イギリスの湖水地方(Lake District)。英国で最も有名な国立公園であり世界有数の観光スポットであり、ユネスコ世界遺産でもある。年間1,800万人が訪れ、うち日本人は4万人。
※イギリスには指定建造物というのがあります。建築上・歴史上重要な建築物のうち
- グレードI:最高に重要な建造物
- グレードⅡ:特別に重要な建造物
となっています。
※原則、湖水地方のオンシーズンは春から秋。冬季は一般公開しない施設、多数。晩秋から早春にお出かけされる場合は、確認を。
イギリス湖水地方の定番観光コース
湖水地方が組み込まれた
- 日本発のイギリスツアー
- ロンドン発の湖水地方日帰り~1泊2日のツアー
- 湖水地方現地集合・現地解散の1日~1泊2日のツアー
のうち、イギリス発のツアーは
- 日本語OK
- 英語のみ
- 日本語音声ガイド付き
とツアーごとに異なるものの、 1日のツアー、3~5時間だと「ピーターラビットのふるさと、ビアトリクス・ポターゆかりの地を訪ねて」と題し
ウィンダミア湖 ( ボウネス オン ウィンダミア )
( Lake Windermere ・ Bowness-on-Windermere )
イングランド最大の湖であり長さは18kmあり、細長く、ウナギの寝床のような形。 ウィンダミア湖の湖水クルーズのコースはささっと横断できる10分コースから、真ん中あたりやお城の見えるあたりをゆっくり一周する2時間弱、じっくり全体を一周すれば3時間弱。など、バリエーション豊か。船に揺られながら湖水地方の雄大な自然を満喫できる。
ヒル・トップ農場 ( ニア・ソーリー ) ( Hill Top ・ Near Sawrey )
ビアトリクス・ポター(Beatrix Potter 1866-1943)は良家の子女で都会生まれ。田舎に行って田舎に惹かれ、田舎に移住し、田舎を田舎のままで後世に伝えることに生涯を捧げた。 世界的に有名な「ピーターラビット」シリーズの絵本作家としてその生涯を閉じたもの、もともとは学者肌。実業家肌。
擬人化されたウサギや愛くるしい動物たちの確かな描写力は緻密な性格と深い観察力から来ている。打ち込んだキノコの研究は当時の良家の子女の常として、学校に通わず、一人で積み上げた成果で、女性ゆえに学界では黙殺された。
自ら作り上げたピーターラビットの世界を商業ベースに乗せ、著作から遠ざかったあとはヒルトップ農場をはじめとする湖水地方の大農場主として、農業家としても名をなした女性。本の印税で湖水地方の不動産を次々と購入し、夫の死後、広大な資産はナショナル・トラストに寄付され、湖水地方の自然や風物が昔のまま残ったのはポターの意志と業績。
そして現在。湖水地方はその魅力で世界中の人々を引きつける。 ポターがこよなく惚れ込んだニアソーリー村の風物と移り住んだヒルトップ農場はポターその人と絵本の世界を一目この目で確かめたい、とひっきりなしの観光客が絶えない、
湖水地方ツアーのメインハイライト。 ただし、入場制限があるため、フリーで行くと満員ですから、と断られるリスクあり。ツアーだと、催行会社さんにお任せだから、その点、安心。
のほか
ニアソーリー ( Near Sawrey )
ホークスヘッド(Hawkshead)
ウィンダミア(Windermere)
アンブルサイド(Ambleside)
ボーネス・オン・ウィンダミア(Bowness-on-Windermere)
など、周辺の小さな村や町を自由時間で散策するのがほとんど。
1泊2日だと、1日めはピーターラビットとビアトリクス・ポターは同じで
2日めにワーズワースゆかりの地
ダヴ・コテージ ( グラスミア ) ( Dove Cottage ・ Grasmere )
source:Lynn Rainard
グレードⅠ。詩人ウィリアム・ワーズワース(Sir William Wordsworth 1770-1850)。湖水地方に生まれ、湖水地方を愛し、湖水地方でその生涯を終えた。自然を情感たっぷりにうたいあげたイギリスのロマン派の巨匠詩人で、代表作は「草原の輝き」「早春の賦」「雲雀」「水仙」など。
詩人ですが大邸宅に住んでいた。(←変な言い方すみません)ダヴ・コテージに住んでいたのは1799年から1808年まで。 18-19世紀の民家の様子を今に伝え、内部にはワーズワースゆかりの品々が展示されている。お庭もワーズワースが妹ドロシーとともに作り上げた当時そのままの姿が保たれています。
キャッスルリッグ・ストーンズ・サークル ( ケズウィック )
( Castlerigg Stone Circle ・ Keswick )
ストーンサークルといえばイギリスだとストーンヘンジが有名ですが、湖水地方にもストーンサークルがあるんです。 今は大小の石が円形に並んでいるだけですが。
建立当時は(紀元前2,500~2,000年頃は石の柱の上にも石があり、ぐるりと円形を描く内部にはお社みたいなものがあった。古すぎ、記録が残っておらず、誰が、なぜ、何の目的で、どのように作ったかは一切不明。古代のロマンに胸がかきたてられる。
このほか郊外の絶景スポットや自然豊かなエリアが加わります。
深掘りしていきます。
ビアトリクス・ポター関連スポット
ビアトリクス ポターの世界 ( ボウネス オン ウィンダミア )
( The World of Beatrix Potter Attraction・ Bowness-on-Windermere )
source:Ann Lee
ヒルトップ農場は金曜日が休館日なのでかわりにツアーで案内されるのがここ。
ピーターラビットの世界がジオラマ展示されている。視覚的にわかりやすく楽しいスポット。
ビアトリクスポターギャラリー ( ホークスヘッド )
( Beatrix Potter Gallery ・ Hawkshead )
ポターの絵本の原画やゆかりの品が展示されている。17世紀築。かつてポターのご主人の法律事務所があった。内装はほぼ変わっていない。
ユー・トゥリー・ファーム(コニストン)(Yew Tree Farm・Coniston)
ポターが所有していた農場の1つ。映画「ミス・ポター」のロケ地の1つ。ヒルトップは狭すぎたため、ユー・トゥリー・ファームをヒルトップに見立てて映画撮影が行われた。
ターン・ハウズ (アンブルサイド)(Tarn Hows・Ambleside)
ポターが所有していたお気に入りの湖。映画「ミス・ポター」のロケ地の1つ。
ダーヴェント湖( ケズウィック ) ( Derwentwater ・ Keswick )
映画「ミス・ポター」のロケ地の1つ。湖水地方北部の中で最も美しい湖と言われ、「湖水地方の女王」と呼ばれる青い輝きを放つ湖。
レイ・キャッスル ( アンブルサイド ) ( Wray Castle ・ Ambleside )
ポターが初めて湖水地方を訪れたのは16才の時。この、レイ・キャッスルに滞在したのが運命の始まり。近年、修復され、一般公開された。
リンデス・ハウ・カントリー・ハウス(ボウネス オン ウィンダミア)
(Lindeth Howe Country House・Bowness-on-Windermere)
source:destinia.co.uk
ポターがかつて所有していた。今はホテルで、一般客は食事もできる。ツアーで「ビアトリクス・ポターがかつて所有していたホテルでクリームティーを」などの案内もある。
クリームティーとは?
英国式アフターヌーンティーの一つで、スコーンとクロテッドクリーム(バターと生クリームの中間の乳製品。イギリス特産品。ただし日持ちしないからお土産には向かない)とジャムと紅茶。スコーンを割ってクロテッドクリームとジャムを付けて食べる。
ちなみに
イギリス湖水地方のおいしいもの。名産といえば
サラ・ネルソンのジンジャーブレッド(グラスミア)
(Sarah Nelson Gingerbread・Grasmere)
カンバーランド・ソーセージ(Cumberland sausage)
source:Danny Molyneux
スティッキー・トフィー・プディング(カートメル)
(Sticky toffee pudding・Cartmel)
source:Danny Molyneux
ケンダルミントケーキ(Kendal mint cake)
source:visit-kendal.co.uk
ほか、
子羊の煮込み
などがあります。(ここだけ画像、見つけられませんでした。すみません)
ワーズワース関連
ホークスヘッド グラマー スクール ( ホークスヘッド )
( Hawkshead Grammar School ・ Hawkshead )
グレードⅡ。ワーズワースほか、湖水地方出身の名だたる有名人が通った学校。現在は博物館。
アランバンク( グラスミア ) ( Allan Bank ・ Grasmere )
By Antiquary (Own work) [GFDL or CC BY 4.0], via Wikimedia Commons
ワーズワースが1808-1811の間住んでいた家。子どもが増え、ダヴ・コテージでは手狭になったためアランバンクに引っ越した。しかし改装がうまくいかず、早々に別の家に移ったとの逸話付き。今は整備されてますし、お庭もキレイ。
ワーズワースハウス ( コッカーマス )
( Wordsworth House and Garden ・ Cockermouth )
ワーズワースの生家。ジョージアン様式・グレードⅠ。豪邸です。ワーズワースって、お坊ちゃまだったんだな~。ワーズワース裕福な法律家の息子としてここで生まれ、両親と5人兄弟姉妹、メイドと庭師に囲まれて育ったのだそうです。
ライダルマウント ( ライダル ) ( Rydal Mount & Gardens ・ Rydal )
グレードⅠ。ワーズワースが晩年、1813年から亡くなるまで暮らした家。
ワーズワースの墓 ( グラスミア ) ( Tomb of Wordsworth ・ Grasmere )
グレードⅠ。
イギリス湖水地方の観光地
アボットホールアートギャラリー ( ケンダル )
( Abbot Hall Art Gallery ・ Kendal )
By Jhsteel (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
グレードⅠ。建設は18世紀。教会のお偉いさんがケンダルにやってきた時に使うお屋敷だった。今は美術館・博物館。
所蔵品の目玉は18世紀の肖像画家の大家、ジョージ・ロムニー ( George Romney 1734-1802)のコレクション。19世紀イギリスを代表する評論家、ジョン・ラスキン(John Ruskin 1819-1900)のスケッチと水彩画など。
ダーウェント鉛筆博物館 ( ケズウィック )
( Derwent Pencil Museum ・ Keswick )
世界的に有名なイギリスの高級鉛筆ブランド「ダーウェント」。この名は湖水地方の名称、「ダーウェント湖」に由来します。湖水地方では黒鉛が取れ、世界初の鉛筆が製造され、改良が重ねられ今日に至る。の歴史を知ることができ、ワークショップも盛ん。直営ショップではお土産に色鉛筆セットを買って帰りましょう!
カートメル競馬場 ( グレインジ オーバー サンズ )
( Cartmel Racecourse ・ Grange-over-Sands )
5~8月にかけてレースがある。本当に小さい競馬で、観客席なんか芝の地面にイス置いただけ。コースに近いから臨場感があってアットホーム。日本の競馬場と雰囲気、違います。
カートメル修道院 ( カートメル ) ( Cartmel Priory ・ Cartmel )
グレードⅠ。現在の建物は15世紀に建てられ、改修・増築を重ねて今日の姿がある。現役の教会。オルガンとベルが有名。
そして「ウィローウォーター」。
カートメル修道院の井戸水は、古来「元気が出る聖なる水」として有名。西洋白柳(せいようしろやなぎ)エキスや岩盤に含まれる豊かなミネラル成分を含み、ウィローの丘の独特の地層が世界でも類い稀な成分を持つ天然水を育んだ。この水と同じ水源の水を地下60mから汲み出してボトリングしたものが、ウィローウォーター。 一口飲んだときに感じるほのかな甘みと爽快感。その美味しさはイングランド湖水地方の大自然が生んだ奇跡。
…水はお土産には重いし、かさばる。地元で採れたての水を頂き、日本に帰ったら通販で送ってもらいましょう。
カテドラル採石場 ( リトル・ラングデール )
( Cathedral Quarry (Cathedral Cave) ・ Little Langdale )
湖水地方は自然豊かなので天然資源も豊富だったのです。銅の鉱山と、採石場があった。採石場跡は何百年も、人間が必死になって採掘し尽した跡だから、スケール大きい。…でも、崩落している場所もあるし。危ないので、もし行かれるのであれば、くれぐれも現地に精通した方とご一緒に。
ガラバ・ローマン・フォート ( アンブルサイド )
( Galava Roman Fort Ambleside ・ Ambleside )
グレードⅠ。現地には地面の石しか残っていませんが。1~2世紀、湖水地方のアンブルサイドには、古代ローマ人が開いた砦があった。敷地約1.2ha。穀物倉と本部の建物と司令官の部屋からなっていた。
クエーカータペストリー博物館 ( ケンダル )
( The Quaker Tapestry Exhibition Centre ・ Kendal )
source:www.quaker-tapestry.co.uk
刺繍、可愛いでしょう!本来、クエーカーの刺繍といえばクロスステッチで幾何学模様。しかし博物館には現代風にアレンジしたうえでクエーカー教徒の歴史をたどる77枚のタペストリーが展示されている。ちなみにオンラインでも購入可。現地に行けば直接、生でタペストリーを見て、選べるのだろうか…。
クラアイフ展望台 ( ファー・ソーリー )
( Claife Viewing Station ・ Far Sawrey )
1790年代にウィンダミア湖を一望できるスポットとして建てられた。目玉は、展望ガラスに色を使い、今でいうライトアップ効果を狙った。 春はライトグリーン、夏は黄、秋はオレンジ、冬は水色。夜間濃紺、雷とみまごうライラック色もあった。
ケズウィック美術館 ( ケズウィック ) ( Keswick Museum ・ Keswick )
所蔵品は20,000点。地域の考古学、デコラティブアート、美術品、地質学、産業史、文献、自然史、社会史の展示がある。
ケンダル城 (ケンダル ) ( Kendal Castle ・ Kendal )
現在は城跡しか残っていない。13世紀に建てられ、今は廃墟のお城。高台にあるので、登ればケンダルの風景を一望できる。日本のあちこちにある、「城跡公園」と同じですね。今に残る石組み、迫力あります。
ケンダル教区教会 ( ケンダル ) ( Kendal Parish Church ・ Kendal )
グレードⅠ。 歴史は13世紀にさかのぼる。教会建築は15世紀以降のもの。カンブリア最大の教会であり、 建物の長さは43メートル、幅は32メートル教会内部の32本の柱とアーチは圧巻。外観も窓がアーチ型、屋根の上の小さな塔が華やかで壮麗。
湖水地方野生動物園 ( ケズウィック )
( The Lake District Wildlife Park ・ Keswick )
…ここは動物園だし、飼われている動物も湖水地方固有の動物ってわけでもないし、地元のお父さんお母さんが子どもを連れて行って遊ばせるスポットなんだから…。でも、一応。
湖水地方地域歴史博物館 ( ケンダル )
( Museum of Lakeland Life & Industry ・ Kendal )
source:Caroline McKoen
鉄道や道路が通る前、交通の便の悪い湖水地方は秘境だった。羊を飼い、羊毛業、鉱業が盛んであり、独自の習慣と伝統を発展させてきたのです。 当時の生活を再現する展示で湖水地方の昔ながらの生活を知ることができる。
サイズロー・キャッスル ( ケンダル ) ( Sizergh Castle ・ Kendal )
グレードⅠ。この地方の貴族が代々所有していた広大なお屋敷とお庭で、1950年にナショナルトラストに寄付されるまで個人所有のお城だった。
ジェニングスビール工場 ( コッカーマス )
( Jennings Brewery ・ Cockermouth )
1828年創業。湖水地方の良質の水を醸造所内の井戸から汲みあげ、ホップはペレットではなく、フレーク状のものを使う。無ろ過・非加熱のまま、カスクと呼ばれる木樽で二次発酵させ、生きた酵母が入ったままパブや印章店で熟成され、ハンドポンプという特殊なサーバーから注がれて提供…と昔ながらの製法を守り続けている。
醸造所、見学できます!もちろん、試飲できます!
シャップ修道院 ( シャップ ) ( Shap Abbey・ Shap )
12世紀に建てられ16世紀に廃された。今残っているのは基礎と塔の一部のみ。 正直、これのためだけに出かけて行く気にはなれませんが、行く途中とかなら。雄大な自然の中、佇む廃墟のお城。「荒城の月」など、歌ってみますか。日本人ですもん。
スケルケルド博物館 ( スレルケルド )
( Threlkeld Quarry and Mining Museum ・ Threlkeld )
まんま「きかんしゃトーマス」の世界じゃないですか~。蒸気機関車は「Sir Tom」。ディーゼル機関車は「ハンツェル」と「ラストン」。採石場にはノスタルジックな重機が並び、鉛と銅鉱山のガイド付きツアーも楽しそう。
ストットパークボビンミル ( ウルバーストン )
( Stott Park Bobbin Mill ・ Ulverston )
1835年竣工。1970年まで現役で、外観は建築当時とほぼ同じ。 紡績業と製織業に不可欠だったボビン(木製)の工場。天井を埋めつくすベルトと床の木くず。工場見学はデモンストレーション付き。 展示スペースと直営ショップあり。
ダルメイン邸とヒストリックガーデン ( ペンリス )
( Dalemain Mansion & Historic Gardens ・ Penrith )
グレードⅠ。ダルメインとは「谷間の邸宅」のこと。 14世紀に建設され、16世紀、18世紀と中世、チューダー、初期のジョージア建築のその都度時代の先端を行く様式で館は増築され、今も残っている。庭は2013年のザ・ガーデン・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。
理想を言えば、目の覚めるような青い花、ヒマラヤン・ブルーポピーの咲く夏に行くのがベスト。
ドック博物館 ( バローインファーネス )
( The Dock Museum ・ Barrow-in-Furness )
source:www.visitcumbria.com
湖水地方の町、バロー=イン=ファーネスはね、日本ともゆかりがあります。戦艦三笠。日露戦争の日本海海戦で東郷 平八郎大将がロシアのバルチック艦隊を相手に完膚なきまでの勝利を収めた。の三笠が作られたのがバロー=イン=ファーネス。昔も今も、造船の町。で古い船や潜水艦や貴重な古い写真のほかに、町の歴史の展示にも大きなスペースが割かれています。
ドナルド・キャンベルの墓 ( コニストン )
( Donald Campbell's Grave ・ Coniston )
ドナルド・キャンベル(Donald Campbell 1921–1967)は車とモーターボートのレーサー。1950年代から60年代にかけてのスピードにおける8つの世界記録を出した。1964年に自らの水上最速記録(時速444.7km)を上回る時速300マイル(480km)を目指し、1967年に記録に挑んだ際、ピーク時時速507kmを記録した後、事故死。湖水地方の郷土の英雄。
ハードノットのローマ遺跡 ( エスクデール )
( Hardknott Roman Fort ・ Eskdale )
川を望む高台に残る古代ローマ人がかつていたことを今に伝える砦跡。ここも石組しか残っていない。口コミを読むと「ハードノットへの旅はスリリング。」…つまり道が狭くてあまりよろしくないらしい…。今はどうなんだろう…。
パズリングプレイス ( ケズウィック ) ( The Puzzling Place ・ Keswick )
source:www.keswick.org
並んでいるはずなのに片方巨人、片方小人。人は直立するはずなのになぜか斜めに立っている…写真が撮れる。…タネとしかけがわからない。行ってみてのお楽しみ、ですね。ホログラムの展示がスゴイ!の口コミ多し。直営ショップにはパズルが並んでいる。ケズウィックの町の真ん中にあるから行きやすいし、雨の日など、いいかも。濡れて農場めぐりや湖めぐりするよりも。
J.B.Banks and Son社 ( コッカーマス )
( J.B.Banks and Son Ltd ・ Cockermouth )
source:www.jbbanks.co.uk
J.B.Banks and Son社は1836年創業の金物屋さん。地域に根ざし、 台所用品、家庭用品、ガーデニング用品、工場御用達なんでもござれ。200年の間に実際に使われた家具や大工道具やカマドやナベや鍵や看板…が所狭しと並んでいる。トンカチなんか何十種類も並んでいる。鍵は壁を埋め尽くしている。
ハットンインザフォレスト ( ペンリス ) ( Hutton in the Forest ・ Penrith )
グレードⅠ。中世からの広い森に囲まれたもちろん中世に建てられたそもそもは要塞。持ち主を変え、17世紀から現在までの外装と内装には様々な建築様式と装飾様式が混在している。コレクションは家具、陶器、タペストリーなど。ティールームもあります。庭園はトピアリーあり、広ーい芝生あり咲き乱れる花あり。春から秋にかけて、ガーデニングやアートなどのイベント会場としても使われています。
ファーネス修道院 ( バローインファーネス )
( Furness Abbey ・ Barrow-in-Furness )
12世紀に建てられた修道院。16世紀の宗教改革により破壊されてしまった。そして遺跡とはいえ、廃墟とはいえ、大きい!かつてはイングランド第二の大きさの威容を誇った修道院です。幽霊が出るとのもっぱらの噂。…昼間なら、たぶん、大丈夫。ワーズワースは詩をよみ、ターナーは絵を描いた。セオドア・ルーズベルト一家が訪れたこともある。
ブラックウェル館 ( ボウネス オン ウィンダミア )
( Blackwell, The Arts & Crafts House ・ Bowness-on-Windermere )
グレードⅠ。もともとは貴族の別荘。建築は1898-1900年と比較的新しいものの、状態が良く、建築当時の姿を留める。
内装・調度にはウィリアム・デ・モーガン、ウィリアム・アーサー・スミス・ベンソン、ピルキントン、ラスキンの陶器、モリス&コース、タンリーウェブデイヴィス、アーネスト・ギンソン 、ベイリー・スコット…と有名な工芸品デザイナーやスタジオのものがずらりと並び、オーナーの趣味と余裕が伝わてくるユニークなコレクション。もちろん、お庭も、お屋敷の周りの湖水地方の風景も、たまらなく魅力的。
ブラントウッド ( コニストン ) ( Brantwood ・ Coniston )
グレードⅡ。 ジョン・ラスキン(John Ruskin 1819-1900)は52歳でブラントウッドを購入。70歳で湖水地方に移住し、80才で亡くなるまで、講義をしたり、ナショナルトラストの設立に関わったり。ビクトリア朝時代の思想と美術を牽引したラスキンを訪ねるため、多くの知識人が湖水地方に集った。ブラントウッドは増改築を繰り返し、家には、ラスキンが国内外で収集したコレクションが溢れていた。 中世の写本、ラファエル前派、水彩画、鉱物…。
ブリッジハウス ( アンブルサイド ) ( Bridge House ・ Ambleside )
言わずと知れた湖水地方の超有名スポット。アイコン。心和むかわいいおうち。何が何でも自撮り写真を取って帰らなければ。元々は節税!?のため地面ではなく橋の上に建てたリンゴ屋さん。6人の子供を持つ家族がここに住んでいたこともある。今ではナショナルトラストのインフォメーションセンターです。ブリッジハウスまでの道も、可愛い家がたくさんあります。
ヘイズガーデンワールド ( アンブルサイド )
( Hayes Garden World ・ Ambleside )
折角イギリスまで行くんだから、イギリスのガーデンショップ、行ってみたいじゃありませんか。ヘイズガーデンワールドはア湖水地方最大のガーデンショップ。店舗、広い!イギリスの花や苗、ガーデン用品、アウトドアリビング、ペットや熱帯魚、キッチン用品まで、一挙にチェックしちゃいましょう!
ペンリス城 ( ペンリス ) ( Penrith Castle ・ Penrith )
グレードⅡ。 14世紀に建てられた赤い砂岩のお城。16世紀にはすでに廃墟だったとの記録がある。18世紀には塔が倒れてきた!(危ない!)今はナショナルトラストの管理だから、見学は安全です。公園の一角にあり、町中にあるから行きやすく、入場無料なのもポイントが高い。
ホーカーホール ( グレインジ オーバー サンズ )
( Holker Hall ・ Grange-over-Sands )
グレードⅡ。現在も貴族所有のお城。持ち主は非公開の館の一角に、今もお住まい。 1871年に火災があり、そのため館の建築様式はビクトリア朝。の最高峰。見学コースは図書室、ドローイングルーム、ダイニングルーム、階段、チャールズ2世とブラガンザのキャサリンの肖像画。庭園は、1991年、ガーデン・オブ・ザ・イヤー受賞。毎年5月、3日間、ホーカー・ガーデン・フェスティバルが開催され、内外から多くの人々がホーカー・ガーデンを訪れるのです。
ホークスヘッド ブルワリー ( ステーブリー )
( Hawkshead Brewery ・ Staveley )
2002年創業。新しい。2006年に現在の工場に移転し、フル操業中。年間生産量は110万リットル。創業者はもとは外国特派員で、世界のビールを制覇!?してきた。英国の工芸品としての本物のビール作りにこだわり、各種コンテストの受賞の数も数えきれないほど。見学ツアーあり。試飲あり。直営ビアホール、あり
ホールド祈念碑 ( ウルバーストン ) ( The Hoad Monument ・ Ulverston )
グレードⅡ。海を見渡す場所にあり、灯台の形をしていますが、灯台ではありません。ホードの丘にあるからホード記念塔ですが、正確には「サー・ジョン・バロー(Sir John Barrow 1764-1848)記念碑」。中国や南アフリカに赴き、北極探検を推進し、海軍書記官であり、政治家でもあった。郷土の偉人を称えるモニュメント。中に入り、112段のらせん階段をのぼれば、眼下には360度のパノラマが拡がります。
マンカスター城 ( レーブングラス ) ( Muncaster Castle ・ Ravenglass )
グレードⅠ。16世紀に建てられた。代々ペニングン家の所有で、今はお城は観光やイベントスペース。年間利用客は9万人以上。大ホール、図書館、ダイニングルーム、ドローイングルーム、寝室などが見学可。お庭、もとい所有する森や林や庭園は300haを超え、ジョン・ラスキンは「パラダイスへの玄関口」と讃えた。フクロウセンターもある。直営ショップも、カフェももちろんあります。
ヤートリーバーン ( グレインジ オーバー サンズ )
( Yew Tree Barn ・ Grange-over-Sands )
外国のインテリアショップって、行ってみたいな~の方には、ヤートリーバーン。広々としたギャラリーには温かみのある、スタイリッシュかつナチュラルなアンティーク家具やガーデン製品や雑貨(アート、ジュエリー、トラベルバッグ、アクセサリー、トイレタリー、本、カード、ラッピングなど)の素敵な品揃えをご覧ください!
ライダルホールと庭 ( ライダル ) ( Rydal Hall Gardens ・ Rydal )
グレードⅡ。 現在も男爵様が所有。19世紀に建てられた。今は会議、イベント施設、宿泊施設。不定期にイベントを開催しており、予約なしで参加可能なものもある。お庭は一般公開されていて、正面の庭園は1909年に庭園デザイナーであり、造園家のトーマス・ヘイトン・モーソンが設計したものとして有名。奥には、非公開ですが、自然の滝と渓谷を再現したお庭。も有名。
ラスキン博物館 ( コニストン ) ( Ruskin Museum ・ Coniston )
source:www.lancashirelife.co.uk
ジョン・ラスキンの名前が冠せられていますが、コニストンの郷土博物館(銅とスレート鉱山関連、地質学、レース、農業)、作家、アーサー・ランサム関係、そしてコニストンの英雄、ドナルド・キャンベルの愛車、ルーバードK7の一部(キャンベルはK7に乗り、事故死した)が展示されていることでも名高い。
レイクサイド&ハ-バースウェイト鉄道
( Lakeside & Haverthwaite Steam Railway )
蒸気機関車がレイクサイド駅-ハ-バースウェイト駅間5.1kmの路線を走る鉄道。もともとはもっと長い距離を走っていたのですが、いったん潰れ、地元の有志の長年の努力と奔走により1973年、復活。蒸気機関車は、山越え、谷越え、平原を駆け抜け、走るのです^^
レイクス・ディスティラリー( ケズウィック )
( The Lakes Distillery ・ Keswick )
レイクス蒸留所はイングランドで最大のウイスキー蒸留所。麦芽ウイスキー、ジン、ウォッカを作っている。新しいメーカーさんなので、「レイクス蒸留所」で検索しても出てきませんし、日本での初お目見えは2017年。しかし醸造所には半年で5万人が見学に訪れ、蒸留所内にあるレストラン兼バーでは、北イングランドで初めてミシュランの星をもらった一流シェフがお料理を作っている。 新進気鋭!
レイクス水族館 ( ニュービー・ブリッジ )
( Lakes Aquarium ・ Newby Bridge )
source:www.zoochat.com
1997年に開館した大人気のスポット。展示はイギリスやウィンダミア湖の生き物のほかに、熱帯魚とかアジアブース、アメリカブースなどもある。世界の湖をテーマにした湖水族館。「バーチャルダイビングベル」も呼び物の一つで、ドーム型の水槽!?をくぐれば、CG画面での水中画面が楽しめる。
レーヴングラスアンドエスクデール鉄道 ( レーブングラス )
( Ravenglass and Eskdale Railway ・ Ravenglass )
レーヴングラス駅とデールガース駅間、11kmあまりを40分で結ぶ蒸気機関車の保存鉄道。レールの幅が狭く(軌間381mm)ノスタルジックで可愛い!レーヴングラス駅には鉄道博物館があり、蒸気機関車や切符、制服などが展示されており、レーヴングラスアンドエスクデール鉄道の150年の歴史と周辺(特に鉄鉱山関係)の歴史を体感することができる。
レークランドモーター博物館 ( バックバロウ )
( Lakeland Motor Museum ・ Backbarrow )
マルコム・キャンベル卿と息子のドナルド・キャンベルがハンドルを握った伝説のブルーバードのレプリカ2台が目玉。(1935年に世界陸上記録を破ったブルーバードのフルサイズ、1967年にコニストン湖でドナルドキャンベルと運命を共にし、湖の奥底に沈んだ、ブルーバードジェット水上機)他にも150台以上の自動車、オートバイ、トラクター、サイクル、エンジン、レアな水上オートバイなど。
レーベンスホール ( ケンダル ) ( Levens Hall ・ Kendal )
グレードⅠ。 バゴット男爵サマ所有のお屋敷、いまの壮大なお城はおおむねエリザベス朝時代に完成したもの。世界的に有名な賞を受賞した庭園は17世紀のもので、世界最古の、そして最も広くて華麗なトピアリーガーデンが超有名。もちろんお屋敷のお庭と同じく、優雅で豪華な家具調度の数々。幽霊も出る!(HPに書いてある!)カフェでは自家製ビール「モロッコ・エール」など、いかがでしょう。
ローザー城と庭 ( ペンリス ) ( Lowther Castle and Gardens ・ Penrith )
18~19世紀にかけて作られた物凄ぉ~く大きいお城。だったんですが(中国の皇帝のお城を見た人が「ローザー城みたいだ」とおっしゃられたとのこと)所有者のロンズデール伯爵サマがお屋敷よりも壮大な浪費家で、莫大な財産を使い果たしてしまい(羨ましい…)お城は1970年に放棄され、残っているのは外壁とファザードだけ。お庭は荒野。だったんですが、修復作業が進み、2011年に一般公開開始。今も往時の姿を取り戻すための努力が続けられています。
ローマ浴場跡 ( レーブングラス ) ( Roman Bath-house ・ Ravenglass )
レーブングラスのローマ浴場跡はイギリスに残る最大のローマ建築の1つで、湖水地方が軍事上の要衝であったことがしのばれます。
かつてレーブングラスは300年以上、ローマ人によって占領され、千人の兵士の駐留していた。今に残る壁の高さは、なお4m(イギリス最高の高さ)。普通のお風呂もサウナも水風呂もあった。
ローレル&ハーディ博物館 ( ウルバーストン )
( Laurel and Hardy Museum ・ Ulverston )
source:www.visitcumbria.com
ローレル&ハーディって、ご存知ですか?サイレントからトーキーの時代のアメリカのお笑いコンビ。チビで気弱なスタン・ローレルと、デブで怒りんぼのオリヴァー・ハーディ、日本でも「極楽コンビ」の名称で親しまれた。スタン・ローレルは湖水地方のウルバートン生まれ。
生誕の地に「ローレル&ハーディ博物館」があり、収集家、ビル・クービンは世界中からローレル&ハーディの手紙、写真、持ち物、家具などを収集し、博物館を開いた。クービンの死後は家族によって運営されています。
ロングメグアンドハードーターズ ( ペンリス )
( Long Meg and her Daughters ・ Penrith )
おそらく紀元前1500年頃のもの。 青銅器時代のストーンサークル。直径100mの楕円形に59コの石が並び、ロングメグ(石の名前)は南西に25mほど離れたところの高さ3.6mの赤い砂岩の巨石。集会や宗教的儀式のために使われたと言われています。のどかな田園風景の中突然現れる。そして今なお、残っているところがまた凄い。
イギリス湖水地方の景勝地・絶景スポット
アイラ滝 ( ペンリス ) ( Aira Force ・ Penrith )
高さ20m余り。イギリスには落差の大きい滝は珍しく、湖水地方の中でも人気のあるスポット。滝の上に石橋、写真では見えませんが滝の下にも石橋がある。 途中、イギリス名物、ウィッシュ・トリー(Wish Tree)を見ることができます。木の幹にコインを打ち込むと幸運が訪れるとされ、何世紀も前からの人々のおびただしい願いがそのまま、目の前にある。
アルスウォーター湖( Ullswater Lake )
source:www.visitcumbria.com
イングランドで2番目に大きな湖で長さ14.5km、幅1.2km。しばしばスイスのルツェルン湖と比較され、人気の観光地。上流階級の避暑地なのでエピソードも多く、ワーズワースの代表作「水仙」でうたわれたのも、アルズウォーター湖。
イーズデール・ターン ( グラスミア ) ( Easedale Tarn ・ Grasmere )
グラスミアから歩いて3kmほどの。長さ480m、幅300mほどの山の中の小さな湖。
ウォラ・クラッグ ( ケズウィック ) ( Walla Crag ・ Keswick )
「クラッグ」とはごつごつした岩角。ケズウィックの近くの ダーウェントウォーターを望む絶景スポットとして人気。
エンナーデイル湖( Ennerdale Water )
湖水地方の西のはずれにある湖。幅1kmほど。長さ4km弱。(湖水地方の湖って、細長い形が多い)。アメリカ元大統領、ビル・クリントン氏が後に結婚するヒラリーさんに初めてプロポーズした場所。もともとはあまり観光客は行かない、静かな湖。
オールドマンオブコニストン ( コニストン )
( Old Man of Coniston ・ Coniston )
コニストン湖の西側にそびえる高さ803mの山。昔、銅が取れたので廃坑の跡が荒々しい。絶景スポットとしてハイカーに人気。
オレストヘッド ( ウィンダミア ) ( Orrest Head ・ Windermere )
ウィンダミアの東の丘。ウィンダミア湖・コニストン・スカーフェル・スパイクを臨む360度の大パノラマ、絶景スポット。ウィンダミアから歩いて30分くらいで着いてしまうので、初心者さんでも気軽に山(丘)登りできる。
キャッスルクラッグ ( ボローデール ) ( Castle Crag ・ Borrowdale )
「お城」の「ごつごつした岩角」。名にふさわしくそびえたってます。'渓谷は別名「ボローデールのの顎」。ナショナルトラストのSeatollerの駐車場から徒歩3時間。
キャットベルズ ( ケズウィック ) ( Catbells ・Keswick )
バターミア湖(Buttermere)
source:Les Haines
ラウリッグ・フェル ( アンブルサイド ) ( Loughrigg Fell ・ Ambleside )
source:alh1
コニストン湖 ( コニストン ) ( Coniston Water ・ Coniston )
グラスミア湖 ( グラスミア ) ( Lake Grasmere ・ Grasmere )
ホニスター峠 ( ケズウィック ) ( Honister Pass ・ Keswick )
スカーフェルパイク( Scafell Pike Mountain )
グライズデールの森 ( ホークスヘッド )
( Grizedale Forest ・ Hawkshead )
source:James Burke
ライダル湖 ( ウィンダミア ) ( Rydal Water ・ Windermere )
バセンスウェイト湖 ( ケズウィック ) ( Bassenthwaite Lake ・ Keswick )
ヘルヴェリン( Helvellyn )
ヘルグ・クラッグ ( グラスミア ) ( Helm Crag ・ Grasmere )
ワイノーズパス ( エスクデール ) ( Wrynose Pass ・ Eskdale )
ハリンフェル ( プーリー・ブリッジ ) ( Hallin Fell ・ Pooley Bridge )
スキッドオー( Skiddaw )
アルコック湖 ( グラスミア ) ( Alcock Tarn ・ Grasmere )
ブラントフェル ( ボウネス オン ウィンダミア )
( Brant Fell ・ Bowness-on-Windermere )
ハベリグ海岸 ( ミロム ) ( Haverigg Beach ・ Millom )
ボウダーストーン ( ボローデール ) ( The Bowder Stone ・ Borrowdale )