食器洗い機は絶対に使うべき。
便利な道具に家事をお任せし空いた時間を有効活用するべき。
と巷では言われている。
…ウチ、食器洗い機、あります。
…省力化になっているのかなあ。あんまり実感、ありません。
ウチの食器洗い機
家を新築したときに、何はなくても、食器洗い機を導入しなければ、
とビルトインの、システムキッチンの仕様の中で選べる一番大きい食器洗い機にした。
大人数のお客さんの時に大活躍します。とのふれこみでした。
特大のナベは無理ですが、小ぶりのナベなら入ります。
ボウルもザルも、小さなものであれば食器と一緒に食器洗い機に入れて洗える。
大変に便利です。
しかしですねえ。
毎日食器洗い機を回しているというのに、やっぱり私、毎日手洗いしている。
洗いカゴは常にてんこ盛りで、震度1~2の地震が起こった日には、洗いカゴの一番上に工夫・苦労して置いたプラスチックのコップなどが(主婦は台所で歯磨きするんです)轟音とともに他の食器とともに崩れ落ち、カラスがゴミを食い散らかしたがごとく、台所じゅうに散乱する勢い。
情けない~。
高性能食器洗い機を所有しているのに、なぜ手洗いしなければならないのか。
思い当たるフシはいくつもあります。
食器洗い機に入らない大物が多い
- 大ぶりのなべ
- なべのフタ
- 大きめのボウルやザル
- スムージーを作る時のコンテナ
- スムージーを飲むための1,000ml入りのカップ
など。
食後、
- 使った食器
をまず入れ、次に
- 菜箸
- お玉
- まな板
- 大さじ小さじすり切りスプーン
などを入れ、最後に大物の洗い物(言い方が変ですが)の入る余地は、…あまりない…。ほぼない。
料理しながらザルやボウルをその都度洗っていけばいいじゃないか、との御意見もあるのでしょうが、私は筋金入りの片付けられない女。
病院に行ったことはありませんが、ネットのチェックリストなんか眺めてると、
いま流行している発達障害・発達障害グレーゾーン、
思い当たるフシ、いくつもあります。
料理が出来上がると同時に調理用具も綺麗に洗い上がっているなんて、そんな人がこの世に存在していることは、どうしても、信じられません。
食器洗い機で洗えないものも数多い
皆様のお宅にある最新式の食器洗い機のことまではわかりませんが、
我が家の食器洗い機には、制限が多い。
代表的なものとしては、プラスチックです。食器乾燥のための熱線の近くにプラスチックのものを入れますと、「完了」のブザーの後、ビルトインの食器洗い機の引出しを引き出すと
- お弁当箱、お弁当箱のフタ
- プラスチックのコップ
- タッパウエア・タッパウエアのフタ
- 下敷き状のプラスチックのまな板
- プラスチック製のボウル
- プラスチックのザル
- 間違っておとしたちりれんげ
などが無残にひしゃげてしまっている。
いったいいくつダメにしたことか。
ちりれんげを落とした時は熱線を交換しなければならず、 無念の修理費支払いに追い込まれてしまった。
熱線から離した位置にプラ系のものを置けばまあ、安心です。
とすると、四隅にパンの耳のようにプラ系の洗い物を入れ、真ん中にセラミック系のゴハン茶碗とか小鉢とか置く。
時には、四隅に置くべき洗いものの方が多い時もあり、熱線の真上や近くがスカスカのまま食器洗い機を回すこともあります。
四隅に置ききれない分は手で洗うしかない。
また、輪島塗のお椀など、食器洗い機で洗う人はいないでしょう。
もったいない。
同じ理由で、高価なクリスタルのグラス、ブランド洋食器なども、
もったいなくて入れられない。
食器洗い機を使うと、熱で染め付けが取れてしまいます。
- 有田焼も
- 瀬戸ものも
- ローソンでもらったリラックマやぐでたまのお皿も
繰り返し食器洗い機で洗ううちに、色はあせ、取れてしまう。
当然、
- ル・クルーゼや
- 備前焼、土もの
の高価なキッチン用品も、ためらいが先に立つ。
お玉やフライ返し、子どもが昔使ったキャラクターもののフォーク・スプーン・箸なども、プラスチック部分から先にダメになります。
内部で極端な熱風が吹き荒れる食器洗い機。こちらの手荒れは防げても、食器にとっては過酷な環境であることは間違いない。
水筒なんかもダメです。食器洗い機では水筒の中までは洗えない。
食器洗い機で落ちない汚れもある
こびりつき系は、原則、ダメです。オーブンに入れたグラタン皿などは、乾燥後、入れる前より、より強固に焦げがこびりついている。
鍋のお焦げも食器洗い機ではおちません。
たわしなり石綿なりでこすり落とす、または一晩水に浸しておかないと落ちません。
カレーなども、おおむね落ちるのですが、食器洗い機へのセット方法がマズいと、汚れが残る。
つまり、食事を作り、食べ終わり、片付けに入ると
食器洗い機に入れられる食器は確かに存在し、茶碗洗いの労力が省けていることは認めるものの、
毎食、必ず、食器洗い機に入れられない、でも夕食のあとに洗わなければならない弁当箱水筒、鍋皿フタ他調理小物、はあるわけで。
皿小鉢がこびりついた残菜を捨て、重ねると一挙にカサが減り、食器洗い機に入れやすいのに比べて、
食器洗い機で洗えないブツは、ひとつひとつ形が違い、けっこうカサばり、洗い上がりの量は…食器洗い機に入れる食器の量より、容積からいけば、上です。
食器洗いだけが後片付けではない
さらに、食器洗い機に食器を入れ、食器洗い機に入れられないものは手洗いし、それで夕食の片付けは終わりではない。進捗状況からいけばまだ6割5分。流しの周りをチェックし、生ごみをまとめ、シンクを磨かなければならない。
シンク周りを台ふきでよく拭いておかなくてはならない。
ついでに明日の朝の段取りも…。
なんてやっていると、時間なんか、いくらあっても足りない。
食器洗い機はですね。
ないよりは、あった方がいいです。絶対。
でも、なんか洗い物が減ったという実感がない。
夕食の片付けと明日の下ごしらえが手作業でフルコースで20~30分であるならば 10分くらいは短縮になっている気がします。
助かっています。
でも全部機械任せにはできない。
小出しにちょこちょこ洗い物が出る
そして片づけを終え、ブログ書いて、お茶でも飲むか、と台所に戻ると、
湯呑みやマグカップがいつの間にか増えている。
寝る前には息子の遅い夕食の皿なんて積んである。
…洗ってくれてもいいのになあ。
誰も洗わないなら、結局私がやるしかないのです。
でもせめて「洗っといてね」くらい、言ってくれればいいのに。
たいした量ではないので洗い、カゴに伏せておくと洗いカゴの中身が増える。
次の日の朝、バイタミックスでスムージーを作って飲むと、
バイタミックスのコンテナ・バイタミックスのコンテナのフタ、大きめのプラカップ・スプーン(スプーン以外は食器洗い機不可)などで洗い物の容積はふくれあがり、油もついていないんだし、と
結局洗わなければならず、つまり昨夜のてんこ盛りの洗いカゴを片付けて、もう1度山盛り1杯分の手洗いの洗い物を横目に出勤する。
ハイスペ食器洗い機を所有しているにもかかわらず、
最低1日2回は、手洗いしている。我が家の場合。
食器洗い機が壊れた時の対処法
食器洗い機が壊れてしまい、部品が来るまで手洗いをしていたこともあります。
食後の食器を、ピサの斜塔、東京タワーのようにステンレスの洗いおけの中に高く積み上げ、シャンペンシャワーのようにじっくりとお湯を注ぐ。
じっくり時間をおけば汚れは緩み、台所用洗剤と熱めのお湯で結構脂汚れもキレイに落ちました。
次の日の朝には乾いていたし。
まとめ
昔、食器洗い機が出たてのころ、「暮しの手帖」で特集組んで
「まだ買わなくていいと思います。食器を洗い終わった後、熱湯を通せば(食器の)乾きも早いです」と結論づけられていました。
今は性能上がってるだろうから、同じにはとれないけど。
そしてメーカーさんは「買いです!」と押しまくるわりには、まだ普及率、2~3割くらいなんですね。
電気掃除機だって、炊飯器だって、
出始めは「家事の手抜きだ」呼ばわりされていたのに。
今や日本の家庭の必需品。
持ってない人の方が少ない。
なのに、食器洗い機だけが
「買おうか買うまいか」で話題に上る。 なんだか、不思議。