GWにオットが温泉行きたい、と言い出し、遅すぎる予約でようやく取ったのが「大江戸温泉物語」のお宿。
正直微妙だったのでどこ行ったかは伏せておきます。辛口レビューですけど、前もって知っていればがっかりしないし、旅のニーズによってはおおいに使えるお宿だと思います。
大江戸温泉物語グループの旅館やホテルに泊まる前に
地方の温泉で立ちいかなくなった物件を買い取ってリノベしている。
だから建物がもともと古い。
薄利多売がモットーなので、料金は至極お手頃。
全国各地の著名温泉地に「大江戸温泉物語」の看板あげてる旅館があって、大手旅行代理店のパッケージツアーも豊富、キャンペーンやディスカウントの告知など、一般客の目を引くしかけもぬかりなく、種類が多いから自分向けの温泉旅行を探しやすい。
見知らぬ遠い場所の温泉旅館を口コミをたよりに選ぶよりは、チェーン展開されているホテルなら安心感がある。
集客力が強く、私が行ったホテルのロビーには、旅行社が選ぶ売上ランキングの盾がいくつも飾られていました。
大江戸温泉物語は悪くはないけど人には勧められない
建物が古い
リノベされているとはいえ、間取りや建物の構造までは変えていない。
言ってはいけないのかもしれないし、あくまで私の中の価値観の話になりますけど、倒産する・閉店するお店って、土地クセ・建物クセってあると思いませんか? つぶれたお店のあとに入ったお店は、やっぱり間を置かずになくなってしまい、テナントの出入りが多い。
そこはかとなく漂う、前代のオーラを感じてしまう。
設備の更新は最低限&行き届いていない
連休直前の予約でも空いていたお部屋に潜り込んだのですから、推して知るべしなのは仕方がない。
部屋の鍵は昔なつかしい錠前式で、オートロックじゃない。安全装置なし。
手をかけず、譲り受けた当初のものを使い続けている。当然手渡される鍵は1コ。オンリーワン。
(家族旅行だったんで誰か1人部屋にいるようにして自衛。私のようにのほほんとしたキャラだとホテル内をうろちょろしていつ戻っても開かずの部屋に苦しめられなかったのはかえって気楽で良かった)
おそらくは一番安い部屋。
- 壁紙が破れている
- 窓ガラスが割れている
- 網戸が破けている
- 窓の鍵も旧式も旧式
- 山深い土地柄ゆえかガラスも汚れている
- 部屋に電話がない。フリーダイヤルで自分のスマホからフロントに電話する
- アメニティは当然最小限
(歯ブラシはフロントで。浴衣はサイズと柄は選べる。同じくロビーで取る。コスメ関連のアメニティは部屋にはなく大浴場の備え付け。部屋にあるのは羽織・帯・持ち帰りできる温泉タオル・バスタオル) - ベッドリネンはさすがにパリっとしていて清潔感あり(←せめてもの救い)。しかし敷布団・掛布団ともいたって普通、素人目には温泉旅行・温泉旅館のスペシャル感はまるでなし。
- Wi-Fiは不通。フロント脇には大型テレビ付きのWi-Fiスペースあり。人のいない時間帯を見計らって行けば速さは申し分なし。
公共スペースは
- 旧式の建物ゆえ、売店のスペースが狭い。
- 玄関ロビー、フロント、トイレはさすがにリノベが行き届いていて経年感なし。
肝心の大浴場はフォローに困ってしまう
古くてもいいんです。湯の花が多少こびりつくのも泉質なんだから、やむを得ない。
晴れていれば新緑の緑が目にまぶしい全面ガラス戸は、同じく創建当時のもので、レトロと見るか、ここは取り換えるべきではとみるべきなのか。
天井を見上げれば汚れてるし…、の目でみちゃうと、「? ? ? 」の違和感が来てしまう。
ダメ押しは温泉番の女性(60~70代)の服装・たたずまい・所作があからさまに近隣農家仕様だったりする。
名湯名湯。お湯は本物なんだから、とのんびりさせていただきました~。
脱衣所・洗面所・化粧スペースはキレイだった。
夜と昼で男湯と女湯は交換なので、宿泊客は漏れなく館内浴場を楽しめる。
大浴場を出れば給水器もちゃんとある。マッサージチェアもある。マッサージ師の方も呼べる。
プレイスペースもあるので、スタンダードなインフラはとりあえず揃っている。
もちろん随所に消毒液は完備、マスク着用のお願いの掲示、エレベーターの人数制限と、コロナ対策も必要とされるであろうポイントはキッチリしています。
不安はない。
ないのですが。
ふっとした拍子に「何だ、これ…。」的に心にひっかかるポイントがちりばめられていたような気が…。
食事は「オールマイティ・平均点」
すべて考え方一つです。薄利多売がコンセプトなんですから。
小さい子ども連れの家族で大江戸温泉物語に泊まって食べ放題のゴハンを食べれば。
日本の食事でポピュラーな和・洋・中・お子様メニュー・スイーツ・アルコールは満遍なく網羅されています。
お味は良くも悪くも普通。大きくあたることもない代わりに大きく外すことはない。
「あぶりのトロのお寿司2貫」だけが別料金なのだそうで、宿を予約したオットはオプションを追加した。
夕食会場に案内され、チケットを渡す。
会場を流し、めぼしい料理を取っては食べ取っては食べを3回繰り返しても、お寿司はこない…。
GWに泊まりにきて料理が遅いは申し立てること自体が恐れ多い。じーっと待ち、
食べ尽くして満腹では炙り寿司を味わえない、加減して食べよう、と4度目に席に戻ると、来てました! 小さいぞ…(失礼)
「YouTuberさんの紹介動画を見てこの宿に決めたのだが、動画では料理を絶賛していた。寿司も動画と大きさと勢いが全然違うではないか」とオットは少なからずショックを受けた模様。
そうは言ってもねえ、YouTuberさんもいろいろでしょ。全国の温泉をかけめぐる人もいれば、日頃は室内でじっとしていて、PR依頼を受けて久々に外に出た!? タイプのインドア系の人かもしれない。「誰が発信したのか」はチェックしなくちゃ。
それよりなにより、わざわざ動画を作ってアップする以上、「ほめる、行く価値がある」場所であるとのバイアスが入ってくるのは当然。
おいしかったですよ。
米どころなんで、ご飯のおいしさはピカイチ。
ただし、郷土料理っぽい、ご当地ならではのメニューは手薄でしたね。
大江戸温泉物語のホテルはコスパ重視の温泉旅行をしたい人向け
安い宿は大きく外す、行くんじゃなかった、二度と行かねえぞ…のリスクと隣り合わせ。大手の強み、サービスの人的レベルも一定レベルは満たしていたし、良くしていただけました。満足してます。
GWのファミリー温泉ホテルは子ども連れのご家族だらけ。私は小さい子どもを見ているだけでも楽しかったな。お子ちゃまがぐずっても、肩身の狭い思いはしなくでOK。
一族郎党引き連れて!? 孫ちゃん真ん中に大人が6人、勢ぞろい、なんてシーンも、お手軽価格ならお財布に優しい。
学生さんのグループ旅行なんてのにも良さそうです。気軽に行ける。国民宿舎あたりよりも雰囲気が明るく華やかだ。
無料会員登録(いいふろ会員)してしまえば次回の割引もあるし特典もある。全国の温泉で特典を使いまわせる強みは、大きいですよね。
のニーズを持つ旅行客のボリュームゾーンの大きさを見越してのお宿。
一方、温泉旅館のクラス感やリゾート気分は期待しちゃいけない。
ここちょっとねえ、のアラを数え始めるとけっこうとまらなかったりする。
ここ良いよ、おすすめ! と正面切っては正直出てこないけど。
もう1回、行くか? と聞かれたら!? 行きます! 上げ善据え膳、温泉つき!
人に作ってもらうご飯は、なんでもおいしいてす~。