札幌と旭川の移動って、ホント簡単。実際に行くまで知らなかった。
旭川の動物園…必ず北海道の観光モデルルートに出てるよなあ、くらいの知識しかなかった。
実際に行って見て、うん、人気あるのわかる。おすすめできます。
旭山動物園に行った動機
息子のリクエスト。今回の北海道では、まる1日、フリーデイを取ってあった。しかし時計台の外観ならホテルから駅までの道すがらで見てしまえる。
「ボーイズ・ビー・アンビシャス」のクラーク博士の銅像はわざわざ見に行くほどのことではないと言う。ラーメンにジンギスカン、トウモロコシや特製パフェの食べ歩きもいいが、胃袋にも限度がある。
旭山動物園なら、札幌から日帰りで行って、3〜4時間動物見て帰って来られる。日帰り観光に丁度いい距離感なんですよね。前に一緒に静岡に行った時には日出山動物園を御所望だった。
今度は旭山ですか〜。
よろしい、連れて行っていただきましょう。
札幌発の旭山動物園きっぷでラクラク移動
札幌駅に着き、券売機の周りを見回すと
ありましたありました!
旭山動物園きっぷ。
- 札幌−旭川の往復自由席乗車券・特急券(料金上乗せで指定も可能。ただし2月下旬の日曜日、コロナ下だからか違うかまではわからないものの、往復とも自由席はガラガラで余裕で座れた。)
- 旭川駅−旭山動物園前の往復バス乗車券(往復で1枚になっており、帰りに降りる時に運転手さんにチケットを渡す)
- 旭山動物園入場券
の3つがセットになっていて、JR札幌駅で一挙に購入できる。
大人1人6,740円。
現地でいちいちチケット売り場を探さなくていい。
券売機にチラシのQRコードをかざせば即購入できる。
ただし1人アタマの発券枚数が多いので大人数だとなかなか発券が終わらない。
函館本線(札幌を経由して函館と旭川を結ぶ北海道の大動脈線)中、札幌−旭川を結ぶ列車は30~1時間ごとと本数も多く
所要時間も1時間半程度。
列車は早いし
列車の中もきれい。
そして車窓の景色が素晴らしい!
前日はバス旅で札幌−紋別を往復しました。北海道の真ん中を、山の間を縫ってバスは進んだ。山−山をバックにした多分牧場−集落 のくりかえし。
JRから見える札幌−旭川間は、旭川の手前はちょっと山はあるものの、ほぼ平坦。
遠くに山々は霞み、平野が続く。大地は雪をすっぽりかぶっており純白。良く見るとビニールハウスが雪ですっぽり埋まり、見えるのは頂上1/10くらい。平地の線路沿いの積雪が、晴れた日の朝、2m越え! 行きの飛行機からはビニールシートをかぶったままのビニールハウスとむき出しの地面を見下ろしていたというのに。
雲がわきおこり大空を流れていくのが見える。
スペクタクルにして清らかな風景。
どこまでも続く銀世界。札幌から旭川まで雪景色が途切れることはなかった。
帰りの列車に乗ったのは暗くなってから。行き限定の「世界の車窓から」「ぶらり鉄道〇〇旅」体験でした。
旭川に着いたら目がテン!
さて、電車は旭川駅に到着。
目を奪われてしまうのは、旭川駅の新しさ。ピカピカ。新しいだけじゃない。木目調が基調でスケールが大きく、美しい。
札幌駅は、こう言ってはいけないのでしょうが、古い。
日本屈指のビックステーションのはずなのですが、構内は汚れが目立ち、暗く、そこはかとなくうらぶれた雰囲気が漂っていた。
なのに一転、旭川駅は、「国際見本市の会場かなにかじゃないのか」と勘繰りたくなる明るさ・華やかさ・さわやかさ。
売っているアイヌ紋様のおみやげも、ライティングとレイアウトでやたらポップにキッチュに見えたりする。
旭山動物園行きのバスは、観光客用の直通ではなく、路線バス。旭川市民の方ごご一緒して、停留所ごとに止まりながら、山の上の終点、旭山動物園前を目指すのです。
時間は30分くらい。
バスの車窓から見える旭川市内は、雪がすごい! 路肩とか歩道の車道の間に積み上げた雪は大人の背丈より高い! うずたかい! 札幌−ルスツ、札幌−紋別のバス旅行でトイレ休憩で降りたのは、言っちゃ悪いけど山の中。雪が多いのは当たり前といえば当たり前。
そして札幌は、私が行った時には、歩道にこそ固く凍結した雪〜氷はあるものの、車道にはほぼ雪はなく、寒いことは寒いが、ウチの夜明け前の最低気温のレベルで別に耐えられないことはない…。降雪は滞在中なし。
旭川は。大都市でありながら町中で大雪が降り、町の人は当たり前のように生活している。
さらに、寒いから、雪がベタベタしたり道でとけていたりしない。午前中、バスに乗っている間にも。雪はふるふる、舞っている…。
そういえば、旭川ってニューヨークと同じ緯度だって前に聞いた。
ニューヨーカーも旭川市民も、雪と寒さとともに生きているのだ、と訳のわからない感慨にふけりながら、バスは山のほうへ、山の方へと進み。
終点のバス停で降りて、道路を渡ってすぐに旭山動物園入口です!
旭山動物園、楽しかった
息子に連れられて行った旭山動物園。「ペンギンが行進するので有名なところだ」くらいの予備知識しかなかった。
肝心の行進は、「新型コロナウィルス感染拡大のため中止とさせていただいてます」の張り紙で終わり。
なぜ面白かったかというと、特別写真が得意でもない、iPhoneの撮影ボタンを押しただけの私の写真を見ていただければと。
2番目か3番目に見に行ったのはカバだったのですが
「(カバが)お尻を向けたら注意してください」(糞尿入りの水を派手にまき散らす。巨体なので勢いが超激)との張り紙がしてある。
つまりかなり近い距離で動物とご対面できて、緊迫感がある。
カバ棟の地下に降りればさっきまで水面から鼻を出していたカバが水槽の中を泳いでいる。近づいてくる。
動物の息遣いっていうんですが、今までの動物園よりわかりやすい。動物の表情まで、私程度のスマホカメラの腕でも、とらえることができる。
(サルは寒すぎて固まってあまり動かない。体毛が抜けてまだらになっている子も多くなんだかかわいそう)
(じーっと動かない様子が可愛かったのはカピパラ)
(哲学的表情を見せる白いフクロウ)
(なかなかこっちを向かない。やっと撮った写真)
(ライオンと目が合ってしまった)
ペンギンも
まぶしそうな、しかし誇り高きまなざし。
ここまで近づけた!(ガラスごしですが…)
動物に勢いがあって元気がある。
(ライオン・トラ・ヒョウ・ハイエナがずべからくたるんだお腹で日向ぼっこしながらゆっくりお昼寝していたのでは、なんだか臨場感がない…。)
ヒグマ(お母さんを人間に殺されたみなしごのクマ)は自分のテリトリーを元気に走り回っていた。
正直言って、あまり大きな動物園ではない。(それでも冬期間閉鎖・コロナにより閉鎖の動物棟をスルーして順番に大人が見て行くと3〜4時間かかる)
大きすぎず、それでいて北海道ならではのエゾシカとか、ヒグマとか、シベリアフクロウとか。
本州のカエルが北海道に入り込み、卵や個体を見つけて根気よく駆除している。(そのままにしておくと北海道固有種のカエルが駆逐されてしまう)
エゾシカも農業被害を防ぐためかなりの数が駆除されている。
など、ご当地の話題が散りばめられていて、北海道の動物園のローカル色を色濃く感じることができました。
冬期間だからなのかコロナ下なのか、開園時間は10時半から15時半まで。
3時半にしまっちゃう。
ただ午後からは道の氷がとけて、動物園内、とにかく滑る! 1回、派手にしりもちをついてしまった。
帰りは15時台発の旭川駅行きのバスに乗りました。北国だから日が落ちるのが早い。バス停の前には長い列(20人くらい)、待ってる間は寒い寒い!
バスが来て、乗って、途中のバス停では地元の方が忙しく乗り降りし、黄昏はじめた旭川にはまだまだ降る降る、雪が降る…。でも地元の人、平然としてるんですよねえ。7〜80代の、しかも足元が明らかにおぼつかない女性が雪でグチャグチャの停留所からお一人でバスに乗ってくる! 動物園帰りのピンピン元気な観光客は気圧されて必死になって席を譲る!
ピカピカの旭川駅に取って返し、再び乗り込んだ帰りの列車の乗客は、行きとは打って変って、仕事帰りのビジネスマン・ビジネスウーマンとおぼしき服装の方が目についたことでした。
お昼ごはんは動物園内で。エゾシカコロッケ。
お子さま向けなんでしょうけど、パンケーキ。
楽しかった!