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札幌記録的大雪 決死の脱出 搭乗までのドキュメントと振り返り

先日の札幌観測史上最大積雪日、北海道におりました。予定は旭川-札幌-新千歳から飛行機で帰宅。

旭川は雪なんか全然降っていなかったのに…。何とか予定の飛行機に乗れました!

sapporoheavysnow

 

 

旭川-札幌間で1時間強の立ち往生

旭川は朝、キンキンに寒いけど、晴れ。

「札幌 雪」の天気予報は見ていたので駅員さんに運行状況を確認すると「今のところ列車は動いてます」とのことで8時半発の札幌行き、特急カムイに乗り込んだのです。

車窓の景色は一面白銀の世界で、雲は流れ日はさす。

札幌の2つ手前の停車駅、美唄で列車はピタリと止まる。

「積雪のため停車します。 運転再開の見込みはわかりません。 情報がわかり次第お知らせします。」とのアナウンスが流れ、車内に緊張と動揺が走ります。

1人が美唄の駅員さんに聞きにいってくださいまして

もう1つ先の駅、 岩見沢からでないと札幌行きのバスはない。とのこと。

1時間以上待ち、 ようやく列車は動き、岩見沢で再びストップ。降りました。

(切符の払い戻しは1年以内であれば可能とのこと)

30分待てばバスは来るけれど

「タクシー相乗りしましよう !  」と声がかかり、飛びつく。総勢5名だったので、男性1人は「私、バスにします。車にすれば良かった…。」と消えて行かれました。

 

 

相乗りタクシー&地下鉄で札幌へ

岩見沢も駅のあたりは雪、たいしたことなかった。札幌に近づくにつれて雪は猛烈になりホワイトアウトの3歩手前くらい。車は道路の圧雪で盛大にバウンド。見えない・混む混む・進まない…のトリプルパンチ。

「何時くらいに着きますか? 」 「札幌市内の渋滞の程度がわからないと何とも…。」

道路両脇にうず高く積み上げられた続く雪山の高さは人の高さなどとうに超えて歩道なんかぜんぜん見えない。2車線の道は限りなく1車線未満。

運転手さんが「新札幌までにされますか。」と言ってくださる。乗客4人のうち道民2人は盛大に「お願いします! 」

新札幌からは地下鉄が通っている。地下鉄なら時間が読める。雪の影響なし!

降る雪で見えなくなりそう、路肩の雪山のほんの少しの合間、雪にけむる地下鉄入口前でタクシー降車。長距離割引で12,620円のワリカン払い。端数は「私払います! 」と道民の方の一人が払ってくださる。押し問答する時間も惜しいので「北海道の方のご親切に触れる旅でした」とお礼を言って甘えてしまった。

水分をどっしり含んだ重めの雪でずぶ濡れになりながらタクシーを降りる。

道民の方はカードだというのに売り場までついてきてもらい、切符を買って地下鉄乗車。

札幌駅到着はお昼ごろ。

 

 

札幌駅はバス乗り場もタクシー乗り場も気の遠くなりそうな長蛇の列

札幌駅に到着し、新千歳空港行きのJRは全線運休であることを確認。

あとでわかったのですが高速も全区間封鎖。

窓口では 「バスだと空港まで3時間以上かかると見てください」との宣告を受け

教えていただいたバス乗り場はですねえ。 列の終わりがわからないくらいの人が並んでいました。乗り場付近の大きなビルの周りを、バス待ちの旅行者が1周・2周…。それも降りしきる雪の中。

最後尾を探しあぐねているあたりで、タクシーに方向転換。札幌駅-新千歳空港間のタクシー代は12~20,000円。 相乗りを募ればバス・列車との差額上乗料金も許容範囲。

札幌駅南口のタクシー乗り場の待ちは50人くらい。 屋根はあったし、雪も降りやんだ。

当然ですがタクシーは全然来ない。

 

列の前後に万遍なく目を配り、相乗りお願いできそうな2人組、いないかな…。

すると後ろの男性1人、 「タクシー、 取れた!? マジ!? 」つかまえて事情を聞く。

「GO」というアプリだと料金上乗せでタクシーが呼べる。連れがカネにモノを言わせて!? タクシーを確保した。とのこと。

背に腹は代えられない、とアプリインストールを試みるのですが、うまくいかない。

そういえば、 スマホにUberタクシー入ってたっけ、と起動してみたけれど 「配車できる車はありません」と無情のメッセージが出ます。

同じくアプリインストールに四苦八苦していた親子連れを見つけ (中学生くらいの男の子とお母さん)相乗り交渉に成功。料金半額の目処はついた。

あとは運とタイミング。

搭乗手続リミットまで4~5時間。微妙だ。

 

30分くらい待ったかな。

今度は相乗り2人組が列を抜けるという。

親子3人で札幌に来てレンタカーを借りた。雪で車がスタックして立ち往生。お父さんが妻と子どもを先に行かせた。

住民の方が重機と道具を出してくれて苦境を脱出。(JAFには「今日は無理です。明日になります。」と言われてしまったそうな)

レンタカー会社の人と交渉して、車の営業所返却を空港乗捨てに変更。

(の全貌がようやく飲み込めたのは旅行が終わってから。切れ切れのやりとりで現場ではなぜ車が来るのかよくわかっていなかった)

「乗せてください! 」とコバンザメとなり、くっついていく。お父さんは慣れない町、地獄の大雪・雪道の100万都市・札幌駅真正面の道を、頼もしくもやって来られました!

 

 

札幌駅前から新千歳空港までの所要時間は3時間弱

大渋滞の雪道、高速は通行止め。ナビの到着予定時刻は10分、10分、また10分と遅れていく。

事故車やスタック車が出るとその都度脇道に入らなければならない。

ご家族は関西の方だそうで、お世辞にも雪道なれしているとは思えない。

車中、搭乗手続きに間に合わないと決まったところで奥さまは「1回までなら航空券、変更可能みたいだし」と航空会社に電話。

「新型コロナウィルス対応で、実は何回でも変更は承れるのですが、おおっぴらにもできませんので」との神対応で1時間後の便に予約変更を完了。

LCCでなければ、柔軟な対応は期待できそう。

札幌から遠ざかるほど道のコンディションもお天気も車のスピードも右肩あがり、なんとか夕焼け空の16時半、出発1時間前に新千歳空港に到着! 便の変更、しなくて済んだ!

ご夫妻は「私たちも助けてもらったんですから」とお礼のお金も固辞され、またもや押し問答する時間も惜しいので厚く厚くお礼を言って甘えてしまった。

 

空港内では二手に分かれ、1人は松尾ジンギスカン丼、1人は北菓楼のシュークリームを確保して搭乗口で合流。

「予定の便に乗ります」と留守番の家族にLINEを送り、 いやあ、 まさか間に合うとは!

 

 

反省点 次に大雪にアタってしまったなら

札幌市内・札幌駅前周辺は大混乱・地獄の様相・阿鼻叫喚のありさまでしたが、旭川も新千歳空港もカラっとしたもの。対照的。

改めて周辺地図を見れば、お金はかかったかもしれないけど

札幌ではなく美唄なり、 岩見沢なり、 新札幌なりでさっさと空港に向かえばよかった。土地勘全然なかったものですから。空港に向かう車中で「この地名地下鉄駅と同じだったのでは」とか思いながら外を見ていた。

岩見沢の駅前も、待たずにすんなりタクシー拾えた。少なくても午前中ならのんびりしていた。

車中、聞かせていただいたお話によれば「札幌に雪が降る時は旭川には雪は降らない。」

旅程によっては、旭川空港発着を選択肢に入れるべきかも。

 

次の日もその次の日もJR、全線運休でしたものねえ。

  • JR北海道は赤字と老朽化で大雪に耐える体力がもはや期待できない
  • 想定を超えるだけの空前絶後の雪が降った

2つが重なったのではないか、が地元の人のお話。

 

息子の感想は

  • 見知らぬ人がこれほどまでに親切にしてくれることに感動した
  • 女のひとのコミュ力の高さに恐れ入った

だそうです。

 

最後になりましたが、ご一緒させていただいた皆様の御厚意と御親切に、この場を借りまして、深く厚く、いま一度、御礼申し上げます。

 

 

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