緊急事態宣言が発動になったもんだから、遅まきながらわが職場でも在宅勤務が始まりました。社畜やって〇〇年。二言目には「カネがない。」聞かされ続けてきた。オカネがないのに、テレワークなどできるはずがない。んですが、知恵を絞らなければならないのです。
なぜ我が職場がテレワーク・リモートワークになじまないのか
資料の数が半端ない
歴史が長いもんですから、昭和時代の資料なども必要となる場合もあり、その都度書庫になど行って確認している。
電子稟議が全然進んでいない
自動的に文書番号を取るシステムは何十年か前に導入された。
その時、「添付資料もできれば紙ベースではなく電子データで」とのお触れもあったんですが、あっという間に誰も使わなくなった。
まず、時代もあり、決定権のある人(課長・部長・社長)の電子リテラシーがないに等しかった。今は少しは良くなってるはずだけど。
上の人が紙ベースで見たがる限り、下々の者は忖度します。
そして添付文書を全て電子データで見て確認、と一言でいうものの、A0サイズの図面なんかも平気でついてる。厚みが5㎝、6㎝になるものもある。
全部電子化したら、貧弱なノートパソコンしか与えられていないというのに、見比べることもできない。
さらに、厚さ5㎝の資料を電子化する作業は下々が担当。その分手間が増えるだけ。はっきり言ってやりたくない。
もう1つ。主任・係長・課長…の稟議の流れの中で、少しずつ修正が入る。
紙ベースでフセン貼っていった方が、圧倒的にお手軽・気楽効率的です。
情報漏洩に超がつくほど神経質
古き良き時代、よく段ボールに書類を一杯に詰め込んで落ち帰り、家で仕事をしていたものでした。今は絶対に不可能。
職員のパソコンの稼働状況は、全て監視されている。
外部からのメールは、危険を遮断するため、フィルタリングソフトを通さないと届かない。
変なサイト踏んだりしてウイルス感染したら反省文を書かされ、軽はずみな人を集めた反省研修に参加せねばならない。
自前のパソコンを使って今はやりのアプリで最新鋭のテレビ会議など始めることなど、絶対絶対無理です。
情報が絶対絶対守られている。万全の体制であることが証明されない限り新しい制度は始まらない。
この検証が長い。平気で2~3年かかるに決まってる。
市販のものに乗っかるなんで選択肢はありません。
いかに非効率であろうとも、自前のシステムを構築するしかない。と上の人は思っているはず。
安全安心は鉄壁でなければならない。石橋を叩いても渡らない職場体質。
お金がなく職員数が多い
在宅勤務となれば、情報漏洩を防ぐため、鉄壁のネットワークを万全の体制で完全に整えてから。に決まっています。
つまり、ハード・ソフトとも、設備投資を行わなければいけません。
オカネがありません。
今推奨されているオンライン飲み会や日中のテレワーク会議なんかで、仲間の顔が見える。
万の台数単位で、カメラが必要じゃありませんか。
職員数分、購入する経費、捻出する気、あるのかしら。
今、職員にはノートパソコンは与えられている。
ガッチリと施錠され、持出禁止。
それ以前に、持ち出すことを前提にしていないので、特に公共交通機関で通勤している職員にとっては、重い。
毎日のこととなれば現実問題として辛い。情報漏洩してはいけないんですから、メンタルにも負担がかかります
なら職場でのパソコンに加え、テレワークやリモートワークを行う職員に対して
それ用の機材を支給し、セキュリティネットワークを完備した上で自宅に備え付けるべきです。
私が定年退職するまでに、体制が整うとは思えない…。
しかし在宅勤務はやりとげなければならない
御時世です。できないとは言っていられないのです。お達しが出ました。
カメラを止めるな、ならぬ、業務を止めるな、です。
絶対に避けなければいけないのは、職場内新型コロナウィルスのクラスタ発生。
職場が封鎖されてしまう。
最優先されるのは、職場内の職員の密度を下げること。
内容としては
- 紙ベースの在宅勤務計画書兼報告書に実施日と業務内容を記入し、上司にハンコをもらう。実際に勤務した内容を書き込み、もう1回、上司にハンコを押してもらう。
- 自分のパソコンを持ち出すことは認める。ただしオンラインにつなぐことは絶対に禁止。
- 勤務確認は、始業時・お昼休み開始時・お昼休み終了時・終業時、直属の上司に電話する。
- 職場内の規則にてらし、「持ち出していけない情報」にあたるものは、持ち出してはいけない。
1番目、紙ベースにハンコからは逃れられていない。
3番目も地味にわびしい。今時、電話ですか。。。
4番目が曲者なんですよね~。
できる業務の範囲が限りなく限られてくる。
「個人の分担範囲が明確で一人で完結して行える業務や、仕事の成果が明確に確認できる業務が適しています。例としては、企画や会議などに使う資料の作成、報告書の作成などはいいのではないでしょうか。
自分で在宅勤務にふさわしい仕事を見つけてください。」
だそうです。
制度開始にあたり課内会議(注:お触れがまわったのは朝一番、所属内会議が10時くらいまで、課長が割振表を作り、開始時間は15時ごろ)が開かれ、上司からは
「有休になるのかなあ…。」
とのフレーズが、あくまでも何気に、さりげなく出る。
つまり、在宅でできる仕事が当面ないのであれば、有給休暇を取り、自分の休みを減らすことで職場内職員密度を下げる選択肢があることを部下に知らせ、誘導している。
そりゃあ、承知していますよ。
今月の家賃も払えず、困り果てている飲食店のオーナーさんだっている。
お客さんがいない・来ないんだから、給料が払えない、と雇い主に目の前で泣かれ、仕事を失った人がたくさんいるってことくらい。
わが職場の有給休暇率はあまり高くなく、「積極的に・計画的に休みを取りましょう」とのお触れは定期的に出る。
在宅勤務の実施期間は、今のところ政府のお達しにあわせ、ゴールデンウィーク終了まで。
普段、忙しくて取りたくてもなかなか取れない有給休暇を、気兼ねなしに5~6日、消費できるまたとないチャンス、と思える人もいることでしょう。
それにしたって。
有給休暇とは、労働者が自分の都合で申し出るもの。
を安倍首相が「自粛」「要請」「お願い」を繰り返すに習う組織のやり方。
新しい業務体制にあわせるために、自分から、自分の意思で決めて有給休暇願を出す。
割り切れない思いが残ります。
同僚の中には、持ち帰れる仕事なんかない、全部有休にする、と決めた人、たくさんいました。
今はいいんですけど。
非常事態宣言の期間が延長されたら。2カ月・3カ月続いたら。
下手したら有給休暇、使い果たしてしまうことにもなりかねない。
カネがないゆえの無理のある在宅勤務制度
上つ方もじゅうじゅう承知しており
「オフラインでの在宅勤務体制には限界があることから、オンラインでの在宅勤務環境整備を進めるとともに、7割の在宅勤務実施を目指します。」とはっきり宣言あり。
態勢変わったら、またブログにあげよう。
「在宅勤務」なので、例えば、我が地域はいわゆる休業要請は入っていないネットカフェなどで仕事をすることは禁止。
自宅からは外出禁止。
持ち帰ったPC内で作業してもいいが、家のプリンタを使っての印刷は禁止。
当然、勤務時間中に育児や介護を行うことは禁止です。
私はオットが仕事に行ってしまえば、日中は一人。
だけど、自宅に小さい子どもやお年寄りのいる職員は、お手上げですよね。
みんな、どうするんだろう。
給料は減らさない。とも明言されました。
それさえ聞けば、何も申し上げることはありません。
私たちは恵まれている。ことを胸に刻み、
おっしゃる通りの働き方で、働きますとも!