スペインのアルハンブラ宮殿は、アンダルシアのグラナダの山の上、 城壁に囲まれてある。その内部、もともとは修道院だった場所をホテルに改装。
スペインでは歴史的建物をリノベした国営のホテルは「パラドール」と呼ばれている。
なかでもアルハンブラのパラドールはダントツの知名度。世界中から観光客が訪れる。泊まってきました!
エントランス
タクシーで山の上に連れて行ってもらう。
パラドール デ グラナダ(Parador de Granada)
サンフランシスコ修道院(Convento de San Francisco)
修道院は1787年建築。
「PARADOR」の文字に、はるばる来た~、との感慨がこみ上げます。
緑深いエントランス。ホテルは向かって左側。
外壁は淡いテラコッタ色。
鉄格子からは光あふれ
門の中は車乗入禁止。ポーターさんが運んでくれます。
丸石を丹念に組み合わせたアラベスク模様の石畳は気品高く
アンダルシアの青空をバックに塔はそびえ立ち
歴史的遺構なので説明のプレートがある。残念ながらスペイン語なので、読めない…。
ホテルの入口です。現地の添乗員さんに連れて行っていただく。
フロント
聖フランシスコさまが迎えてくださいます。
映画の
「神の道化師 フランチェスコ」(ロベルト・ロッセリーニ監督)
「ブラザーサンシスタームーン」(フランコ・ゼフィレッリ監督)
のフランチェスコさま、でいいんですよね!?
カウンター。
フロントは案外狭く、宿泊客が座ったりするスペースはなし。
イサベラ女王さまの肖像画がありました。
中庭
フロントが狭いかわりに、宿泊客だけがくつろげる空間が、中庭。
16本のトスカーナ式円柱に囲まれている。
真ん中の噴水は16世紀のものです。
回廊のタイルはオレンジ&グリーン&白
色づかいが落ち着いていて、あくまでも密やか。そしてね、空気がとってもおいしい!
噴水のヒタヒタ…の音が反響して響き渡り
2階の回廊の窓にもオリエンタルの香り。そういえば、海外旅行で修道院の中に入ったのって、初めてかも。
窓の格子は木製です。
窓枠の装飾は、簡素なはずなんですが、神に仕えた方々がお使いになったと思うと、身が引き締まると言いますか。
柱は大理石。
ベンチも木製で、質素だけど格調高い。
広さは20~30畳ってトコでしょうか。
ナサリ・ルームLa Sala Nazari(Nazari Room)
中庭に面しているのがナサリ・ルーム。
アルハンブラ宮殿の遺跡発掘で見つかった貴重な遺構を一同に集め、当時の宮殿のお部屋を再現しています。
細長い部屋で、両端にはソファにクッション。
部屋の中央には香炉。鮮やかなオレンジを基調としたじゅうたん。
壁一面のタイル模様は
時代を感じさせます。ゲートもなければ監視の人もいない!手で触れる!千年の時を経たものが!
荒れ果てた復元前の写真も展示してあるので ノスタルジックかつセンチメンタルな気分になってしまう。
見上げると
アルハンブラ宮殿と同じ、スタッコ彫刻。
座ってじっくり、眺めていられるんです~!
当然ここも宿泊客だけが入れるスペース。
遺跡
屋外にも貴重な遺跡のスペースがあります。中庭のとなり。さっき木の窓枠の格子から見えていた。
イスラムの方々の祈りの場で
天井にはイスラム建築おなじみのムカルナス。木を組み合わせて作っちゃう。
天を仰ぎ、神さまの気配を、神様の姿を見ずに感じるのです。
昔のイスラムの方々の造形の才能をしのぶことができます。
イスラム建築のほかに
前キリスト教の修道院ですから礼拝堂もありました。覗いてみたら中は金色のキリストさまがいらっしゃった。
石壁も目を凝らしてみるとストライプになっている。
外庭
チェックインの手続きが終わったあと、ガイドさまに外庭に連れて行っていただきました。水盤のあるお庭はイスラムの方の水への憧れ。
ヘネラリフェの離宮が見える絶好のポイント!
明日行くんだ~。楽しみ。
城塞の跡も見える。頂上の建物はサクロモンテ洞窟博物館。
館内
いよいよホテルのお部屋に入ります。
インテリアの基調はフロントと変わりなく
館内いたるところに
由緒正しい
アンティークがあくまでさりげなく飾られており
目の保養、目の保養♪
部屋
室内
建物はクラシックを通り越してアンティークですが、お部屋はごらんのとおり、宿泊客ファースト。
おひとりさまの予約ですが、ツインのお部屋。2人分のお部屋を、ひろびろ1人で使わせていただきます♪
入口を部屋の中から。
ベッドから見た壁側。
窓の透かし戸は菱形を組み合わせた幾何学模様。ここにもアラブの香りが。
大型テレビとソファが2つ、丸い小さなサイドテーブル。
入り口脇には荷物置きにもなる台がある。ちょっと病院の待合室の椅子みたい。シンプルなのに。この場合、すがすがしく感じてしまう。
クローゼット
クローゼット、開いてみました。
金庫。
湯沸かしポット、カップ、コーヒー、ハーブティー、ミネラルウォーター、牛乳。無料。
ミニバーは有料です。
冷蔵庫の飲み物。缶がない。瓶ばかりです。
ドアポケットにもアルコールドリンク、ノンアルコールドリンク。
バスローブも2組。毛布も2組。
天袋には枕。
中段には靴ベラ、靴磨き道具、ランドリー袋。
下段にはスリッパ。
洗面所
洗面所も広い。びっくりしました。
学校の洗面所みたい。あ、この場合、修道院ですね。
変わってる。でもこの場合素敵。
鏡は壁の幅いっぱい。
拡大鏡とティッシュボックスとドライヤーは備え付け。
ガラスの扉の向こうには
トイレと
ビデ。(スペインで泊ったホテルには全部あった)
バスタブ。
シャワー。お湯の出も水の出も合格点でした。
バスタオルとバスマット。厚手です。そしてパラドールの紋章入り。
洗面台のタオルかけにもフェイスタオル2枚。
シャワーはもう1つあって
おそらくは、脇からもシャワーがあるんですよ。
しかし使い方がわからない。説明書もなければ図解もない。
結局使いませんでした。文句をつけたくなったのは、唯一、ここだけ。
アメニティ
全部パラドールのロゴ入ってます。
シャンプー・コンディショナー・ボディジェル・ボディミルク。
ハンドソープにもパラドールの紋章。
歯磨きセットとシェービングセット。
レストラン
レストランは地下にあります。
階段を下りていくと広いロビー。
深夜までいれば、紳士淑女がグラスを傾けたりするのでしょう。
お食事会場。
テラス
レストランの外にはテラス席があります。
ヘネラリフェの離宮を眺めながらお茶や食事ができる。
木陰が多いから
日中日差しが照り付ける日でも快適。
ここにも石畳。
テラスの奥にはお庭。
緑、緑、緑。
テラス側にも遺跡がある。噴水。
朽ちていく宮殿の跡。
感想・聞いたこと・気がついたこと
知名度は5つ星でもホテルランクとしては4つ星ホテル
世界中にその名が鳴り響く有名ホテルであるもののホテルのランクとしては4つ星ホテル。
「アルハンブラ宮殿に行って現地の最高グレードのホテルに泊まりたい」なら、 5つ星のホテルはグラナダの町に、6つもある!
- ユーロスターズ ワシントン アーヴィング
- ホスペス パラシオ デ ロス パトス
- ホテル パラシオ デ サンタ パウラ オートグラフ コレクション
- ユーロスターズ グラン ビア
- バルセロ グラナダ コングレス
- アルハンブラ パレス
15世紀の修道院をホテルにしているのですから、 貴重な遺跡、世界遺産の構内に泊まれるありがたさと雰囲気を楽しむべき。
十分に快適に過ごせるホテルではあるものの 「アルハンブラ宮殿の王様気分を味わってみたい」のであれば 「アルハンブラ宮殿内のホテル」は選ぶべきではありません。「アルハンブラ パレス」を選ぶべきです。
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宿泊料も、知名度の割にはリーズナブル
1泊2食でで3万円くらいから(シーズンや部屋タイプによって異なる)見ておけばいいので、庶民にも手が届く値段設定。
予約は半年前でも厳しいかも
私の予約は アンダルシア周遊団体旅行の「パラドール宿泊コース」申込み。
アルハンブラ宮殿とパラドール宿泊☆2泊3日 アンダルシア周遊 <日本語ガイド/マドリード発>by ミカミトラベル
マドリードで拾ってもらってアルハンブラ宮殿見学してバルセロナに帰れる。 旅行中はマドリード在住のガイドさまにお世話になったのですが
「(パラドールデグラナダ)は予約が取れないことでも有名です。私たちはエージェント枠でご案内してます」
とのことでした。