世界的な名声を持つイギリスの国民的カリスマシェフ、ジェイミー・オリヴァーのロンドンのお店、「ジェイミーズ・イタリアン」に行ってきました。
ジェイミー・オリヴァーとは。
- 速水もこみちが料理番組で何の料理にでもオリーブオイルをふりかけるのはジェイミー・オリヴァーの影響だと言われている。
- テイラー・スウィフトと共演してチャリティーでPR動画を作った。
- グウィネス・パルトロウに料理を教えた。
- イギリス首相官邸に招待された。
1999年のBBCの料理番組、「ザ・ネイキッド・シェフ(邦題:裸のシェフ)」の大成功により、料理本を出版すれば大ベストセラー、レストランを世界に何十店もオープンさせて大成功。自らの名前をブランド名にしたキッチン用品や監修のインスタント商品や調味料も売り上げは絶好調。
「30分で出来る料理」「15分でできる料理」「材料5品で出来る料理」とシェフとしての新境地に挑み続けることも忘れず、5人の子どもの父親でもある。お金もできた(資産は何百億円単位)、名声も手に入れた。次はイギリスの学校の給食を良くしよう。貧困層の子どもに働く場を提供しよう。と社会活動や国際活動にも乗り出した。
1975年生まれなので、まだ40代。 「裸のシェフ」とは、ジェイミー・オリヴァーが裸でお料理をするのではなく、料理の材料・素材の持ち味をいかしたお料理を、との意味ですね。 そして24才のイケメンのシェフがコックの服を着て奥様方の前でかしこまるのではなく、(計算だとはいえ)カジュアルな服装と、後に速水もこみちの料理スタイルに続いていく!? 若さとパーソナリティを活かした演出、男性らしくワイルドなアイディアと斬新な味付け。活動の場はどんどん拡がり、拡がり過ぎたがゆえか、アンチの意見も絶え間なく、そして、美青年のジェイミーは、不惑を越えて、年を取ってしまった。太ってしまった。(男性だって若さは大事!) 今やゴシップで叩かれようが、多少の資金繰りの噂が世界をかけめぐったくらいではネームバリューはビクともしない。
予約を取るのに1年がかり、究極の料理を出す超高級レストランの看板シェフ・伝説のシェフ。の意味でのスターシェフではない。やっぱり、「国民的シェフ」の名が一番ふさわしい。先駆者・革命者として、まだまだ走り続け、新たなレシピと話題を提供し続けるのでありましょう。
(↓ 初々しいデビューしたてのころ)
(↓ 何も言うまい…、。現在)
ジェイミーズ・イタリアンに決めた理由
空港の送り迎えをお願いした日本人女性に、「おすすめレストランを教えてください」といくつかピックアップをお願いして、ピンときたのが「ジェイミーズ・イタリアン」。
- 日本では実店舗がなく、ロンドンならではのレストランであること
- 何人ものロンドンを訪れる日本人旅行者に「ジェイミーズ・イタリアン」を紹介して、おおむね好評をであるとの説明文つきで紹介があったこと
- どうせなら名前の通ったスターシェフのお料理を食べてみたかったこと(あ、もちろんジェイミー自らがお料理を作るはずはない。今はテレビ出演や事業展開が主な活動の場。)
で、女子会がてら、おんな二人で夜、出かけて行きました。
ジェイミーズ・イタリアンJamie's Italian
(Jamie Oliver's Italian Covent Garden)
行ったのはコヴェント・ガーデン店。住所は
11 Upper Street, Martin's Lane, London WC2H 9FB
年中無休。営業時間は11時半から金・土だけ23時まで。他の日は22時半まで。
予約の方法
ホームページから予約もできるし、英語のメニューを読んで注文するのが敷居が高いのであれば日本でミールクーポンを買って事前予約する手もあります。
「Jamies Italian」 ミールクーポン&事前予約サービス<ランチ&ディナー>
メニューをあらかじめ日本語で予習できるので、現地で何をオーダーすべきかがわからず、ウェイターさんの笑顔の影に隠されているイライラに怯えることもない。
予約は1カ月前でしたが、ほぼ満席で、やっとのことでもぐりこめた。日程が決まったら早め早め、すかさず予約を入れることをおすすめします!
予算の目安
安いんですよ。私たちは女2人で夕食、ほどほど満腹になるまで食事して、70ポンド!ざっと単価5,000円で済んでしまった。(注:アルコールなし) 日本からの予約だって21・30・42ポンド。 世界を席巻したシェフのお料理を、日本のイタリアンとたいして変わらない値段で食べられるなんて。
B級グルメと高級レストランの中間。ミドルクラスのお食事どころに目を付けたのもジェイミー・オリヴァーの慧眼と言ってよい。
お店の様子
土曜日の19時予約。満席です。マジ満席です。レジに置いてあったレストラン席の見取り図には全席ピンが立っている。食事を終え、帰る時にはお店の前は順番待ちのお客さんの長い列。テーブルとテーブルの間は大変に狭く、隣の人のお皿の料理がはっきり見える。
ただし。満員のお客さんのざわめき・手際よくお客をさばくウェイターさんたちの受け答え・食器とナイフ・フォーク・スプーンがぶつかる音が一堂に会してるのですから。うるさすぎて食事もできない。はないけど、まあ、ガヤガヤしてますね~。活気のある人気店のさんざめきの中、花のロンドンでのお食事、と取っておきましょう。
ウェイター・ウェイトレスさんは忙しい。お願いしたいことがあるなら、気合い入れて目力を飛ばし、手を上げて呼べば、来てくださいます!
味
美味しかったです。イギリスで食べたベストな料理と言って過言ではない。
イギリスは料理がまずい。は定番。ただし中華やエスニックはおいしい。との評判は知っていたものの、滞在中、意地でもイギリス料理にこだわり、ホテルの朝食は時間の許すかぎりありがたく頂戴し、量が多いのでお腹が空かず、夜はスーパーやコンビニでご当地っぽいのを買って帰る毎日でした。
一言で言えば、イギリス料理って、味がしない。さらに極端に野菜が少ない。私の食べ回った、スーパー、コンビニ、屋台、ふらっと入ったカフェ・パブのレベルではイングリッシュブレイクファスト・フィッシュアンドチップス・サンドイッチ・キドニーパイ、みなしかり。
なのに、「ジェイミーズ・イタリアン」で出す料理には、緑色がある!緑黄色野菜・淡色野菜がメニューに載っている。そして出された料理には味がついている!
日本人にとってはいわば当たり前のことに感動してしまいましたよ。これぞ海外旅行の醍醐味。そして美味しい! 味のしない料理を、食べ物とはこんなものなのだとしか知らされてこなかったイギリスの方々にとっては、さぞかし目新しかったことでしょう。世界各地の「ジェイミー・オリヴァー」レストランも好調のようだし。昨今、ジェイミーブランドの大規模なレストランの閉鎖が話題にのぼったようですが、客足が落ちた、というよりも、資金繰りとか、社会情勢による影響(EU離脱で従業員の確保が難しくなるとか)が主な理由ではないかと報じられている。
正直、世界の有名レストランの食レポして回る人とか、美味しい料理やレストランをあくまで探求していくグルメな人にとっては、ツッコミどころはあるのかもしれません。しかしもともと、ジェイミー・オリヴァー出世作のテレビ番組は、家庭料理向けなんだし。
「料理の味のするレストラン」、探してまわるよりは「ジェイミー・オリヴァー」の看板。大衆の支持は揺るぎない模様です。
メニュー
- スターターズ(前菜)
- パスタ
- メイン
- サラダ
- サイドメニュー
から選ぶ。
コースにしてもいいし、単品で好きなものだけ頼んでも良い。
お料理
前菜で選んだのは、イギリスでは定番の豆煮込みなんですが。ソースのうま味が濃い。ハーブとスパイスと塩味がキリっと効いている。豆はあくまで柔らかく、こんがり焼けたトーストにソースを付けて食べるとまた格別。
海鮮のトマトソースの生パスタ。生パスタなので、アルデンテというよりはコシと粘りがあり、魚介のうま味のついた薄いトマトソースのからみとの相性よし。塩味・スパイスもほど良い。魚介の歯ごたえも楽しませていただきました。
…机にじかにナイフとフォークおいてあったんですけど…。これって、イギリスではもしかして当たり前なのでしょうか。ま、いいか。気にしない。私はB型。
メインの牛肉。ローストビーフとステーキの中間みたいなかんじで、肉はほんのり温かく、やわらかく、かみしめると味がする。
そしてやっぱり、ピリっと系のスパイスが効いてるんです。スパイスで肉の味、底上げ2倍・3倍、いや、もっと!? ってかんじで美味しかった。
トマトの酸味、とすりおろしチーズの香りと青菜の香りとシャキシャキ感。
ここで、写真を撮り忘れてしまったのですが、隣のテーブルの人たちが頼んでいたのが美味しそうだったので、追加してしまった。ブロッコリーのグリル。
オリーブオイルをかけて焼いてあり、ブロッコリーの焼き色も程よい。そしてここでもまたやっぱり、スパイスと塩味。(←何回も書いてますが「スパイス」「塩味」、コレ、イギリス滞在中はついぞ味わえなかったんですぅ~! 力説!!! )しっかり味付けされてる野菜料理。満足です。サイドメニューなので量は片手の手のひらに乗る程度です。
シメはデザートで
絶品でした!イタリアンスイーツの定番、セミフレッド! アイスクリームとホワイトチョコレートの中間みたいな味がした。ふわんふわんの、ホワイトチョコレートと砕いたクッキーとクリーム・メレンゲを混ぜて型に入れて半冷凍したものっぽい味・舌ざわりでした。
私の狭い日本のイタリアンの範囲ではここまでのスイーツ、お目にかかったことない。そうそう気軽にロンドンに行けない。夢でもいい。もう1度食べたいな~。