11世紀まではイスラムにより、14世紀以降はキリスト教徒により、インターナションル・シティとして繁栄を誇った典雅な都、セビリアが満を持して築き上げた世界遺産、セビリア大聖堂。
セビリア大聖堂Catedral de Sevilla
概要
住所
Av. de la Constitución, s/n, 41004 Sevilla, スペイン
入場時間
月曜日 11時~15時30分 16時30分~18時は無料(要予約)
火曜日~土曜日 11時から17時まで
日曜日 14時30分から18時まで
休館日
なし
入場料
大人 9ユーロ
25歳以下の学生 4ユーロ
65歳以上 4ユーロ
ネット予約できます。
ホームページ
https://www.catedraldesevilla.es/
ツアー参加でした。
アルハンブラ宮殿とパラドール宿泊☆2泊3日 アンダルシア周遊 <日本語ガイド/マドリード発>by ミカミトラベル
貸し切りバスを降りてライオンと船の塔を横目に
白い壁の細い路地を抜け
通り過ぎたお店の中は
ハムが何本もつるしてある。スペインでは普通によくある。スーパーとかも、スライスしてあるのはもちろんとして、固まりのままで普通に売っています。
路地抜けると視界が開け、カテドラルが見えてくる。
世界で3番目に大きな大聖堂
(世界一バチカンのサン・ピエトロ、2番目ロンドンのセントポール、3番セビリア)であり、
スペイン最大の教会、世界最大のゴシック建築の教会でもある。
アンダルシアの建築物の常として、もともとはイスラムに支配されてきた歴史があり、キリスト教徒支配となってから、モスクはキリスト教会に改装・改修された。
セルビアは商都として繁栄を極め、土地の人の理想と気概と富と努力と営みが結集し、世界に冠たる大聖堂があり、旅人たちを引き寄せる。
中に入ると
天井が高い~。広い~。
ヒラルダの塔
まず、ヒラルダの塔に上らされる。
(外から見たところ)
ヒラルダの塔の高さは96メートル。
こ、こんな高い塔に!?
とビビッてしまった。ガイドさまは「20分くらいですかね~。行ってきてください。」と涼しい顔。引くに引けない。
で、中は階段ではなく、スロープなんですよ。ガイドさまは
「王様が階段を上るのはイヤだ、と言うので、馬が通れるようにスロープにしてあります。自分のペースで登れるので、かなりのお年寄りなんかでも上まで行けちゃいます。 」
疲れない、とは言いませんが。内部には1・2・3・4…と36番まで番号表示がある。自分の到達状況!? を確認し、励みにできる。
たどり着いた頂上の眺めは
また格別で
丸いのが闘牛場で
大きな鐘を下から、
それも1つや2つではなく
時間で一斉に鳴り響いたら、さぞかしすごい音が…。
一周できるので
くまなく写真を撮ります。
下り坂もスロープなのでわりと楽に戻ってくることができました。
大聖堂の中。
歴史上の主な出来事
1184年〜1198年
セビリアに大モスク(メスキータ)とミナレットを建築。
オレンジの中庭とヒラルダの塔の下部1/3に当時の建築物が残っている。主な建築材料は煉瓦。
1248年
聖王フェルナンド3世によるセビリヤ征服後、メスキータは正式にキリスト教大聖堂となる。
1434年〜1517年
ゴシック様式に改修。
現在王室礼拝堂のある壁を取り壊せなかったため、西側から工事が進められた。主な建築材料は石。
1528年〜1621年
王室礼拝堂・主聖具納室・参事会控室をルネサンス様式で改修。
ヒラルダの塔の鐘楼は1558~1568年。エルナン•ルイス•ヒメラスによる。
1618年〜1758年
サグラリオ小教区教会および同じ側にある2つの小礼拝堂におけるバロック様式の改修。
1825年〜1928年
3つの門および建物の南西角部分が完成。
1987年
セビリア大聖堂がユネスコの世界遺産に登録。
2010年7月25日
セビリア大聖堂が顕著な普遍的価値を有するとされる。
この地が祈りの地と定められてから
ざっと千年ですよ。
大聖堂は800年あまりの時を経ていまの形となった。
後世の人が見て、建立した人は正気ではなかったと思うような美しく大きいカテドラルを建てよう。
の志と営みが迫ります。
時代により、建築様式が異なるのもみどころの一つ。
太い柱。金工の装飾も高い位置にあって格調高く
ドームの天井なんかはここあたりはシンプル。でもこのくらいの方が日本人好みかも。
聖歌隊席
大祭壇
とても豪華です。
しかし、スレてるんでしょうか。私。トレドでも大聖堂、見てきたのです。
正直、一観光客の目には、トレドの大聖堂とセビリアの大聖堂、似ているな~、に映りました。
- トレドは小高い山全体が中世の面影をとどめる町
- セビリアは明るく華やかなアンダルシアの花の都
と町の味わいは異なるものの。
東大寺と清水寺の違いみたいなものでしょうか。
もちろん、トレドもセビリアも、また来たいけど、なかなか難しかろう…。2つともじっくり見て目に焼き付けて帰らねば。
セビリア大聖堂ならではの展示には
コロンブスのお墓
コロンブスのお墓があります。
実際にコロンブスが亡くなったのはセビリアではないし、遺体も転々とし、諸説あるものの、
麗麗しい当時の4地域のスペインの王様づきの高官がコロンブスの棺を担ぐ。
スペインの大帝国ぶりを見て感じられるインパクト大きい墓標。
天井の装飾の真下に鏡があって
鏡を撮ると、イスラム建築の名残をとどめる華麗なドーム天井の写真を持って帰れます。
最大の見どころでやっぱり感動するのは
おすすめスポット
礼拝堂の中央の全体像を見つめられるこのスポット。
規模の壮大さ。天から光が降り注ぎ、高みから聖なる人々が舞い降りてくる。きらびやかさ、荘厳さ。
聖書が語る、司教さまが語る聖書の物語や教えや、神さまのありがたさや偉大さを誰にでも見える形で作り上げた。
異国の地の歴史と、地域に根付き、生きてこられた方々に、尊敬の念と感動が湧き上がってきます。美しい。すごい。
聖具の展示もあって
金の衣装や
金のお帽子。
肖像画とかで見たことはあったけど、本物だ。そして状態が良い!
赤のハンカチのようなものは何に使うんだろう。金糸の刺繍がまた豪華です。
椅子や聖書の書見台も緋色と金色。
500年前のものです。豪華な地模様、まだ少し色が残っている縁飾り。
縁飾りはすれもなく、ほぼ完璧に残っているのがまたすごい。
セビリア大聖堂の建設費は、基本はすべて寄付。教会の偉い方の
「大聖堂に礼拝堂を作って寄付してくださるなら、200年間、あなたとあなたの一族がセビリア大聖堂を使う権利を与えましょう。 」の営業!? により主聖堂の脇の小部屋(とは言っても天井は高いしスペースは広い)を次々に増築していった。
わが一族の威信にかけて、下手なものは作れない。とセビリアの富裕層の方々が妍を競い、特大サイズの絵や彫刻やステンドグラスを用いられ、今はすべてが教会の財産。
教会の偉い方々は、さすがに頭が良い。
ガイドさまから説明があったのは
聖フスタと聖ルフィーナの礼拝堂
聖フスタと聖ルフィーナの2人の聖女さま
セルビアの3世紀の人で、キリスト教の殉教者。
16世紀に大地震がおこったとき、おふたりの姿が現れ、ヒラルダの塔を2人で守られた、との伝説が残っており、聖女さまたちはセビリアの人々にとっては特別な存在。
聖アントニオ礼拝堂
ムリーリョ「聖アントニオの幻想」
聖アントニオは、カトリックの方にとっては「なくしもの・失せものの神様」なんですよ。お祈りすると出てくると言われている。
ところが、あろうことか、セビリア大聖堂の聖アントニオさま、お顔の部分が切り取られ、盗難にあってしまった。
シャレにならない…
お顔のない部分の絵を復元するか、との意見もあったそうですが
「とんでもない! 聖アントニオは失せものの神様じゃないか。本家本元が出てこなくてどうする! 」
絶対に失せもののお顔は出てくるはずだ、の民衆の予想は、あたりました!
なくしものの神様のお顔は無事あるべき場所に返還され、
この絵、よーく見ると、お顔のあたり、修復の跡があります。さすが、聖人です。
ムリーリョも、スペイン旅行で覚えた画家。甘く優しくわかりやすい。心なごみ、民衆に愛される絵を描いた巨匠です。
「オレンジの中庭」に出てオレンジの木。まだ実は青い。
お馬さんをあちこちで見かけました。
アンダルシアの9月の日差しは、なお強烈です。
アルハンブラ宮殿とパラドール宿泊☆2泊3日 アンダルシア周遊 <日本語ガイド/マドリード発>by ミカミトラベル