イギリス旅行ならはずせないコッツウォルズ観光。もちろん、楽しみにして、行ってきました!
コッツウォルズについてざっくり説明
コッツウォルズは英語で「羊の丘」。エリアとしてはイギリス中央部。歴史は古く、起源は古代ローマ時代にさかのぼる。全盛期は中世から14~16世紀。毛織物業で富み栄え、瀟洒な街並みや教会、マーケットタウンは隆盛を極める。しかし産業革命によって地域は衰退。時代から取り残されてしまう。
復権は19世紀。追いつけ追い越せの激しい競争に疲れ切ったイギリスの方たちにとって、タイムスリップしたかのような昔のままの姿を留めた村々はことのほか新鮮だった。「時代に取り残された村」は「中世のおとぎ話の絵本そのままの風景の村」とウィリアム・モリスを筆頭とする知識人に大絶賛され、ロンドンからの日帰り圏にある地の利も相まって、今や世界中の人が訪れるイギリスの代表的な観光スポットの一つ。
コッツウォルズ観光ツアーについて
私が参加したのは、ミキトラベルさんの1泊2日のツアー。日本語ガイドさんが案内してくださる。日帰り観光の人と一緒に出発して午前中だけ団体行動。その後ツアーを離れてホテルに泊まり、翌日再び合流し、午後観光してロンドンに戻る。
コッツウォルズ4つの村 1日観光ツアー<日本語アシスタント>by [みゅう]
(ちなみにロンドン発のツアーでは不動の1番人気。おんなおひとり様参加でも即予約確定なのはありがたかった。参加者数は1日め・2日めとも30人弱。)
現地発で車をチャーターすれば、大型バスの乗り入れ禁止の小さい町にも行ける。
他の観光地と抱き合わせ(ストラトフォード=アポン=エイヴォンとかバースとか)だと「コッツウォルズを車窓観光」で通り過ぎるだけだったりすることもあるので、確認を!
英語のみ対応のツアーもある。確認を。
↓ こちらで比較できます。
朝8時、ロンドンはヴィクトリア駅
1番ホーム前に集合。ガイドさんに先導され、少し離れたバスセンターまで歩き、大型観光バスに乗り込み、ロンドンを離れ、高速道路で2時間あまり。
バーフォード
長い坂道の左右に、ガイドブックで見るだけだったはちみつ色のライムストーンの家が立ち並んでいて、遠くにはイングランド屈指の美しさを誇るカントリーサイドののどかな風景。
時間帯は午前中。緑のひさしはアウトドア系のブランドショップで、真ん中はカフェ。右にはかごが積んである。
はちみつ色のコッツウォルズストーンは、レンガみたいに小さいのを積み上げてあるのかと思ってた。この石、大きい。
屋根のスレートは一段黒い色。
横道はひそやか。
旗と時計の立っている建物は昔の取引所。
中庭に続く小道が、馬車の時代をしのばせる。
バーフォードはアンティークショップが集まっていることでも有名。ショッピングタウンなのです。
そして「ハフキンズ」。ジュート製のマチと底が日本製のそれよりぶ厚いショッピングバッグは日本のデパートの「イギリス展」などでも見かけるし、お土産にもよし。
本業!? はコッツウォルズ地方では有名なベーカリー&ティールーム。
ケーキやスコーンだと日持ちしないけど。焼き菓子やジャムはお店に並んでいました。
窓をたくさんとったティールームにはトピアリーとハンギングバスケット。
坂を下り切ったあたり、横道を入ったところに教会がありまして
中に入れます。(寄付のお金を入れる箱はあるので、できれば入れた方が、とはガイドさま談)
中は明るく。ステンドグラスが輝き
天井の梁が素朴で力強い。
坂を下り切ったところにある橋から撮りました。
水面とはちみつ色のかわいい建物のコントラストが、美しい!
駐車場は激混みでしたけどね。よくこんな狭い場所に大型バスを入れられるものだ。と運転手さんの超絶技巧に目を丸くしっぱなし。
バイブリー
イギリスを代表する観光スポットと言っても過言ではない、「アーリントンロウ」のある村。14世紀に造られた石造りの建物群は14世紀のもの。もともとは羊小屋、次に羊毛置き場。こんな綺麗なところで毎日暮らしていた中世の人たちは、自分たちがこの上ない場所にいるってこと、知っていたのかなあ。
アーリントンミル。羊毛工場の跡です。
「バイブリー・トラウト・ファーム」。本職!?はニジマスの養殖場。由緒ある100年の歴史を誇る場所なのです。しかし世界中から押し寄せる観光客を黙ってお返しすることも…、とお土産屋さんとカフェが併設されている。
トラウトファームの向かいにバスの駐車場がありました。
緑濃いツタも美しい「スワン・ホテル」。創業は17世紀。もう1つのバイブリーのランドマークスポット。
橋のたもとのガーデンもうるわしく
川べりの道路を歩いていくと
アーリントンロウが見えてくる。
古式ゆかしい入口の看板。
写真で見るより、はちみつ色、淡いんだな~とか思って見ていた。着いたのは午前中。丁度建物の前に影がかかっているのが惜しいと言えば惜しい。
みなさん、憧れの景色の前に立った感激を胸に、バスに戻ります。
(今日(9月中旬平日)は空いてます、とはガイドさま談。)
なお、駐車場からアーリントンロウに行く途中、有料トイレがありました。
使用料20ペンス。綺麗でした。
小さい村です。アーリントンロウへの1本道、トラウトファームのまわりくらいしか旅行客が見て回れるスポットはなく、奥に入って行けばひそやかなアンティークショップやB&B、パブレストランもあるはずですけど。メインの道路以外は静寂が漂う。
…水浴びしている人もいる…けっこう肌寒かったんだけど…。
ボートン・オン・ザ・ウォーター
別名「コッツウォルズのベニス」。メインストリートを流れるウィンドラッシュ川と、川にかかった年季の入った石橋がランドマーク。
初日はここで日帰りツアーの人と別れ、2日め、集合時間の2時間前くらいに戻ってきたので(往復タクシーをミキトラベルさんで手配してくれる)滞在時間は4つの町・村の中では一番長い。
ガイドさまのおすすめランチは
パブで伝統的なイングリッシュ料理が楽しめる
- Duke of Wellinghton
- Kings bridge Inn
クリームティーなどの軽食が専門のカフェ
- Small Talk Tearooms
- The Chestnut Tree
- Bakery on the Water
- Smith of Bourton,The Coenish Bakery
イタリアン
- L'anatra Italian Kitchen
伝統料理から軽食まで、ただしお値段高め
- Rose Tree Restaurant
- The Croft
フィッシュアンドチップス専門店
- Cor Blimey Fish&Chips
ただしコッツウォルズは田舎だから競争がない。イタリアンやフィッシュアンドチップスを食べるなら、ロンドンの方がよろしいかと思いますよ。と付け加えておられました。
外国からだけでなく、近隣からの観光客も多いため、観光スポットが(コッツウォルズの中では)多い。
ここは、自動車博物館。
ほかに
- モデルビレッジ
(ボートン・オン・ザ・ウォーターの街並みをのミニチュアをコッツウォルズストーンで再現) - バードランド(鳥専門の動物園)
などがある。ただし3つとも、冬期間は閉園。
なお、コンビニもある。無料トイレもあります。
ここだけは時間に追われることもなく、ハイ・ストリートを行きつ戻りつ。
道沿いにはアンティークショップ、雑貨屋さん、お土産物屋さんと目に楽しい店も多い。町はのんびり、おだやか。日本語の看板出している雑貨屋さんもあった。
辛抱強く待っていれば、橋を渡る人のいない写真、撮れます。
観光客向けのストリートをちょっと出たところも、やっぱり、はちみつ色のおうち。
裏通りを入って行くと新しいコッツウォルズストーン色のお宅があって
何百年かたつと、こんなかんじで古びてくるんですね。
やっぱり、年月を経た建物の方が素敵。
町の歴史と名所名産や地域サービスの連絡先の入った案内板。
ストウ・オン・ザ・ウォルド
「風の吹く丘」がストウ・オン・ザ・ウォルド。回った4つの村の中では、一番活気がありました。標高270mで、コッツウォルズ丘陵でもっとも高いところにある村。歴史は先史にさかのぼり、12世紀にはマーケットが開かれていた。バーフォードとならぶアンティークタウン。
名所は
「指輪物語」の舞台のモデルともなった秘密の扉、実は裏口、
のある聖エドワード教会。
(内部見学できます)
町の真ん中のタウンホールの近くのマーケットクロス。
創業西暦947年、イギリス最古の宿としてギネスブックにも載ったホテル、「ポーチ・ハウス」。老舗の意地で今も営業中。メンテナンスはされており、施設設備に不自由はなく、レストランもバーも改装済み。ただし部屋数か限られる。
町の真ん中、丘のてっぺんにそびえるタウンホール。
むかし、悪いことをした人を見せしめにするために首かせ、足かせにした場所。
木は朽ちてしまっていますが。
足や首を入れて記念撮影をする人が後をたたないのだとか。
狭い狭い建物と建物の間の通路は、かつて羊さんたちが駆けぬけた道。
「コッツウォルズ・チョコレート」のお店もありました。
イギリスのお菓子、日本人には正直あたりはずれがあるので、警戒していたのですが
誘惑に負け、買って食べてみたところ、普通に美味しかった。
なお、バーフォードにもあったベーカリー&ティールーム&カフェの「ハフキンズ」はストウ・オン・ザ・ウォルドにもお店があるので(コッツウォルズ内で4店舗展開)、お土産のショッピングバッグ、買い漏らしちゃった。もう1個買っておけばよかった。の時には助かります^^
午前中にまわった村より、はちみつ色の石の色が濃いような。
メインストリートも良いけど、小道にもつい目がいっちゃいますね。
こんなすてきな小道もありました。
…夢を壊してしまうかもしれませんが、丁度このころ、子どもが学校から帰ってくる時間帯、道が混み始める時間帯だということで、ご覧のとおりの道幅、狭い道は強気で攻めないと入っていけない。
帰りの道路も、ロンドンに近づくに従って混んでくる。
「建前は18時30分くらいにビクトリア駅に到着なんですが、金・土・日は19時を過ぎてしまうことが多いです。」とガイドさまのお話。
私がツアーに参加したのは木・金曜日。金曜日の到着・解散時間は確かに19時を回っていた。ま、ホテル帰るだけですから。
もうすぐ広大なコッツウォルズの丘の景色ともお別れです。
昨日は晴れていたのに。
昨日のうちに、もっと写真撮っておけばよかったかな~。
ちなみにバスはメルセデスベンツでした! ベンツって、バスも作ってたんですねえ。知らなかった!
イギリス版道の駅
帰りに(無料)トイレ休憩で立ち寄った。
びっくりしたのはですねえ。日本で「サービスエリア」「道の駅」っていうと、普通、地方の特産品の佃煮とか、地場野菜の直売所なんかあったりして、ご当地PRにどこも熱心じゃないですか。
なのに。イギリスのそれときたら。無味乾燥もいいとこ。
そこらへんの、どこにでもあるようなスーパーやイートインが入っていて、無駄に敷地が広大。
スナック買ってみました。
…イギリスの人って、商売っ気ないのかなあ。やり方変えれば、もっと儲かるのに。
感想
確かに良いところではあり、はるばる出かけていくだけのことはあり、ロンドンを出たあたりの灰色の建物の立ち並ぶベッドタウンから、一転して目の前に広がるコッツウォルズ丘陵と築何百年の可愛い石造りの家々、忘れらない風景。
とともに、どこに行っても道は狭く、観光客でごった返すとまではいかないまでも、自分もその一人ですが、団体客が次から次へとやってきます。
静寂・静謐なイギリスの田舎のコッツウォルズ、を求めるなら、オフシーズンを狙う、レンタカーや車をチャーターして小さい、点在する村や町を回るべきかも。
また、いつの日か、行ってみたいな。