証券会社の残高報告(注:額はスズメの涙)と夏のボーナスの貯金いかがですかのおすすめ投資信託パンフレットの後ろに、ラップ口座のパンフレットも入ってましたよ! 封筒に!
ラップ口座なんか広告私、見たことないありませんでした。ターゲットを絞って販促活動しているのだろうか。
ポートフォリオのことなど考えたくない。しかし増やせるものなら増やしたいという困った人間の究極の手抜き投資とは。
ラップ口座とは
500万円とか1,000万円とか、ある程度のまとまった金額を証券会社なり銀行に預ける。
堅く堅くいきたいのか、多少のリスクをとってもある程度のリターンが欲しいのか、顧客の希望を聞き取った上で投資計画を立ててくれる。投資計画に基づき、プロに運用をお任せできる。
無論報告は万全。投資計画の変更も万全。
お金に色はついていない。ついついおろそかになりがちなお金の使い道。日々のお金・ちょっとした時に使うお金・いざという時に使うお金・子どもや孫に譲り渡すお金などをきっちり目的別に管理してくれる。
年金の足しに定期的に引き出すお金を決めておいて、振り込んでいただける。
3,500万円をお預けして、3%で運用すれば、毎月14万円ずつ振り込んでいただけて、30年もつんだそうな。
契約者本人が死亡すると、遺族が資産を引き出すのはおおごと。四苦八苦が通り相場ですが、あらかじめ手続きしておけば、手続きは段違いにスムーズです!
便利だ…。しかしこういう金融商品って、お金を持っている方のもので、なんで私風情に情報が届くのでしょう。
思い当たるフシとしては退職までのカウントダウンが始まっていることぐらい。
私程度の人間にまで証券会社の触手勧誘の手が伸びることにまずびっくり。
しかし投資の基本のき 手数料を払いたくない
何百万、何千万ものお金をあずけ、20年も30年も管理し、増やし、きちんと実入りを定期的に渡してくださる。
一方、投資を行う場合、素人の鉄則として、「コストの少ない金融商品を選ぶこと」とさんざん耳タコで聞かされてきた。
持っている投資信託も、
「ノーロード、少手数料・インデックス」を基本の柱とし、購入時、人気のあった商品を購入してきました。
私にとっては虎の子の資産をお預けするコストとして、いくらかかるのでしよう。
パンフレットを見ても、書いていない…。
検索をかけてみると、1.5%が相場であるらしい。
1,000万円預けたとして、年15万円、月にして12,500円。
受けるサービスに見合う報酬としてはしごく妥当、まっとうな気もします。
しかし3,500万円なら3.5倍。月43,7500円になってしまいます。
高い。月14万円を頂戴するために月43,750円を払うなどというマネは私には、できない。
手数料を受け入れる人って、どんな人なんだろう。
- とてつもないお金持ちで
- 投資先や保有資産がありとあらゆる場所にあって
- お金の管理のほかにもやることがたくさんあって
- 資産の一部を銀行なり証券会社にいっそお任せすることを選ぶ
- お任せにかかるコストはかかって当然、の価値観をお持ち
つまるところ私にとっては雲の上のような方なら…。
手数料に見合うメリットって、あとは何だろう。相続が楽になるならいいのかな…。
投資先を選ぶ目がないなら日本年金機構(公的機関)のマネをすればいい
手数料を払いたくないのであれば自分でやらなければならない。
リスクの許容度はひとそれぞれなれど、ほどほど・そこそこ・人並みでいいのならば、 うまくやっている人・専門知識を持っている人のマネをするのが無難であるわけで、
だからこそ「おすすめ投信トップ10」なんてトピックがあふれかえっている。
日本年金機構のマネしておくのが無難・万人むけなのではないでしょうか。
国民の皆様から老後の資金の運用を任され、失敗は絶対に許されない。
国が認めたプロ中のプロが永年にわたり時代の動向を読み
「まず無難なセンでしょう」と決めたポートフォリオであれば
「老後ひとさまのお世話になりたくない。自分の身の回りのお金は自分でなんとかしたい」 程度の望みの人間にとってはうってつけ。
考えなくていいぞ~。
によれば
国内債券 | 外国債券 | 国内株式 | 外国株式 |
25% | 25% | 25% | 25% |
乖離許容幅は国内債券 ±7%、外国債券 ±6%、国内株式 ±8%、外国株式 ±7%、債券・株式は ±11%になる。
自分の口座のある証券会社の投信ラインナップを探して
国内債券・外国債券・国内株式・外国株式の4資産のインデックス投信の手数料・管理料の安いものを同額ずつ持てば済む話なのではないか。
で、適宜見直し・解約と現金化するのは自分でやる。
月4万円も管理料を払う必要などどこにもないような気がするけど…。
…ラップ口座など、私と同程度のお財布事情で、持つ人がいるとは到底思えないのですが…。
日本年金機構の運用成績は
ここ20年の運用成績は
年度 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 |
収益額(兆円) | -0.6 | -2.5 | 4.9 | 2.6 | 9.0 |
収益率(%) | -1.8 | -5.36 | 8.4 | 3.39 | 9.88 |
年度 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 |
収益額(兆円) | 3.9 | -5.5 | -9.3 | 9.2 | 0.3 |
収益率(%) | 3.7 | -4.59 | -7.57 | 7.91 | -0.25 |
年度 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 |
収益額(兆円) | 2.6 | 11.2 | 10.2 | 15.3 | -5.3 |
収益率(%) | 2.32 | 10.23 | 8.64 | 12.27 | -3.81 |
年度 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 通期 |
収益額(兆円) | 7.9 | 10.1 | 2.4 | -8.3 | 57.5 |
収益率(%) | 5.86 | 6.90 | 1.52 | -5.20 | 2.58 |
もちろん、天井高のタイミングで投資を行い、どん底のタイミングで換金すれば大損になっちゃうけど、
トータルで見れば2001年度から2.58%の利益は出ているのです。
また、これは2019年度の数字で2020年度は絶好調。
期間収益率は+6.29%で、2001年度からの通期運用利率は3.37%と爆上がりしている。
これが
ファイナンシャルプランナーの先生が常日頃からおっしゃっている
「最低限の現金は手元に常に用意しておくように」
って意味なんでしょうね。
含み損を抱え、鬱屈した!? 気持ちのままでも、じっくりと待ちの姿勢さえ取れていれば。
いつかは利益を上げられる日もやってくる。
少なくてもここ20年はそうなっている。
ことが確認できました。
退職までのカウントダウンがはじまると
情報は集まる・敏感になるのを実感
職場の先輩の老後の生活のお話なんか、昔はちんぷんかんぷんでした。
自分が退職するころまでに制度がどう変わるのかわからないというのに、
明日をもしれぬ仕組みの話なんか聞いていられないわ~。
とか思ってたんですが。
そして、いくら見ても聞いても、中身がさっぱり理解できない。
これは私の能力が足りないのだろうか。と(軽く)悩んだこともあった。
しかし最近、とてもよくわかるし、
今回みたいにラップ口座のパンフレットが届いたり、 銀行に行けば「退職金なら預入利率優遇」なんてポスターが なぜか、さりげに目に飛び込んでくるんですね。
手持ちのお金をきっちり使い切って死ぬのか理想の私です。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則