80,000点の国宝が所蔵されているという、九州博多から車で1時間くらいの宗像大社神宝館に行ってきました。感激のお宝とご対面! 隣接の宗像大社辺津宮は地元の人の信仰も厚く、祈祷受付も大賑わい! 巨大スクリーンのある「海の道 むなかた館」は、世界遺産めぐりをするなら、一番最初に見ておくべきだったかも。
宗像大社辺津宮
実言いますと、2回行った。
勢い込んで世界遺産の一つ、新原・奴山古墳群を見に行き、見終わってあたりはまだ明るい。明日、神宝館で念願のお宝とご対面できる。道に迷ったりして肝心かなめの国宝鑑賞の時間が削られるのは耐えがたい。下見しよう。神社の中を見て歩くだけなら入場料はいらないだろう。
ナビをたよりに辺津宮の駐車場に到着。
恋焦がれた神宝館の案内を確認する。
すこぉ~し黄昏れはじめた時間帯。鳥居をくぐると
池があり、太鼓橋を渡る。
参道を進み
向かって左は手水舎。
右は立入禁止みたい。
神門をくぐると
本殿です。
職員の方が神門を閉じていた。17時ごろ。いいですか、と聞いたら、入れてくださいました。
脇に回り込んでいくと
ご神木の楢の木と
ずらっと小さいほこらが並んでいる。
休日日中の宗像大社辺津宮は大賑わい
1日目は神宝館裏の第二駐車場。2日目は正面の第一駐車場に車をとめた。
びっくりしたのは、第一駐車場入口の鳥居が超巨大、駐車場も巨大。1,000台収容できる。さらに、駐車場の真ん前に巨大な祈願殿があり、交通安全・商売繁盛・厄除・心願成就の祈願は宗像大社に入る前に受付ける形になっている。祈願殿の中に入ってみたら、休日ということもあり、人がごった返している。駐車場には神主さんと巫女さんが出てきて、車をお祓いしている。しかもひっきりなし。私が来た時(11時過ぎ)には3台・4台立て続けにご利益を授けておられ、帰る時(14時過ぎ)にも神主・巫女ペアをお見かけしました。
九州・博多エリアの交通安全に霊験あらたか、と鳴り響く神社なのだそうで、駐車場には車はどんどん入る、境内は大賑わい、玉砂利は清々しく大社の建物は端正にして立派。境内には新しい建物が建設中。
入口鳥居の前に
- 大社焼(焼き饅頭)(食べた、おいしかった)
- ロールお好み焼き(食べた、おいしかった)
- 綿菓子
- アイスクリーム
の屋台が軒を連ね、鳥居脇のトイレは広くてきれい、トイレ前の掲示板・案内板はピカピカでさらに近くの、家族連れに使えそうな豪華会席レストランの案内がある。
…こんなに繁盛(失礼)しているなら、
なにも世界遺産になど登録されなくても、
何一つ困っていないのでは…、
現役の、地元の人の信仰篤い。活気いっぱいの神社でした。
宗像大社神宝館
本殿の奥に神宝館へ続く道があります。
昭和の御代に、本土から60km離れた、沖ノ島(島全体が信仰の対象)は宗像大社沖津宮の祭祀所の発掘調査が行われ、出土品はことごとく国宝に指定された。(80,000点! )神宝館でご対面できます。
宗像大社神宝館お宝コレクション
「写真撮影禁止」との断り書きは見つけられなかったものの、気やすくスマホのカメラを構える雰囲気になく、自粛した。
もっとも、展示物はみなガラスケースに入っており、展示室は暗く、展示物に光をあてる形で展示してあるため、たとえ撮影OKであったとしても、私の腕ではたいした写真は撮れなかったことでしょう。
ただ、境内に
パネル展示があったので、撮った写真を切り取った。
金製指輪が目玉の展示。
画像検索でわかったものだけタイトル入れた。国宝じゃないものも入っている。沖ノ島出土以外にも、大島や古墳から見つかったものも入っている。でも、きれい。
宗像大社神宝館の展示はひそやかで格調高い
貴重なお宝を待ちなし、行列なして満喫できます。
辺津宮は参詣客、祈祷をお願いした人たちで大層にぎわっていましたが、神宝館の雰囲気はひそやか。
外観は昭和感の漂う、重厚な建物。3階建て。展示室も3階まで。
宝物館の入館料は800円。
中は暗く、職員の方々はみな(私が見ることができたのは)威厳のある、お年を召した方々ばかり。
展示物を見て、実感としては、「どれもこれも小さい…」。
考えてみれば当たり前。神様への捧げものは船で運んだ。大きすぎるものや壊れやすいものはそもそも向かない。
一番有名な金の指輪なんか、1.5㎝しかない。勾玉も瑠璃玉もガラス玉も、神宝館に入る前に見てきた写真はどれも超拡大されていたけれど、実物は、手のひらに隠れてしまうくらいの小さいものがほとんど!
碧玉・瑪瑙・ガラス・水晶。鼻ブタ状態で必死になって見る。
普通の石(失礼)製の展示もある。
勾玉などのアクセサリーのほかに、人型などもあります。
大物となりますと、壺とかの展示もある。しかしアクセサリー類と比べれば見た目はとても地味になってしまう。
屋外展示の写真にはなかったけれど鏡は数多い。ただし中型。
鉄器類となりますと
馬具(馬の顔に付けたり鞍に付けたりする装飾品が多い)など、精巧な細工が腐食もなく残っていて、宗像市と大和朝廷と大陸の交流がしのばれる。
目玉の展示の一つに、機織り機があるのですが、
コレも実物はわりと小さい。両手で捧げ持てるくらいの大きさでした。
刀剣類は錆びてボロボロになってしまうのでわかる人にはわかる、というかんじ。
展示品のクオリティとしては【国宝指定】は伊達じゃない。
全て古墳時代から奈良時代の国産・舶来の最高級・最先端の超一級品揃い。
のオーラが展示室から立ちのぼる。
禁断の扉は開かれ、立入禁止の島に調査の手が入り。
1,000年以上の時を経て、古代の形がよみがえる。
指輪もネックレスも往時の輝きを取りもどし、織機は組み立てなおされ
昔の人が確かにいた。
海を渡ってもたらされた貴重な品々を再びまた、絶海の孤島にたずさえ、赴き、祈った気配をリアルに感じ取ることができる。
ミュージアムショップは…。期待しないでください。
神社に付属している美術館神宝館なんですから。
目録は一応記念に購入したのですが、収録数は少ない。
宗像の歴史の本や、宗像市のキャラクターグッズは少し置いてあった。
入館前にチラシを見て
展示は常設展と特別展に分かれているのかなあ、とか思って行ったんですが
見分けられなかった。
定期的に展示品をテーマ別に入れ替えてその都度「特別展」と銘打っている模様。
また、開館時間は、宗像大社の掲示板・公式HP・神宝館前プレートでは16時半までなんですが、行ったとき、「21時まで開いてます」と言われてしまった。特別展のチラシにはかろうじて「開館9時~21時」と書いてある。
…商売っ気がない…。当たり前か…。美術館神宝館なんですから。
海の道 むなかた館
宗像大社辺津宮入口わきの掲示板で知った。大当たりでした。
併設する巨大駐車場から道路一本渡った場所にあり、行きやすい。
また、入場料無料なので気軽に入ることができる。
世界遺産 神宿る島 宗像・沖ノ島の関連遺産群のうち、肝心かなめの沖ノ島には、一般人は、行けない。
体験館に行けば、巨大スクリーンに沖ノ島の映像が映る!
行った気持ちになれる!
巨大スクリーンなので、古代宗像人になったつもりで、海を渡る。次第に沖ノ島が近づいてくる!
沖ノ島の神職の方の朝の禊の儀式、お勤めの様子、沖ノ島の移り変わる原生林の四季、
発掘されたお宝の発見場所と時代なども、CGでわかりやすく再現されており、
シルクロードをこえて運ばれてきた文物のふるさとを世界地図で再現、など、
ビジュアルに訴え、わかりやすい!
また、国宝に限らず、
民具や土器など、複製品も含め、豊富な内容で海の民、宗像人の展示が続き、
古代史に名高い、天武天皇(「大化の改新」の天智天皇のお兄さん)の妃の一人が宗像(胸形)尼子娘。
友好・絆の証として宗像氏の姫が大和朝廷に輿入れし、高市皇子を設け、孫が長屋王となる…。
と(私にとっては)聞いたことのある歴史上の人物の名前が出てくる。
なるほど~ってかんじ。
のストーリーもコミック化されてパネル展示されているのでとてもわかりやすい。
子どもなんかは、神社やガラス玉見せるより、断然喜んでくれそう。
カフェや売店も、回ったエリアの中では、一番充実していました。
念願の世界遺産、沖ノ島関連史跡巡りを終え、 博多駅にもどり、
夜は博多でひとりもつ鍋。
気分は最高!