老後資金2,000万円問題がにわかにクローズアップされ、果たして私は下流老人候補なのか中流候補なのか上流候補なのか。突然興味が湧いてきました。
なので
最近は資産形成相談、
「○○才資産○○○万円、教育費と老後資金は賄えそうか。」などという見出しの
ファイナンシャルプランナーの先生のマネー相談の記事を見ると読まずにいられません。
しかし相談する皆さんは、みんなマメです。
持ち家の状況やローンの残高
世帯全員の保険金額と月々の支払額
ときちんとデータを提出している。
わからなければ診断してもらえないのでしょう。
…銀行も投資も保険も、行き当たりばったりでまず、自分の口座がいくつあるのかから思い出さなければなりません。
めんどくさいです。
そしてマネー相談をくる日も来る日も読み続けていると、
先生の回答にはパターンがあることに気がつきました。
超々ざっくりではありますが、自分の資産状況あるだけ全部さらす前に。だいたいは試算できる模様。
老後資金の目安のつけ方
モデルケース➀55才、資産2,000万円で73才まで
2.定年の年齢 5年後 60才
3.現在の手持ちキャッシュ(預金・投資額) 500万とします。
4.現在貯金している額 年100万とします。
5.退職金 1,000万とします。
6.65才からもらえる年金月額 月20万とします。
で、60才定年でスッパリ仕事をやめた場合
今後5年間で積み上がる貯金額は年100万(4.)×5年=500万。(Ⅰ)
と手持ちのキャッシュ500万(3.)
退職金の1,000万(5.)
あわせて2,000万円(Ⅰ+3.+5.)(Ⅱ)です。
年金がもらえるようになるのは65才から。
生活費を月25万とすれば、
65才までに貯金を取り崩す費用は
25万×12月×5年=1,500万円(Ⅲ)。
2,000万円(Ⅱ)-1,500万円(Ⅲ)=500万が手元に残り、
年金が月20万いただけるのであれば、毎月5万円ずつ資金を取り崩していく。
500万÷5万=100月=8年4月で手元の資金が尽きてしまう。
73才5月めからは年金だけで暮らしていかなければならない。
ここで心配になるのは
- 生活費月25万は妥当なセンか
- 年金額月20万と見積もってのちのち狂いは出ないか
- 臨時の出費の見積もり方
リタイア後の生活費は月25万で足りるのか
勤め人時代と大きく異なる点としては、自分の稼ぎ、天引き天引きで生かさぬように・殺さぬように差し引かれていた税金と社会保険料の額が変わる。
収入と可処分所得の差は現役時代よりは縮まりそうだけど。
月20万円あれば、かつかつ食べていくくらいまでは賄えそう。電気ガス水道代、タンパク質は豆腐と納豆と卵、旬の特売野菜で栄養はとれる。家の中と近所のスーパーとホームセンターの往復だけであれば、生きていけそう。
しかし、…遊びたいな~。美味しいものを食べに行ったり、旅行に行ったり、好きなモノ買ったり。
ただし、70になっても80になっても大車輪で遊び回れるかどうかは未知数です。
最晩年は行動範囲も狭まり、おとなしく家にいるだけ。かもしれない。
遊びに行きたくてもお金が足りないとアリとキリギリスのキリギリスのように後悔しているのかもしれない。
要介護がついたあたりで年金でまかなえる老人ホームに入りたいけど
希望したからって願いが叶うかは全然別の話だし。
要介護になる前にポックリ死んでしまう。ならまだまし。
病魔にいたぶりつくされる晩年だって覚悟しておかなければ。
年金額は目減りしていくのか
減らないはずはない。2割減るのか3割減るのか。月20万の3割引きだと月14万円になってしまいます。キツイ。
自分のことは自分で、人様に迷惑はかけたくない。老後貧乏にあえがないためには今、欲しいモノを我慢して貯金すべきなのだろうか。
でも、ポックリ死んだり事故で死んだら丸損だぁ~。難しいところです。
臨時の出費
車の買い換え
10年に1回。軽自動車なら150~200万。高級車なら500~600万。
家のリフォーム
今の家は築21~22年目なので、水道管は寿命が30年だと聞くし、水回りはリフォームが必要だし
壁紙もスイッチの周りなどは色も変わっちゃってるし。男子トイレは尿石がたまって流れが悪い。(ウチは男所帯)
ハウスメーカーさん曰く
「キッチンのリフォームだけで100万円以上。水回りをあわせてだと200万円かそれ以上、あとはご予算次第でどこまで手を広げるかです。」
300~500万くらいをみておくべきなのでしょうか。
あわせて余裕見て1,000万円くらい見ておくのが相場っぽい。
教育費
お子さんの小さい方、まだ学校に通っていらっしゃる方だと
教育費を見なければいけませんね。
公立私立、文系理系で高校で○○○万、大学で○○○万と目安をつける。
上の3つが代表的な人生の節目の出費。
に加え、自分の必要な
- 大きな出費(旅行など)
- 大きな収入(保険金満期受取金など)
を洗い出す。
「老後2,000万円」問題の答えの計算方法は案外シンプル
大つかみでいいから
2 今後の積み増し見込額(退職金、積立、満期受取金など)
を計算し、
ここから
2 年金受取開始以降の貯金取り崩し額
3 大口の出費
を差し引けば、死ぬときにお金が残るのか足りないのかはわかります。
足りないのであれば資産をふやすか、支出を削る。
資産を増やすのであれば
1万でも2万でも3万でもいい、働いてお金を稼いで貯金の取り崩しの
スピードを少しでも遅らせる。
支出を削るのであれば、
同じはずはなく、ゆるやかに減って行くとみるのが自然。
FPさんのマネー相談を見ていると
◎ さぞかしよいお仕事におつきで羽振りがよく、月々の支出は青天井
などと一人一人、ライフスタイルが違う。
自分が使う・必要とするであろうお金の額をキッチリしっかり査定しなければなりません。
モデルケース②45才、資産3,000万円で90才まで
モデルコース①と全く同じ。資産形成スタートを10年早めた場合です。
2.定年の年齢 15年後 60才
3.現在の手持ちキャッシュ(預金・投資額) 500万とします。
4.現在貯金している額 年100万とします。
5.退職金 1,000万とします。
6.65才からもらえる年金月額 月20万とします。
で、60才定年でスッパリ仕事をやめた場合
今後15年間で積み上がる貯金額は
年100万(4.)×15年=1,500万。(Ⅰ)
と手持ちのキャッシュ500万(3.)
退職金の1,000万(5.)
あわせて3,000万円(Ⅰ+3.+5.)(Ⅱ)です。
年金がもらえるようになるのは65才から。
生活費を月25万とすれば、
65才までに貯金を取り崩す費用は
25万×12月×5年=1,500万円(Ⅲ)。
3,000万円(Ⅱ)-1,500万円(Ⅲ)=1,500万が手元に残り、
年金が月20万いただけるのであれば、毎月5万円ずつ資金を取り崩していく。
1,500万÷5万=300月=25年、つまり90才で手元の資金が尽きる。
80才で死ぬ予定であれば
10年分の600万は取り崩し、残った600万だと
家の改装費用と車の買い替えには足りない。
85才で死ぬ予定なら
20年で1,200万取り崩し、残った300万だと
葬儀費用くらいにもならないかも…。
と、ちょっとシュミレーションを変えてみるだけで、大幅に結果が変わってくる。
私の場合の奥の手は
私の場合は2つ。
子どもに資金援助してもらう
昔加入した生命保険の終身の死亡保険が500万円ある。(洗い出せばもっとあるかも)
息子にこの事実を告白し、「おかあさんが死ねば500万円があなたのものになる」と持ちかけ、
最晩年に資金援助していただく。
お世話にならないために今頭を悩ませているけど、先のことはわからないし~
家を売る
夫が死に(←先に死ぬことが決まっているんですかとの突っ込みはこの際なしで)子どもが独立した現在の住まいを更地にして売却し、
残ったキャッシュで新しい住居に移る。80代ならサービス付き高齢者住宅、90まで生きているのであれば有料老人ホーム。
死ぬときにキレイにお金を使い切って残額ゼロにするのが理想だけど。
しかし電車代もバス代もなく、医療費が払えないがゆえにお医者さんにかかれないのもよろしくない。
とすると最後の砦にいくら残しておけばいいのだろう。
お金を使いたい、使いたいと死ぬまで煩悩から逃れられずに死んでいきそうな気がします。