長野県塩尻市の奈良井宿に行ってきました。江戸時代の宿場町。山あいの、さあ、これから山越えだ! の手前。濃茶の木の色の古い町並みが左右軒を連ね続くさまは圧巻! 残っててくれてよかった~!
奈良井宿の概要・アクセス
住所
〒399-6303 長野県塩尻市奈良井
アクセス
中央自動車道から
塩尻ICから車で35分
伊那ICから車で40分
中津川ICから車で90分
奈良井宿は車が2台ぎりぎりすれ違えるくらいの道幅で、江戸時代の民家がずらーっと並んでいるエリア。つまり細長い。街並みは延々1㎞以上続くので、駐車場も3か所ある。私がとめたのは真ん中の国道19号(現中山道)の道沿いにある道の駅の駐車場。
(両端の駐車場もあるけど、数はあまり多くない)
祝日の11時30頃に到着。誘導されたのは、道の駅駐車場の隣にある公園の空きスペース。コロナ下でも午前中でけっこういっぱいになってしまいます。
立派な木の橋を渡ると道の駅です。
高速降りて、窓開けて、まず感じたのは「空気、おいしい! 」でした。フレッシュでみずみずしい。水辺のたたずまいもいいかんじです。
真ん中の駐車場だと、JR中央西線の踏切まで歩いていかなければならない。踏切を渡り、突き当りから左右に広がるのが、奈良井宿の街並み。
おおーっ! って感じ。 1つ1つの建物はさほど大きくないのですが、軒を連ねて、大げさではなく視界の果てまで、左右に並んで残っている。
簡素で力強い古民家の連続と、類まれなる信州の空と空気。
木曾の豊かな木々を使ったダークブラウンを基調にした茶色の濃淡ととしっくいや障子の白のトーンの揃った街並み。昔は家を作る材料も限られていたし、図らずとも美しい町並み。ってことすら、住んでる人も通り過ぎる旅人も、気が付かなかったんだろうなあ。
街道の中ほどに観光案内所もあり、ロードマップをいただく。折ってしまうまえに、木のベンチをバックに撮影。
道にも案内板、立っています。
いい味出てる。
内部を見せていただける中村家住宅。ただし密を避けるため、入場制限がかかっている。
ストリートが長く、ゆるくカーブがかかった道が変化に富んでいるので、フォトスポット探しは苦労いらず!
コロナ下なのでしょうか。人は少ない。
写真撮り放題!
地元の人の車は通る。
お昼過ぎくらいからは若干人通りも出てきたけど。
コロナが収まったら、こんな写真は夢のまた夢。ごったがえすのかな。
小さめの木の鳥居も、木曾! 信州!
すいている代償として
閉まっているお店もけっこうある。
往時の賑わいは脳内で想像するとして、のんびり・ゆったり江戸の味わい。
ご当地グルメとしてはそば・五平餅・お焼きあたりが定番です。
お手頃でおやつにできる路上で食べられるお店もソフトクリームのお店もいくつか開いていたし
中にはいって古民家のお宅拝見しながら郷土料理を食べられるお店も数はある。人も少ないので、行列もなく、すきすぎていてかえって気まずいくらい。
古民家カフェも複数あり。薫り高いコーヒーやチーズケーキなんかが屋外の看板に写真入りで紹介されていました。
おやきのお店で、朝の掘りたての松茸、見せていただきましたよ~。
「道の駅に出してるのより鮮度はいいしお値段も安いです。小さい松茸はそのまま姿焼き。大きい松茸は刻んでお吸い物に。カサが開いている方が香りが良い。冷蔵庫に入れれば2・3日は余裕でもちます。」
パック詰めされていて、香りが味わえないのが多少残念。
(とタダで見せていただいてるのに、図々しい私)
塗りもののお店や、民芸品や木工品を扱うお店もけっこうありました。
が、「撮影お断り」との張り紙してあるお店がそこかしこにある。
撮影OKのお店ももちろんありますけど。
「写真撮影お断りします」と店頭にあった古民芸のお店に入ってみた。
昔使っていた細々した生活用品が所狭しと並んでいる。
お店も小さいから、ぎっしり品物がすし詰めで細く段差の高いこれまた時代を感じさせる階段をギシギシ登っていくと、
軽め•大きめのお品(かごとか重箱とか)なんですが、ことごとく
「触らないでください」「品物を見たいときには店員にお声かけください」「壊れやすいですから品物は店員が取ります」
とのPOPが貼られている。
人一人すれ違うのも厳しい店内なんだし、仕方ない面もおありだとは重々お察し申し上げるものの。
観光地でのお商売もいろいろあるんだろうなあ、とひたすら見せていただける気持ちを形にしなくては。と恐縮してしまった。
鎌倉の小町通りや、伊勢のおかげ横丁みたいな気持ちで行くと、ちょっと面食らう。
上問屋資料館(お宅拝見)
待ちなしで入れたので、入ってみた。入場料300円。
大きい! 立派! 民家ではなく、宿場町の人足と馬を管理していた施設。
お道具もピカピカに磨き上げられてまして、脇では女の子が古民家をバックにセルフィー撮影に余念がない。
天井も高くて
採光のための中庭からは光差し込み
奥へ奥へと
お部屋が続く。
明治天皇が御昼食を召し上がられたお部屋。
信州なんだから、雪も多いんだろうし、柱とかもどっしり太いのかなあ、とか思ってたんですけど。瀟洒だなあ。なんか。
黒光りしている木の色に気品あるなあ。
ガラスケースには往時の繁栄をしのばせる資料を展示。
二階も見学できます。
…バリアフリーどころではない、狭い・段差のきつい階段。空間は収納のための引き出しが作り付け。
二階には家具はなく、お部屋の作りを見て回る展示です。
街道沿いのお部屋には陽もわりと差し込んでいる。
天井板に注目してください。との説明で、一生懸命見る。
職人さんが手で一枚一枚、はぎとった、大変貴重なものだそうです。
説明の張り紙。
奥の部屋に行くと、天井が下がり、薄暗くなる。
階段をそろそろと気を付けながら降りて行って
当時の事務室。
時代劇とかで見かける! 生でまじかに見た! とか感激したりして。
古い町並みは、ブログに上げた街並みだと
大内宿には行ったことがある。
大内宿は一軒一軒のお宅が奈良井宿の3~5倍くらいはあるんじゃないか。
大内宿は茅葺屋根の大邸宅、奈良井宿は、少なくても間口は小さい。
そして両脇に古民家がびっしり詰まって軒をならべる。
同じ山あいの宿場町でありながら、奥会津と信州のカラーの違い、それぞれの地方色が良く出てる。
今の日本だと、どこに行っても似たような街並みが続いていますけど、昔の旅人の目には、映る景色や郷土色の違いは、今よりひときわ鮮やかだったことでありましょう。
松本城と奈良井宿 セットで観光なら順番に注意
国宝松本城も見て帰ろう、と帰りに寄ってみた。車で1時間くらい。
着いたのは午後15時過ぎで、「天守閣入場は30分待ちです」と混雑が続いている。
お城も古い街並みも両方極めたい! のでしたら、松本城に早めに、待ちなしの時間帯に入り、次に奈良井宿に向かい、朝一番に来たお客さんが帰る時間帯を見計らって到着すれば、効率がいい。
息子からは
「CGみたい」との感想がかえってきたのですが、一切画像加工、していません。
いいお天気でした。
松本城下はカフェのメッカとも聞きこんでいたので散策・物色。
ご当地 野沢菜お焼き 260円 と 麹の甘酒480円。