インドの国立博物館に行ってきました。空いているし、コレクションは豪華絢爛粒ぞろい! の一方、ルーブル美術館や大英博物館、プラド美術館あたりと同じだと思っていくとちょっと面くらいます。
インド国立博物館について
インド政府文化省管轄。所蔵品はインド内外200万点、5,000年の歴史をカバーする。 1947年と1949年にイギリス・ロンドンとインド・ニューデリーで開催されたインド美術展の展示品が元となり、持ち主の寄付と寄託をへて現在の場所に建物を建築し、国立博物館としてのオープンは1960年。 主な所蔵品はモヘンジョダロ・ハラッパの古代文明の出土品、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教などの宗教芸術、ムガル帝国時代の細密画、象牙や大理石の工芸品、宝石、歴代の帝国のコインや武具、インド辺境の風俗や民芸品など。
概要・アクセス
住所
Janpath Rd, Rajpath Area, Central Secretariat, New Delhi, Delhi 110011 インド
電話
+91 11 2379 2775
ウェブサイト
National Museum, New Delhi(英語)
アクセスや国立博物館の歴史、展示の概要・今後の予定や博物館内の配置図も確認できる。
パンフレットもダウンロードできる。
辛いポイントとして
現地語版と英語版しかないので、詳しい内容は翻訳サイトにかけて確認しなければいけない。
また、アップロードされている展示品の数が極めて少ない。
お気に入りの作品を事前にチェックまたはあとで二度見しようにも探しようがない。
全20万点は厳しいのはわかるけど
展示してあり、見て帰る作品のアセッションナンバー、作品名と時代とサイズくらいはわかるようにしていただけるとありがたいのですが。
最寄駅
Central Secretariat(メトロ イエローライン バイオレットライン)徒歩12分
Udyog Bhawan(メトロ イエローライン)徒歩11分
開館時間
午前10時〜午後6時
休館日
月曜日・祝日
入場料
650ルピー(外国人)
日本語オーディオガイドあり。入館料に含まれている。
パスポートを預けるか2,000ルピーのデポジットを支払う。
全作品ではないが、展示品の説明読込のQRコードもある。英語。
所要時間
2~3時間。
写真撮影について
スマホカメラとハンドカメラは持込可能。フラッシュ禁止。ビデオ撮影不可。
施設案内
Janpath Road沿い。インド門と連邦政府庁舎をつなぐRajpath Road にほど近い、閑静な官庁街にある。
門をくぐり、セキュリティチェックを受けてから中に入る。
ロッカールーム
手荷物をロッカーに預けることができる。
博物館とは別棟。 回り込んでいかなければいけないので、少しわかりにくい。
ノートに名前とパスポートの番号などを書いて、鍵を受け取る。無料。
戻ってきたら係員の人に鍵を見せてさっき書いた受付名簿に戻った時間を書き足す。
係員の人が1人しかいないので、前の人が団体だったりすると時間がかかる。
ロッカールームの内部。ロッカーは南京錠式。
空いていました。
入り口側、ジャンパス通り沿いの彫刻。
ミュージアムショップ
あるとの触れ込みですが。はっきり言って貧弱です。
場所は、入場チケット購入受付とオーディオガイド貸出窓口の係員さんの真後ろ!
係員さんの背中を見ながら品定めしなければならず、スペース狭く、本棚が5~6メートル、並んでいるだし。
グッズはなかった。
入ればよかったのでしょうが、係員さんのいるスペースでは、冷やかし・品定めには入りにく雰囲気が漂い
お客さんもいなかった。
団体旅行とかで集団で突撃!? すれば入りやすかったかもしれない。
ミュージアムカフェ
あるとの触れ込みですが。お洒落ではありません。
地下にあります。
矢印に従って進んでいったのですが、お昼時、館内館外で警備にあたっていたカーキグリーンの迷彩服を着た人が食事をしている。
職員休憩所と続きになっている。隣の部屋で見学客っぽい人たちが食事をしていたのですが、地下の中ほどの部屋なので外の景色は見えない。職員休憩所を何ら変わりない内装。
うっとりくつろげる空間。女子受けするメニューなどは皆無。
「持参してきたお弁当を食べられる場所があり、ついでにチャイなんかオーダーできる」
くらいに思っていただければいいでしょう。
ミネラルウォーターを持参されることをお勧めします。
パンフレット
見えるところにパンフレットが置いてあるはずだ、持って帰ろうと思って入口ホールを見回してもどこにも見当たらない。
別の人がオーディオガイド受渡窓口で「パンフレットください」と要求し、
Getした現場を目撃し、早速マネして英語版を手に入れた。
つまり、「『欲しい』と言わない限りもらえない。」
ダウンロードできます。
【English-Pamphlet】National Museum, New Delhi
正面玄関ロビー。
見取り図
地階(グランドフロア)ground-floor
【Ground-floor】National Museum, New Delhi
1階(日本でいう2階)first-floor
【First-floor】National Museum, New Delhi
2階(日本でいう3階)second-floor
【Second-floor】National Museum, New Delhi
展示は順番に改装中。
古い展示と改装中の展示と改装済みの展示が混在している。
目に見えて古い展示は
- 楽器(MUSICAL INSTRUMENTS)
- 北西エリア(チベット系)(NORTH-EAST LIFESTYLE)
正直見ていて「国の威信を賭けた博物館なのにこんなんでいいのか」と心配になってくる。
改装中で見学できなかったのは(2020年2月現在)
- 地階の宝石(JEWELLERY)
- 1階(日本でいう2階)のMANUSCURIPT GALLERY
- 2階(日本でいう3階)のTEXTILE GALLERY・PRE-COLUMBIAN&WESTERN ART・ARMS AND ARMOUR
宝石のブースは、新しい展示ボードやガラスケースが運び込まれておりリニューアルオープン真近の気配。
反対に最新鋭の展示は
- 地階の仏像の傑作が並ぶブロンズ像
- 地階のインド絵画
ドーナッツ状の建物で、真ん中に円形の中庭がある。カフェとかショップとかに改装すればいいのに、とか思ってみていた。
中庭を眺めながら休憩できるソファも数多くあり、博物館そのものは空いているので、ゆったりした時間を過ごせます。
インド国立博物館の展示物
オーディオガイドの説明のあった展示品は太字で表示しています。
単位はセンチメートル。
入ってすぐに、大物がお出迎え。
東ガンガ朝 13世紀 オリッサ州コナーラク
石 H189.2 L89 W40.5 cm
Acc.No. 50.178
スーリヤはインド神話に伝わる太陽神。
コナーラク・サン寺院の最高級の彫刻の一つであり、かつては神殿の御本尊。超一級品の芸術を後世に守り伝えるために国立博物館に移された。
こーんなまじかで見られる。
チャーハマーナ朝 12世紀 ラージャスターン州ビーカーネールPallu
石 H77 W46 D22cm
Acc.No. 1-6 / 278
サラスワティはヒンドゥー教の学問と知恵をつかさどる女神。日本でいう弁天さま。
ロザリオを持ち、まとう宝石の非常に柔らかく繊細な形、指、長くて鋭く、尖った爪が魅力的・印象的。
足元には竪琴を演奏する女神さま、帰依する信者。
プラティーハーラ朝 11世紀 ウッタル・プラデーシュ州カシプール
石 H142 W66 D24
Acc.No.L.143
『リグ・ヴェーダ』中の、『トリヴィクラマ(「3歩」の意味)』。
ヒンドゥー教のヴィシュヌ神が一気に雲をもつく巨人となり、1歩めは地を、2歩めは天、3歩目は天界の全てをまたいだとの神話に基づく。
ガンダーラ 4世紀頃 統一インド北西部
漆喰 H40 W26 D27
Acc.No.49.20/26
チャンデーラ朝 11世紀 マディヤ・プラデーシュ州カジュラーホー
石 H127 W66 D29
Acc.No.82.225
仲睦まじい、美男美女のヒンドゥー教の神さま。
ヴァカタカ朝 5世紀 マハラシュトラ州マンサール
石 H85W63D38
Acc.No.L77/2
シヴァ神を小人として表現した珍しいもの。豊かなお顔の表情、豪華な帽子とアクセサリー。
4本の腕がありうち3本は花、ロザリオ、蓮の茎を握り、4本めは膝の上。 むっちりした腕や足がまたかわいい。
真珠の長いペンダント、宝石が埋め込まれたネックレス、大きな丸いイヤリング凝ったブレスレット、頭飾り。
ヴァルダナ朝 7世紀 マディヤプラデーシュ州グワーリオール
石 H51W102D29
Acc.No.51.95
インドのお札にはサールナートで20世紀に入ってから発掘されたライオン像のイラストが入っている。このライオンは、フォルムがずいぶん違うなあ…。言われなければハイエナと間違えてしまいそう。
チャールキヤ朝 7世紀 カルナータカ州エイホール
石 H135W109D23
Acc.No.L55.22
18世紀 ムガル朝
翡翠、半貴石、金 H12.8
Acc.No.61.1278
もちろん、実用ではなく、高貴な方がお使いになる、装飾重視の工芸品。
ここまでが入口ホールの展示。
以下は展示室の通路両脇。
クシャーナ朝 2世紀 ウッタルプラデーシュ州マトゥラー
石 H64W18.5D14
Acc.No.J.16
プラティーハーラ朝 10世紀 北インド
石 H53 W136 D17
Acc.No.74.81
8人の戦う女神さまたち。ヒンドゥー教の美貌と闘いの女神、ドゥルガーの分身です。
パーラ朝 11世紀 東インド
石 H99W47.4D15
Acc.No.60.1499
ヴィシュヌはヒンドゥー教の神さまの中でも、最も格の高い最高神の1人。
プラティハーラ朝 10世紀 ラージャスターン州ビーカーネールPallu
石 H52W21D23
Acc.No.61.484
プレートにははっきり「ガルーダ(インド神話の神鳥)」って書いてあるんですけど…。翼がない…。取れてしまったのか、何かいわれがるのかがわからない…。
ハラッパーギャラリー HARAPPAN GALLERY
パシュパティの印 Pashupati Seal
Acc.No.DK 5175/143
2頭のトラの間の人間 Seal depicying Man between two tigers
ガジュマルの木とユニコーン Seal depicting Pipal Tree and Unicorn
Acc.No.1368/74
凍石 モヘンジョダロ
紀元前2700~2000年
凍石とは、篆刻によく使われる石の名前。
紀元前2700~2000年頃 モヘンジョダロ
ブロンズ H10.5W5D2.5
Acc.No. 5721/195
インド国立博物館の看板娘。インド国立博物館のNo.1。
文句なしの世界に冠たる展示です。
踊り子はまだ少女。身に着けているのは宝石だけ。
すんなりと細い手足とくっきりとした目鼻だち。後ろにまとめた髪。
実物は、小さい~!10㎝しかないんですから!
ガラスケースにくっついて、必死で見ましょう!
小品が多いものの土器の人形
アクセサリー
紀元前3000年ごろのナル文化の土器。インダス文明より時代がさかのぼります。
1990年代にインド北部ハリヤナ州ラキガリから発見された埋葬された女性。身長165cmで、保存状態が素晴らしい。彼女の左手にある貝のブレスレットも完全な形で発見されている。紀元前3000年ころのもの。
まさにミラクル!
副葬品も併せて見つかっています。
紀元前2000年ごろ マハラシュトラ州ダイマバード
ブロンズ
マウリヤギャラリー MAURYAN GALLERY
サータヴァーハナ朝 1〜2世紀 アンドラ・プラデシュ州アマラバティ
石 H191W85D20
Acc.No.70.L/4
元々は僧院にあったレリーフ。
徳の高いアシタ仙人さまが王子、シッダールタ(後のブッダ)の誕生を祝うためにシュッドーダナ王の元を訪れ、幼い王子が、偉大な王となり、偉大な救世主となることを告げる場面です。
イクシュヴァーク朝 3世紀 アーンドラ・プラデーシュ州 ナガルジュナコンダ
灰色がかった石灰岩 H176w89D17
Acc.No.50.17
ガンダーラ 2世紀 出所不明
片岩 H133W51D21
Acc.No.87.1153
イクシュヴァーク朝 3〜4世紀 アーンドラ・プラデーシュ州 ナガルジュナコダ渓谷
灰色がかった石灰岩 H98W83D18
Acc.No.50.19
ストゥーパ スラブとは、かつて大きな仏塔の表面に貼られていた断片。 ナガルジュナコダ遺跡は現在はダムの底。遺構はダムの中の島に移された。
クシャーナ朝 2世紀 ウッタル・プラデーシュ州アヒチハトラ
斑赤石 H96W45.5D35
Acc.No.59.530/2
インドの福の神、お金の神様です。
グプタアート GUPTA ART
グプタ朝 4〜6世紀 ウッタル・プラデーシュ州アヒチハトラ
テラコッタ
Acc.No. U.P.62.243
グプタ朝 4〜6世紀 ウッタル・プラデーシュ州アヒチハトラ
テラコッタ
Acc.No. 62.244
パールヴァティーはシヴァ神のお妃さま。肌は金色に光り輝き、見目麗しくお優しく慈悲深い。
伏し目がちの瞳の優美なこと。たっぷりの黒髪が丹念に編み込まれている。
「インドに来てよかった~」とほれぼれと見とれていました。
プラティーハーラ朝 8世紀 ラージャスターン州チットールガル
石 H58W180D31
Acc.No. 71.L / 10
グプタ朝 5世紀 ウッタル・プラデーシュ州サルナート
石 H136W38.5D20
Acc.No. 49.113
グプタ朝 5世紀 ウッタル・プラデーシュ州マトゥラ
石 H109W67D22
Acc.No.E.6
中世初期の彫刻 EARLY MEDIEVAL INDIAN SCULPTURE
後期チャールキヤ朝 10世紀 カルナタカ州アイホール
石 H108W99D28
Acc.No.59.331
プラティーハーラ朝 10-11世紀 ウッタル・プラデーシュ州バンダ ロッカリ
石 H132W77D27
ACC No.M.13 / 20
いったん違法にフランスに渡り、コレクターが亡くなったあと、夫人の申し出により2013年の8月にふるさと、インドへ帰還した名品です。
後期中世のアート LATE MEDIEVAL ART
チャンデーラ朝 10世紀
カジュラホ、マディヤプラデーシュ州カジュラホ
石 H107W75D24
Acc.No.82.224
チャーハマーナ朝 11世紀 ラージャスターン州ナルハル
石 H121W37D22
Acc.No.69.132
グプタ時代 5世紀 ウッタルプラデーシュ州サルナート
チュナー砂岩 H26.6L16.2W21
Acc.No. 47.20
偉大なるグプタ芸術、インド美術の頂点・最高峰のひとつ。シンプルでありながら精神性と優雅さに魅了されてしまう。
楕円形の顔、ふっくらして張りのある頬、高い額、バラの花びらのような唇、鋭い鼻、半眼、細長い耳たぶ、美しい小さな螺髪の渦巻きの連続。
完璧な形、感情、優雅さと魅力。
ブッダアートギャラリー BUDDHIST ART GALLERY
グプタ朝 5世紀 ウッタルプラデーシュ州サールナート
石 H105W49D11.5
Acc.No. 49.114
マウリヤ朝 紀元前3世紀 ウッタルプラデーシュ州パイプラハワ
Acc.No.-115-116
仏教を庇護した古代インドのアショカ王によって建てられた仏塔にはお釈迦様の「仏舎利」が納められていた。
黄金の仏舎利に納められ、ガラスケースごしにお参りすることができる。
外国のVIPがインド国立博物館を訪ねた時の記念写真は、入口とか、この黄金の塔の前。
細密画ギャラリー PAINTINGS GALLERY
QRコードを読み込めば、英語で作品の解説が読める。
海外Wi-Fi、持ってきて良かった!
1740頃 ムガル帝国アワダ
紙 43×32
Acc.No. 58.58/38
シャー・ジャハーンはタージ・マハルを建立したムガル帝国全盛期の皇帝です。
ジャイナ様式 西インド 1475-1500年頃
布地、54.8×44.5
Acc.No 63.1590
ムガル帝国ジャハーンギール時代 1620年頃
アーティスト:Abul Hasan
紙、31×22.5
Acc.No 58.58/31
インドの音楽絵画 マハーラーシュトラ州アフマドナガル 1590-95年頃
紙 22.5×17.5
Acc.No. BKN-2063
ラーガ絵画とは、インド古来の音楽の世界を絵画で表現したもの。
インド絵画の伝統的な様式の1つ。
楽曲のもつ内容や、内包する精神世界をも表現する。
ラージャスターン州メーワール 1630年頃
アーティスト:Sahibdin
紙 20×20
Acc.No 51.120/2
同じく、音楽・楽曲を表現しています。
1800年頃 ラージャスターン州ナスドゥワラ
布 150×117
Acc.No 62.1643
孔雀に美女に、白牛や、そして白亜の宮殿に集う人々。
まわりにはストップモーションの早変わりのような、中央にクリシュナは同じでも全部回りのシチュエーションのコマ絵の連続です。
1700年頃 ラージャスターン州ブーンディ
紙 38.5×25
Acc.No. 51.64/10
同じくインドの楽曲絵画。
ヒロインは恋人を待ち焦がれているのです。
1750年頃 ラージャスターン州コタ
紙、26×21
Acc.No. 51.220/20
ラージャスターン州グジャラート州 1800年頃
ゲーム板です。はじまりは4世紀、韓国が起源。今もインド、スペイン、モロッコやコロンビアでも実際に人々が遊んでいる。
細部まで細かく、手が込んでいて、インドの手仕事の伝統がしのばれます。
装飾芸術のギャラリー DECORATIVE ART GALLERY
デリー 20世紀初頭
象牙、木材、ベルベット 彫刻
L220W172H185
Acc.No.87.418
細かい~! 超絶技巧~! すごい~………。
デリー 20世紀
象牙 彫刻
H134
Acc.No. 85.508/1
1本の巨大な象牙に、ブッダの一生の43のシーンの彫刻を施した、空前絶後の工芸品。
ムガル朝 18世紀後半 北インド
ヒスイ 象嵌
L13.7W10.1H2.7
Acc.No. 57.116/4
ムガル朝 17世紀半ば 北インド
Acc.No. 56.116/26~34
20世紀 デリー
象牙・木材 190×1183
Acc.No. 91.443
アジャンタホール AJANTA HALL
西インドのアジャンタ石窟寺院のパネル展示室がありました。
今回は限られた日程で、アジャンタやエローラには行けなかったけど。
またインドに来なくては。
コインギャラリー COINS GALLERY
中央アジアギャラリー CENTRAL ASIAN GALLERY
スタイン卿のシルクロード遠征(1906-8)で発見した貴重な品々が展示されています。
ミーラン遺跡 200-400年 中国の新疆ウイグル自治区チャルクリク県
壁画 57.2 x 100.2
Acc.No. M.111.003
ミーラン遺跡の仏舎利塔の壁画の断片。
ブッダは施無畏印(せむいいん)を結ぶ。
両肩を覆う赤いサンガティ(縫い目のない上着)を着ている。
左側には、おそらく彼の弟子である6人の僧侶。
これらの僧侶たちの左側には、色とりどりの花が咲く木が描かれ、右手には花を手に持っている姿が見える。
ヘレニズムの強い影響がわかる壁画です。
7-8世紀 中国 新疆ウイグル自治区 アスタナ
絹本着色 H235W106
Acc.No. IX.2.054
伏羲と女媧は中国の古代神話の登場人物。
兄弟でもあり、夫婦でもある。
日本のイザナギ・イザナミみたいなかんじで、2人は子どもをつくり、うまれた人間は天界から下界に降りて行った。
お墓の副葬品で、墓室内に吊り下げられていた。
7-8世紀 中国 新疆ウイグル自治区 アスタナ
絹本着色 37.5x54
Acc.No. (a)Ast.iii.4.010 b-j (b)Ast.iii.4.010.a
まず、肝心の女性の顔の保存状態の良さに見とれてしまう。美しい。
額の朱のビンディ。艶やかでたっぷりした黒髪。豊頬の、牡丹の花が咲き匂うかのような大唐帝国美人の表情、衣装、アクセサリー…。
バラワステ遺跡 6~7世紀 中国 新疆ウイグル自治区
漆喰
Acc.No. Bal.076
バラワステ遺跡はホータンオアシスの東部。
肌もあらわな衣装で羽衣をたなびかせ、空を舞う天女さま。
北西エリアのライフスタイル NORTH-EAST LIFESTYLE
ユニークな造形の頭飾りのかずかず。
インドの伝統楽器 GALLERY OF MUSICAL INSTRUMENTS
ラージャスターン州グジャラート 17-18世紀
Acc.No. M.03/128
サロードはインドの古典音楽で使われる弦楽器。
ラージャスターン州グジャラート 17-18世紀
Acc.No. M.03 / 128
シタールもインドの民族楽器。
木彫彫刻 WOOD CARVING GALLERY
17世紀 ラージャスターン州グジャラート
木彫装飾・着色
H187W201D230
Acc.No 60.11.48
「マンダパ」はインドのお寺の儀式のための空間。
このマンダパはジャイナ教のもので、外部も内部も赤く塗られており、
中に入るとジャイナ教の神様、信者、音楽家が天井にあり、見上げると囲まれているのがわかります。小宇宙みたい。
ネパール 17世紀
木彫彫刻 H27.2W72D2.9
Acc.No. 76.500
なぜにこんなに大きいものがブックカバーなのかがわからないのですが、書いてあるからには仕方がない。
ブッダが描かれている。
見学が終わり、門を出て少し歩くとインド門が遠くに見える。行ったのは日曜日の13時ごろ。2月。陽気は日本の4~5月といったところ。
インド門に向かう広大な公園と芝生のスペースは、うららかに晴れ、気持ちが良い。
家族連れなどが三々五々集い、いわゆる「インドっぽさ」が皆無。
旅の終わりにふさわしい、うるわしの場所でした。