たしか20年くらい前に直営店で購入した エルメスのバーキン35㎝。色はキャメル~ブラウン系。革の質感と最高級品の風格をご覧ください。
エルメスのバーキン ブランドストーリー
エルメスのバーキン。バーキンの名の由来は、フランスの女優、ジェーン・バーキン(Jane Birkin 1946 - )から来ています。
バーキンは元祖フレンチロリータとして1960年代を象徴するフランスが産んだモデルであり、女優であり、アーチスト。
少女の、あどけないはずなのに妖しくも男性を幻惑するキャラクターとイメージは、1960年代のファッションとトレンドを大きく引っ張った。
何気なパリ仕込み(ただしイギリス人)のファッションセンスも抜群で、エルメス社がジェーン・バーキンのためにデザインしたのがバッグ、「バーキン」。
バーキンが誕生(1984年)してから30年以上たっているのですが、故モナコ公妃で人気女優だったグレース・ケリー(Grace Kelly、1929-1982)の名を冠した「ケリーバッグ」とともに、エルメスのバッグの看板として、今も絶大な人気を誇る。
エルメス バーキンの値段・価格
20年近く前なので、正確な値段は忘れてしまったのですが、税抜きで60万円代でしたね。
私が購入したころ、バーキンはとにかく品薄でした。
欲しいな、とショップに行ったら「5年待ちです」と言われた。
「わかりました、お願いします。」と店員さんに頭を下げ、革と色と金具と大きさを選ぶ。
そして銀行で積立貯金をはじめた。月1万円。
5年続けて、ショップから電話届いたとの電話が入り、取りに行きました。
今もたまにエルメスのショップなど、覗くことはある。ケリーとかバーキンとか、お店に並んでいることもあります。
ただしエルメスのケリーにしてもバーキンにしても、革の種類も色も多いし、おそらくはプレーンなものはお店に並んだそばから売れてしまうのでしょうし、青とか緑とか、ちょっと「プレーンな色」とはかけ離れたものの方がお店では目につきやすい。
たまたま目にとまったエルメスのバッグが自分の好みとニーズにドンピシャ、が一番ですが、お店のバッグにインスピレーションがひらめかないのであれば、店員さんに聞いて、取り寄せなりオーダーすることをおすすめします。日ごろからよくエルメスのバッグを見ておいて、自分の欲しいバッグのタイプのイメージを固めておけば話は早いはず。
エルメスのバーキン 35㎝を持った感想
重い
バッグを持って外に出て、まず思ったのは「ジェーン・バーキンってもしかしてとてつもない力持ちだったのかしら。」バッグそのものが、今まで私が持ってきたバッグと比べて、段違いに重い。
ショルダーバッグではなく、ハンドバッグなので、余計に重量感がある。さらにハンドル部分も、ガッチリと太く、持ち手の長さもあまり長くないので、腕を差し込んで肘にかけるのも非常に手間がかかるのです。
とにかく頑丈、堅牢
重い・革が厚くてしっかりしている、の感触は、言い替えれば作りがしっかりしていることになる。
画像をみてもおわかりのとおり、もともとが馬具屋さんなんだし、縫い目なんかも水も漏らさぬつくり、糸は太く、頑丈に縫い付けてあるので、機能としては申し分なく、機能すなわち美の世界。
開け閉めはとても使いにくい
上フタを閉じ、ベルトを左右から回してとめる。実際毎日やってはいられない。日ごろは上ブタ部分を中に入れ込んでも持つことはできるので、必要な時だけベルトなしでフタをする、ベルトをきっちりしめてフタをする、を使い分ける。
カギはバッグを人に預ける時のためのものでしょうから…。
日本人が普通の生活をしていて貴重品を入れたバッグを人に預けるシーンはなかなか想像しにくい。エルメスはフランスの貴婦人のために馬具入れをハンドバッグに転用したのでしょうから、名残ですかね~。
結局あまり使っていない
とにかく重く、開閉に手間がかかる。ハンドバッグで肩かけもできない持ち手の太さと長さ、清水の舞台から飛び降りるつもりで購入したお宝バッグ、とくれば、普段の通勤やちょっと近くのお買い物、にはもったいなくて使えない。
旅先のレストランで持とうにも、重さやセキュリティがネックで、買ったはいいけど、私の生活圏では使うシーンはあまりない。
クロアと呼ばれるベルト部分で、バックの上蓋部分をとめます。かなりしっかりした革。エルメスはもともとは馬具屋さんで、バッグもそもそもは馬具入れ。丈夫でなければ始まらない。
クロアの脇の金具は、フラップ(上蓋)を閉じる持ち方をする時、フラップを押さえるベルトを通すための金具。フラップをかぶせて持てるよう、持ち手部分と金具部分はそれぞれの形にあわせてくりぬかれている。
バッグを開け閉めするのになぜこんなに手間がかかるのか、が思わず頭をよぎってしまうものものしさ。
昔々は、ファスナーなどなかったから、カバンのフタをしっかりと閉じるには構造を複雑にするしかなかった。大事な馬具を入れるのだから念には念を入れて…の名残。機能のためのフォルムが、今は世界中の女性の手もとにある。
たいして使ってないのに、角はいたんできちゃうんですね。ま、とにかくしっかりした硬い革を無理くり!?成型してるのですから、極端な力のかかるところは弱くなってしまう。
バッグの内部にいきます。
バーキンは、ケリーよりも底面積が広いので、その分たくさんモノが入れられる。
バーキンには外ポケットはなし。
内ポケットが2つ、両側についていて
今、バーキンの定価は100万円超えてるんですね。20年前の私、150万円だったら、積立貯金、始めたかしら。
60万円出して憧れのバックを手に入れた高揚感は今も忘れがたく、たとえ出番はこよなく少なかろうとも、持っているだけで幸せです。潮時を見極めて下取りに出すんだろうな。
投資としては悪くなかったかも。