ひとみにカルチャーショックを。

旅行・グルメ・美容をメインに綴る女性向けの趣味ブログ

皇室・皇族が出席される式典のスタッフ説明会に行ってきた。正直ショックだった事実とは。

志願とか応募ではなく、動員です。「職場から〇名出してください」のアミに引っかかった。

で、私のお役目は、駐車場の整理かしら。クローク番かしら。皇族の方々を目にできるポジションではないことくらい、わかってますけどね。

説明会場に到着し、案内板見たら、朝から入替制で1日説明会やっている。しかもその日の大会議室中会議室小会議室、みな貸切状態。(受付班、誘導班などに細かく別れており、ポジションごとに説明内容が違う)

説明受けてびっくりしたこと、読んでくださる方が聞いて面白そうなこと、並べていきます。ついでに一庶民の率直な感想を。

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式典のスペック(多少のフェイクあり)

  • 参加人数はトータルでスタッフ含めて10,000人規模
  • 都道府県持ち回りで毎年開催される式典で皇族の御方が毎年来てくださることが慣例となっている
  • 前回もざっと47年前、同じ名前の式典が開催されている
  • 参加者はもちろん地元地域住民が中心だが全国からお客様が訪れる
  • 式典の内容は表彰とか大会宣言とか皇族の御方のアクション(お言葉とかお手植えとかお種まきとか放流とか)

 

 

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準備3年、皇族の御方の滞在は50分

式次第とタイムスケジュールによれば、式典にお姿を現され、退場されるまでの時間、50分。み、短くない!?

そりゃ、わかってますよ。御公務が超々々々…ハードだってことくらい。ご出席にあたっては何年も前から日程は決まり、準備もあれば予備知識も生半可では通用しない。前泊すればお姿現すのは50分でも拘束時間はトータル何十時間に及ぶ。ご自身にとっては日常でも列席する人にとっては一生一度、のレベル。50分、一挙手一投足、命を削っておつとめされる。

そして必ず、晴れがましいセレモニーの前後に、施設とかに慰問に立ち寄られるんですよね。

しかし、私が駆り出されるイベント、HP見たら3年くらい前から準備、始まっている。協議会を立ち上げたり会場検討したり場所決めて整備してスポンサー募ったり人を集める段取り詰めて、…まる3年として、延べ何千人か、何万人か。時間も手間もお金も膨大。で、集大成、滞在時間、50分。…の間は無数のカメラがひっきりなしにお姿を捉え、「皇族の方がお見えになられたのです」の証拠は何年、何十年たっても折に触れ引き合いに出され続ける。50分しか現場にいなかったなんて、初めて知った。

 

 

セキュリティが厳しい。

お正月の皇居の一般参賀とかは予約なし、当日でもふらっと行けば中に入れますが、今回の式典の場合は、目的あっての開催ですから主な列席者はもちろん関係者。数は少ないですが一般公募の参列者もいることはいる。

  • 枠は決まっており、インターネットまたは郵送・持参で事前の申し込みが必要で、もはや締め切っている。参加者には案内状を送付することで住所が確認できる。そして当日の送迎バスに乗り込む時、本人確認しないとバスに乗せてもらえない。遅刻も厳禁。乗り遅れて車で追いかけても会場に入場することは許されない。
  • 送迎バスに乗り込む時、リストバンドをつけさせられる!病院で患者識別のために装着させられるアレ。
  • スタッフはID発行(生年月日書かせられた、トシがバレてしまうじゃないか)。もちろん、忘れると参加できない。ベストと帽子が支給される。スタッフの種類別に白・青・緑等々の色が決まっている。
  • 会場入場には無論手荷物検査とボディーチェックがある。持ち込み禁止の品物は預かってもらえるので、帰りに返してもらえる。

 

 

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自由に飲み食いできない

  • そんな、式典の最中にものを食べたりしませんよ。でも、人込みの中、自販機なりサービスコーナーなりに水分補給のために飲み物取りに行くのだって一苦労です。リュックにペットボトルくらい入れておきたい。チョコレートとアメ玉くらい備蓄しておきたいのですが、ダメなんだそうです。
  • お弁当も持ってっちゃダメ。当日、会場に準備されているお弁当しか食べられない。おまけにスタッフは有料です。招待客や応募客は無料なのでしょうか。説明はなかった。
  • 式典会場の一角には広大なおもてなしブースがあり、湯茶お酒ジュース、ご当地名物の物販コーナーもありますから利用してください。しかしみなさんはスタッフ。一般のお客さんが優先です。自重してくださいとの説明。おいおい、スタッフ用の控室って、もしかして無し!?ま、1日だけですからね。飲まず食わずでたかだか会場内の4~5時間、きっと、多分耐えられる!

 

空港のセキュリティーチェックと似てますね。禁止の持ち物空港没収、イベント会場返却だけ違うけど。荷物の制限。飲食物持込禁止、会場に入れるのは身元の確認を取った人間のみ。皇族の方をお迎えするのですから、コレが当然。危なそうなものは高貴なお方の回りから徹底排除!

 

 

一大イベントのはずなのに開催も近いというのに詰めが甘い

特命を仰せつかり、出向くのですから指示があれば勤めさせていただきます。役割分担はバスの添乗員でした。

で、私は何月何日何時にどこに出向き、何をすればいいのか。

についての説明が、総論ばかりで、細かい説明がさっぱりない。お客さんを身元確認してバスに乗せ、現地までの送迎。で、式典に私たち添乗員の席はあるのでしょうか。説明なかったんですが。お客さんには一から当日の流れや注意事項を伝えるべきなんでしょうか。も説明がない。

…本番まで日もあまり残されておらず、説明がどこまでもあやふやであり、正直不安。次に集まるのは事前リハーサルの日で、バスを連ねて現地に集まり、導線の確認です。次回はもうちょっと突っ込んだお話をお願いします!

 

 

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皇族列席の式典の意義

私は天皇制に賛成でも反対でもない。というか意見を持つほど興味がない。歴史を動かすために!?社会運動するより、他にしたいことがあるのです。そして天皇制のことなどわかりませんが、天皇陛下・皇后陛下は、本当によく働かれます。あのお年で。偉いなあ、すごいなあ。が私が両陛下を尊敬するただ一つの理由。

「明治天皇お休み処」なんて石碑、たまに見かけます。皇族方が列席される。この栄誉は、式典を主催される方々には最高の責任を伴う一方、下々の者にとってはまたとない切り札となる。陛下が殿下が妃殿下が、のフレーズがさりげなく散りばめられたら、ははーっと恐れ入ってしまうしかない。絶対服従です。

土地を明け渡せと言われれば無言の重圧、道路沿いに花を植えましょうと動員がかかれば、隣組の集まりにも義理を欠くわけにもいかない。恙なく御公務を果たされますよう、無事にお帰りになられますようひたすら御記念申し上げ、自らの務めを果たさなければ。

そしてお帰りになられたあとは、道路は整備され、海沿いや川べり、山の中腹に広大な公園が整備され「昭和の森」だの「平成やすらぎ海浜公園」などと名前がつく。お出ましになられる場所、目にされる場所、そしてお目にされる機会はあるいはないのかもしれないが、もしやに備えて半径〇kmの勢いで万全の準備、集う人々にも不便や不都合があってはならぬ。と周辺施設も新設・大改装・リニューアル、と規模が大きい。

ただ黙って座していては広大な公園は整わない。陛下が殿下が妃殿下が出席される。大義があるからこそ、人が動く組織が動く。

 

 

持ち回りの〇〇大会はなぜ続く

式典は戦後間もなく始まり、途中で名称を変えながら続いている。来年の開催地の首長さんも来賓の一人です。3年先まで開催地は決まっており、今回の式典が終わると4年先の開催地が決まる。ということは5~6年先の開催地の準備も水面下で始まっていると見るのが固い。
始まったたころは戦後の復興期で、山崩れだの津波だのに備え、あるいは公園など整備する余裕はなかった。そして皇族の御方にとっては荒廃した国土と敗戦国の惨めさに消沈しがちな国民を励ますための顔見せと国情視察を兼ねて日本全国津々浦々、足を伸ばされる名目が立つ。意味はある。とGoサインが出た。

でも。持ち回りで47回開いて日本を一周して、二巡目は必要だったのかしら。広大に整えられた会場の見取り図を見ていると、勿体ないなあ、無駄遣いなんじゃないかなあ。準備3年もとい5~6年、滞在50分の事実は衝撃的でした。

いまや食べ物に困る、着る物に事欠くレベルの貧困はそうそうなく、あえてまた原野を切り拓き、広大な会場を造成する意味あるのかなあ。47年たてば時代は変わる。

手間とお金は別の分野に振り向けるとの選択肢はなかったものか。

御公務だって、1つでも2つでも減った方がいいのでは。テレビでネット新聞雑誌で、貴い方々のお姿は拝見出来ますし。

 

 

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まとめ

誰かが、決めたんですよね。「続ける」決断で50年の時の歯車は再び回りはじめた。そして回り始めた歯車は高貴な方々も下々も巻き込んでいく。

そしてこの手の大義って、振り返ればいっぱいあったなあ。皇族出席となると回数は減りますが。合唱祭だの全国的なアートのイベント、演劇祭、国体、障害者スポーツ大会、シニアのスポーツ大会、ダムの大会、スピーチコンテスト。次々ひっきりなしに地域をあげてのイベントがあり、途切れない。が実感です。

その都度ハード面の整備(つまり費用)と民間人の動員がかかる。


これから人口、減るんですよね。今までのメソッド、見直せないのかしら。とリアル社会でできない本音がぼやけるのがブログの良いところだわ。

 

 

 

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