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【体験談】インドで旅行詐欺にあい、100ドル+200ルピー×2? 払ってしまった。

日本では「オレオレ詐欺」インドでは「旅行詐欺」。被害者はみな「この私だけは騙されない」と根拠のない自信満々のはずが詐欺にあい、途方にくれる。トロい私の旅行詐欺との出会いと別れ、一部始終の体験談。

インド旅行詐欺体験談

 

 

インドの旅行詐欺のよくある手口

空港から外に出て、ホテルまでのタクシーを探す観光客に声をかけ、タクシーに乗せる。ホテルは休業中だ、明日からの観光はできない言葉巧みに自分たちの旅行会社に連れて行き、日本で予約したホテルと観光ツアーが使えないことを確認させ(旅行会社の人もグルで電話も勝手に転送して一味の電話につながる)自分たちがマージンを取るホテルと観光ツアーに誘導する。

 

 

私がなぜ旅行詐欺にあってあってしまったのか

インド到着日のホテルはBookinng.comで予約。ホテルのサービスの中に「空港までの無料シャトルあり」とのメニューがあった。

インド旅行詐欺体験談

証拠のスクショ

ならお願いしてしまおう、と予約確定後、宿泊予約番号・到着日・到着便を知らせ、「迎えをお願いします」とメッセージを送った。ほどなく「お客様のネームプレートを持って5番出口前でお待ちしています」との返事が届いた。

出発前日、「よろしくお願いいたします」とメッセージを入れて飛行機に乗りました。

なのに、迎えが、来なかった。

インド旅行詐欺体験談

証拠のスクショ2

 

 

デリー空港を出ても、いるはずの迎えがいない

フライトを終え、空港を出る。

「5番出口でネームプレートをもったホテルのスタッフまたはホテルのドライバーさん」

何回見ても、いないのです。

仕方がないので、Bookinng.comの予約の紙を出し、ホテルの名前を見えるようにして、出迎えの人垣の方々が見えるようにして見せて回っても、誰も反応しない。2往復しても、3往復しても。

 

ここで、今になって思えば、本来私が取るべき行動は

  • ホテルに猛烈抗議のメッセージを入れ、何時間待とうとも迎えに来てもらう(だって、約束したんじゃありませんか! )
  • あきらめて空港内に取って返し、「地球の歩き方 インド」をもう1回読み直し、対応策を練る

だった。

で、4往復めか5往復め、私の見せたBookinng.comの予約の紙に反応した人がいたのです!

あ、この人かあ、と安心し、

予約の紙を渡し「ディス ホテル OK?」とお願いしたら

ニコっと笑って私のスーツケースの持ち手を取った。

 

私は同時に相手を一瞥し、

なぜ私の名前の名札を持っていないのか

なぜホテルから差し向けられた人間だということを示すものを持っていないのか
(ロゴ入りのシャツやベストを着るとか)

との疑問が頭をよぎる。

信じる半分・信じない半分。

 

もしも旅行詐欺にひっかかってしまったなら、どうしよう…。

 

 

案の定旅行詐欺

旅行詐欺の男性は2人1組。1人はドライバーで、最初から最後まで1言も口をきかなかった。

私を拾った!? 男性は、さすがに舌が滑らかで回転が速い。

そして私は英語がわからないので、理解できるのは単語のみ。

時間は19時前。外は夜で真っ暗。車はインディラ・ガンジー国際空港を出て連絡道路を飛ばしている。

「料金は、100ドルなんだけど」(と言ったのだと思う)

「ドライバーに100ドル。ほかに僕にチップがほしい」

…やっぱり、旅行詐欺だ。この人たち。

ホテルの送迎は無料だと、Bookinng.comのホテル案内に書いてあったもの。

タダの迎えなんか、信用した私がバカだった。

約束してすっぽかす。接客業ともあろうものが、宿泊客を裏切って危険な目にあわせるなんて。

インドのインバウンド対策はひどい。ひどすぎる。

と絶望的な気分になった。

有り金全部巻き上げられ、身ぐるみはがれて殺されでもしたらどうしよう! 怖い! 怖い!

ここで今から考えれば、ラッキーだったのは

  • なぜか100ドル札を持ち合わせていた(前にアメリカ旅行に行ったときの使い残し1枚)
  • 車に乗る時に、私はゼスチャーで「あなたががこの紙(Bookinng.comのの予約のペーパー)に書いてあるホテルに連れて行ってくださる方なんですね。よろしくお願いします。」との意志を伝えていた
  • 私は英語が話せない・わからないため、「ホテルは閉鎖だし道路は封鎖だ」と口先で丸めこもうにも、聞く耳もたない・説得できない

さらに、念のためBookinng.comの予約の紙はもう1枚プリントアウトして、スーツケースに入れてあった。暗がりの中で予備を取り出し。これで行く場所を指図できる!

 

空港からホテルまでのタクシー代は

Uberなら300ルピー前後、ホテルで直にタクシーを呼んでもらって600ルピー、日本から予約すればざっと片道5,000~10,000円。

ボロボロの車なんだし、100ドルなんて、ぼったくりだ、とは思ったけど、どうせずーっと引出しに入ってたままの100ドル札。命の値段なら、やむをえまい。

黙って100ドル札を出したら、2人の旅行詐欺師は、一瞬、黙った。(車から降ろして両替させる手口が使えない)

車は暗い交差点を曲がり、封鎖されて通行禁止になっている場所を私に見せる。

バックして引き返す。(今日は非常事態なのでいつもの道が使えないというアピールなのではないかと推察)

幽霊屋敷みたいなボロボロの建物が立ち並ぶ通りを車は過ぎ(ここで殺されて死体を投げ捨てられたら人生終わりだ、と心底怖かった)

何やら英語で話しかけてくるんですが、わかりません~。

次には

「ツーリストセンター」の看板のある建物の前で車を止める。

降りてほしかったのでしょう。中に誘導するつもりだったのでしょうが…

ダテに「地球の歩き方インド」 の「旅行詐欺の手口に注意!」を読んできたのではない。

相場の、決して悪くない送迎料、即キャッシュ払いしたんだし、アガリは十分なはず。

「降りろ」のゼスチャーにも

「ノー!!!!」と気合を入れて強く否定。

第一長時間のフライトで疲れてるんだ、さっさとホテルでゆっくりしたい!

「プリーズ テイク ミー ディス ホテル!(と予備の紙を見せて叩き、ガンを飛ばす)」

「プリーズ ハリーアップ!」

相手の詐欺師が何を語りかけようとも、聞く耳を持たず、

ゼンマイ仕掛けの人形のように

何を言われても

同じ言葉しか発しない女に見切りをつけ

ナビのない車なので、詐欺担当がスマホで道順を聞いており、ドライバーが指示に従い、車はパハールガンジのメインストリートを過ぎ、

詐欺師くんは車を降りろという。

目指すホテルを指さし、あそこだろ、という表情をする。

手元のペーパーと見比べ、うん、間違いない。

死なずにすんだ! 無事着いた! 

 

詐欺師くんが

「チップ」と手を出すので

「ノー・チップ。アフター・チェックイン。」と私も疲れて心細く、機嫌が悪いので強くきつく答える。

ひっきりなしに車が行き交う通りを、詐欺師くんと手をつないで渡る! 中央分離帯は膝をついてよじ登り、飛び降りる! 再び2人で手をつないてもう1車線を渡る。

「チップ」とまた手を出すので

「ノー・チップ。アフター・チェックイン。」

 

「ノー」僕はここまでしかいけないから、の表情に、

 

 

なんだかんだいいながら、連れてきてくれたんだもの。

愛想はいいし、テンション高く、家族構成などを聞かれ、「僕は子どもは3人なんだ」と教えてくれた。

日本は寒いんですよ、インドはあったかいですね、と言ったらびっくりしていた。 

「ミネラルウォーター、買う?」とも聞いてくれた(暗がりに車を降りる気にはとてもなれず、断った)

「ウィー アー フレンド」と何回も握手を求めてきた。

 

生きるのはお互い大変。

 

黙って200ルピーを渡し、もっとよこせとは言われなかった。

(相場より高いのか低いのか、私にはわからない)

 

チェックインを済ませ、自分の部屋に入ってカギをかけてへたりこみ、

ああ、生きてホテルにつけてよかった。

財布数えたら、200ルピー札がさっき詐欺師くんに渡した分のほか

1枚たりない気がする。

たぶん、最初にチップを要求された時、財布から出して、車の中に落としちゃったんだ…。

 

インド到着後の最初の夜は、いろいろと、忘れられない夜になりました。

 

 

 Check!!   

 

 

D28 地球の歩き方 インド 2020~2021