の名札!?がかかっており、
また、黄色いジャンパーを着たボランティアガイドさんたち、
「ふくしま花案内人」さんにわからない花の名前や見どころ、撮影スポットなど、教えてもらえる。(「ふくしま花案内人」はシーズン中は毎日、オフシーズンは7・8月を除く土・日曜日・祝日、10時~14時、花見山公園前観光案内所に駐在)
花見山の全景は
source:BehBeh
花見山の絶景写真コレクション
公園内の花・花・花の絶景写真をどうぞ。
source:Go Uryu
source:tangerinaok
source:tangerinaok
source:Hajime NAKANO
source:Ippukucho
source:Tomofumi Sato
source:Kimon Berlin
source:Natt Muangsiri
source:Tatters
花見山公園に咲く花と見ごろ
- 蝋梅(ロウバイ) 12月~3月
- 山茱萸(サンシュユ) 3~4月
- 梅(ウメ) 3~4月
- 連翹(レンギョウ) 4月
- 木瓜(ボケ) 4月
- 白木蓮(ハクボクレン) 4月
- 日向水木(ヒュウガミヅキ) 3~4月
- 出猩々(デショウジョウ) 4月後半~5月
- 利休梅(リキュウバイ) 4月後半~5月
- 皐月(サツキ) 4月後半~5月
- 躑躅(ツツジ) 4月後半~5月
- 路頭桜(ロトウザクラ) 3~4月
- 彼岸桜(ヒガンザクラ) 4月
- 東海桜(トウカイザクラ) 4月
- 染井吉野(ソメイヨシノ) 4月(中~下旬)
- おかめ桜(オカメザクラ) 4月(中~下旬)
- 寒緋桜(カンヒザクラ) 4月(中~下旬)
- 八重桜(ヤエザクラ) 4月後半~5月はじめ
- 鬱金桜(ウコンザクラ) 4月後半~5月はじめ
- 天の川(アマノガワ) 4月(中~下旬)
- 花桃(ハナモモ) 4月後半~5月はじめ
- 十月桜(ジュウガツザクラ) 10~4月
- 紫陽花(アジサイ) 6月後半~7月前半
- 山百合(ヤマユリ) 7~8月
- 睡蓮(スイレン) 7~8月
- 鶏頭(ケイトウ) 8月~10月前半
まとめ
書き出してみて驚くのは、桜の種類の多さ。
どうしてもソメイヨシノばかりに注目が集まってしまいますが、こんなにたくさんあるなんて。そして樹形も幹が枝が拡がるもの、ホウキ状に直立するもの。色も薄紅ばかりではなく、淡紅色、薄紅色、淡黄色、淡黄緑色。日本人の抒情をかきたててやまない散り際も、花びらが散るもの、椿みたいに花ごと落下するもの、沢山の種類があり、これらがレンギョウの黄色、白木蓮の白、真紅のボケ、濃いピンクの花桃と一緒に咲くんですから!東北の春ここに極まれり!
上の写真に吾妻連峰が映っています。連なる安達太良山は高村光太郎の「智恵子抄」中「樹下の二人」で「あれが安達太良山 あの光るのが阿武隈川」とうたわれた。
富士山のような山は「吾妻小富士」。むかって右、溶け残った雪がうさぎの形。地元では「ウサギ雪」と呼ばれており、うさぎ雪が姿を現すころが福島の種まきシーズンの到来です。
福島は名だたる果物の産地でもあります。ゴールデンウィークのころには、果樹園には梨の花、リンゴの花、桃の花が咲き乱れ、甘い香りは漂い、農家の方々は受粉作業に大忙し!うららかな春の日差しとあふれる花々は、やっぱり、桃源郷。
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