今週のお題「ゴールデンウィーク2018」
横須賀のおすすめ観光スポットと言えばまず記念艦三笠(戦艦三笠)。
小さい頃、小学館出版「少年少女世界の名作」シリーズで一番感動したのはノンフィクション、「バルチック艦隊の最期」。司馬遼太郎の「坂の上の雲」も黙々と読破したクチ。東郷平八郎大将、秋山 真之中将、日本海海戦、T字戦法、「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」「古人曰く、勝って兜の緒を締めよ」♪
特別軍隊好きとか、軍艦好きではないんですけど、ずっと憧れていた「軍艦三笠」。横須賀に行けば実物があるんです!
乗艦まで
横須賀新港のほとり!?にある三笠公園にやってきました。
のっけから威風堂々、戦艦三笠と東郷大将の銅像がお出迎え。
逆光でぜんぜん東郷大将のお顔が見えない;;
三笠の船尾の先に前売り券売り場と併設の公式グッズのショップがあります。
横須賀には「猿島」という無人島があって、記念館三笠の事務所と同じ棟に連絡船の券売所がある。旧日本軍の要塞跡などのの珍しい史跡が残っていたり、アウトドア施設(釣りや海水浴やバーベキュー)も充実。猿島と横須賀を結ぶフェリーは、私が行った日は満員御礼、次のフェリーを待つ人たちの長蛇の列。
むかって右側の建物がトイレ。
開艦時間は9時。9時にならないと自動券売機の電源が入らないため、三笠のまわりをうろうろし、
9時近くなったら券売機の前でじっと待ち、電源が入るやいなや、チケットを購入、さっそく乗船です。
上甲板
30センチ主砲。…砲の穴の直径が30センチなのでしょう。を打つのに、こんなに大きな本体が必要なんだ。
甲板、広い。
大砲を上から見たところ。
見学の順路はまず上甲板を船尾から船首へ。
無線機室がありました。
トン・トン・ツーツー・トン・ツーツー。
無線士さんが叩くモールス符号と同じ型のものが日本語のモールス符号一覧表と一緒に無線機室の前に置かれていて、触れます。モールス符号、打てます。
上甲板からさらに階段を上って上に行ける。
巨大な煙突に視界はさえぎられながらも浜風は心地よく
海を臨み
甲板を見下ろす。
信号探照灯。暗い海を照らしたり、灯で暗号を送ったりする。
入場したあたりが遠くなってしまった。
再び甲板に降りて
水兵さんたちが15センチ砲に砲弾を詰めているところ。
日本海海戦で砲弾を浴びた鉄板でつくった「雪見灯篭」です。
ずらりと並ぶ補助砲。
水兵さんたちが使うハンモックの展示もありました。
船の一番先まで歩いて行って撮った写真(司令塔にいるのは知らない人)
何十本ものロープの描く線が美しい。
艦橋
では私も司令塔に上ってみましょう。と向かうと
艦橋
艦長などが操艦や戦闘の指揮をするところ。
総舵輪、羅針盤、速力指示器など。
総舵輪と羅針盤は日露戦争当時総部されていた実物。
海図室。有名なZ旗(「皇国ノ興廃コノ一戦ニアリ,各員一層奮励努力セヨ」)をはじめとする旗の収納場所はココだったんですね。
司令塔に到着。
最前線なのですよ。ロシアの大砲が襲ってくるかもしれないというのに、あるいは砲弾を浴びてしまうかもしれないというのに。高級将校の方々は、ふきっさらしの危険きわまりない場所で、指揮をとられていたのですね。
立っていた位置がプレートでわかる。
左舷の信号探照灯。
後ろの主砲塔は日よけに囲まれていましたが、前の主砲塔は姿がそのまま。
三笠公園の先を見渡して。
艦内にもトイレがあります。丸い窓が船の中ってかんじ。
中甲板
上甲板に続いて階段を下りて中甲板の展示室へ。
トラファルガー海戦200周年記念国際観艦式絵皿なんか展示してある。
中央展示室。貴重な資料が展示されている。男性とか子どもとか、喜びそう。
戦艦三笠の模型。色が違うと印象、変わるんだな~。
東郷大将のお召しになられた軍服なども展示されていた。
左下の望遠鏡のような長い筒状のものは正確な距離を測定する器械です。大きい。重そう。イギリス製。戦艦三笠もイギリス製。東郷大将もイギリス留学と、旧日本海軍はイギリスとゆかりが深い。
正面の大きな菊の御紋は日本海海戦時に船首にあったもの。
VR、バーチャルリアリティーで日本海海戦も体験できるのです。
開艦まもなくであまり人もいなくて、待ちなしで使えた。
ゴーグルをかぶると「ザザザザ…」と360度、海が広がり、黒煙をあげるロシア艦隊。大砲が発射され、ロシアの大砲が近くの海に落ちて水しぶきがあがり、360度の視界なので後ろを向いても下を向いても立ち働く水兵さんが見えたりした。混んでる時は並ぶんでしょうね。「行列最後尾」の立て札が。
中央展示室脇の右舷の廊下のブースには写真の展示と
戦艦三笠の詳細図もあり
砲室ごとに名高い海戦の説明展示。
主砲塔には入れないけど、副砲(14センチ砲)には近づける。さわれる。実感できる。
三笠の甲板材の展示もありました。
左舷の廊下には日本海軍、ロシア海軍、海上自衛隊の戦艦の模型がずらーっと並んでいて
ロシアの戦艦、「オリヨール」の模型。
船首には講堂があります。
続いて船尾へ、将校さんたちのスペースなので、雰囲気ががらっと変わります。
ロシアコーナーなんかあった。
士官室。
浴室とトイレ。
東郷大将のお部屋。
長官公室。
長官室。
船尾から。
厨房。コップとかカップとか置いてあった。
追悼室。戦死された方のお手紙や写真。
感想
- 所要1時間でした。
- 日本で見ることのできる世界レベルの展示の一つに間違いない。軍艦になど、一般人は縁遠い世界ですが、実物の迫力!(とはいうものの、歴史的名鑑は歴史と時代の波に翻弄され、勝って嵐のような歓呼を浴びた後、火薬が暴発していったん沈没し、引き上げられ、記念艦として保存が決まった後、敗戦後は荒れ果て、無残な姿をさらした時期もありました。有志がこれではいけない!と立ち上がり、復元されたので、船体本体はともかく、大方はレプリカなんですけど)
- 戦争はいけませんが、戦われた時の軍人の方々の威容に打たれる。一人一人の功績をたどっていくと神妙な気持ちになります。
- 名高い日本海決戦の様子が、ジオラマ・VR・器械類・当時の写真や報道などで多角的に展示されているのでわかりやすく、幅広い観光客層にアピールできる。
- 甲板いっぱいに乗組員が集まり、撮った写真もありました。戦艦三笠が世界に名をとどろかせ、今なお人々を引き付けるのは、結局は、人。昔、遠いイギリスのドックからやってきたお船。ともに時代を生きた人々の人生を巻き込み、数え切れぬほどのドラマが描かれ、忘れえぬ記憶を残した。さんさんと日差しを浴びて甲板にたたずんだりしてました。
記念艦三笠のアクセス・営業時間・駐車場・売店・割引
アクセス
京急
「横須賀中央駅」より[中央1]三笠循環バスで「三笠公園」バス停下車、徒歩2分
JR
「横須賀駅」より[中央1]三笠循環バスで「三笠公園」バス停下車、徒歩2分
自動車
(横浜横須賀道路利用)横須賀インターチェンジ-本町山中道路終点-国道16号線-三笠公園入り口を左折
タクシー
JR横須賀駅からの所要時間約10分料金約1,000円
営業時間
4月〜9月 | 9:00〜17:30 |
3月・10月 | 9:00〜17:00 |
11月〜2月 | 9:00~16:30 |
※最終入艦は閉艦の30分前。
観覧料
一般 | 600円 |
シニア | 500円 (満65歳以上) |
高校生 | 300円 |
小・中学生 | 無料 |
障碍者 | 200円 介護者(2名まで)も200円 |
※団体割引あり(有料観覧者20名以上)。
駐車場
三笠公園駐車場(有料)。三笠駐車場(有料)。もしくは近くの有料駐車場を利用。
売店
あり。オンラインショップは以下のリンクから。
その他
- 貸出用車椅子あり(4台)
中甲板は車椅子で見学可(スロープ有)。 - トイレは艦内に有り。身障者用トイレは公園入口に有り。
- 介助犬とともに入艦可。
- コインロッカー(無料)が第1ビデオ室にあり。
- 上甲板中部及び後部で食事可。
- 第1ビデオ室には飲み物の自販機が有り。
- 写真撮影可。
記念艦三笠について
三笠は、1904年(明治37年)始まった日露戦争において、東郷大将が率いる連合艦隊の旗艦として、同年8月10日の黄海海戦、1905年(明治38年)5月27日の日本海海戦では、ロシアのバルチック艦隊を打ち破り、世界を瞠目させ、世界史の流れさえ変えた日本海軍のシンボル。
退役後、三笠は1926年(大正15年)以来神奈川県横須賀市の白浜海岸に保存されている。
排水量 15,140トン
全長 122m
幅 23m
軸馬力 15,000H.P
速力 18ノット
砲 30cm砲×4
15cm砲×14
8cm砲×20
発射管 45cm×4
【公式ホームページ】
世界三大記念艦「三笠」公式ホームページ | 神奈川県横須賀市