最初に気が付いたのはですねえ。並んで靴をはく。私が先に顔を上げると、かがみこんだ後ろから見て、腰とお尻の割れ目がモロに見える。
・・・・・・・・・・
インド人って、ジーンズを落として履くのがスタンダードなのかしら。
サリーを着たインド女性を見るのを楽しみにはるばるインドまでやってきたというのに、ついついインド人男性のお尻に目がいってしまう。
(普通に高い位置でズボンを履いている人が大多数でした)
次。
14時間にも及んだアグラからバラナシまでの列車移動の最中。
車中は原則ヒマなので、スマホくらいしかやることがない。
私の隣でスマホの画面の、メッセンジャーアプリの女の子のアイコンの人と、日本語(ひらがなのみ)でやりとりをしている。
(私は目が悪いので、「ひらがな」「女の子アイコン」はわかるが、話の内容までは読めない)
旅行会社のアンケートで「御社のガイドはスマホ云々…」とチクるつもりは毛頭ないものの、
「勤務時間中に女の子(のアイコン)とLINE(この際LINEにしておく)している」ことは厳粛な事実である。
その3。
ボートに乗ってガンジス川の朝日鑑賞。人間、やればできる、願いってかなうんだわ~とにこにこしながら川面のさざ波、神秘的に登る太陽、朝日に照らされて輝く川べりの寺院や沐浴する人々を眺めていると、指をさし、「あれ、日本人ですかね。」
…ガンジス川ほとりの階段にたたずむ、東洋人のロングヘアの若い女の子2人。
「韓国人かもしれない。遠目に見ても肌が白く、顎が細く、口紅が赤い。」
「日本人と中国人と韓国人の違いって、わかりますか?」
「はずす時もあるけど…。 男性は髪の刈り上げかた。女性は服のデザインとライン。姿勢と歩き方で日本人は100%見分けられるという人もいる。」
「NY・パリ・ロンドンの観光地あたりだと、日本人と中国人と韓国人の区別は割とつく。しかし前に日本の割とニッチなスキー場に行ったら、話す言葉を聞くまで中国人だと気づかなかった。客層が違うのだろう。」
と手持ちの知識を披露する。
その4。
お昼ごはんの時、
「僕っていくつに見えますが? 」と聞かれたので
「私は外国の男の人の年ってわからないから…。(高校駅伝で走るアフリカ系の男子高校生は40歳くらいに見える)でも、肌がきれいでしょ。20代? 」
「27です。」とカミングアウト。左手に指輪は、ない。
その5。
インドのお寺は花びらが敷き詰められ、神様には花のリースが鈴なりにかけられて。
観光客も参拝客もうららかな日差しの中。リラックス。ひなたぼっこしていると。ふーっと、27歳独身インド人男の視線が動くんですね。
視線の先は…制服姿の女子高生(17・8歳くらいとみた)が5・6人。みんな可愛い。
…いいことではないでしょうか。命短し、恋せよ乙女(あ、違った? )。
女の子を追いかけていただかないことには、インドに未来はやってこない。
とどめ。
別のお寺めぐり。前のお寺とは大違いなんでしょうが、異教徒の私には区別がイマイチついてない。
時間が余っているらしく「写真を撮ってあげる」とお寺の前や神様や仏様(区別つかない)や大鐘やマニ車(回した数だけお経を唱えて功徳を積んだことにしてくれる)の前でしきりにポーズをとる。
するときれいなサリーを着たインド女性が通り過ぎていく…。
いいな、いいなと見とれてくると、そっと、聞いてきた。
「インド女性って、どう思います? 」
「…。人による。ただし劣化は早いのでは? 日光を浴びているせいでしょう。」
「太ってないですか? 」
「…そう言われてみれば…。」
サリーを着るのは既婚女性。そしてお年を召せば召すほど、階級社会の上っぽい方であればあるほど、「太鼓腹」です。
そしておそらくはブラジャーをする習慣がない。またはあっても機能がいまひとつ。バストラインが下がり、バスト2つが限りなく太鼓腹の位置に近づき、太鼓腹の大きさも相まって一体化!? している。
「食事も脂っこいものが多いし、インドの女性って年を取ると、みんな太るんですよ~。」と困った様子で言う。
(困ることないと思うんだが)
私はどこまでも女性の味方。原則男の側になどつきません。
「昔は体も小さいし食べ物もない。基礎体力ないのに死に物狂いで働かなければ生きていけない。
女性はもともと、子どもを産むと力尽きて死んでしまう生き物なのだ。
日本の女性は、できるできないは置いといて、おおむねスリムになりたいと思っている。
私はインド女性のことはわからない。そもそもインド女性には「むっちり、ムチムチになりたい」との価値観はあるのか?
もし、あるのであれば、それは、太るでしょう。」 と返すと。
悲しげに目を伏せ、ため息まじりに、
「…日本の女の子と付き合うにはどうしたらいいんでしょう…。」
お釈迦様が初めて説教をされた清浄な聖地で、まさかの。よもやの質問を浴びせられてしまった…。
急に込み入った質問をされても、答えようがないじゃありませんか。
カウンターパンチをくらってしまい。聖地に棒立ち。呆然自失。
しかし聞かれたことには答えねばならず。
さらに、昨日・今日・一昨日と、ひとかたならず、親身にガイドしてくださっている。大変大変世話になっているのです。
自称大和なでしこの私としては、できることなら、願いはかなえてあげたい。
「帰りの空港の待ち時間にでもじっくり詰めましょう♪ 」と明るく答え、
一応、仏教の聖地についての知識と思想を詰め込まれ、お釈迦様がおわしました地を訪れ、感動を押さえきれず、お坊さまの貴いお話に目をキラキラさせながら聞き入る白装束の(白が望ましいとのドレスコードがあるんでしょうかと27歳独身インド人男に質問してみたがわからないとのこと)敬虔な人々を横目に、頭の中は煩悩だらけだったりする。
方針は決まりました…。
ロリコンだったら断固潰す! いたいけな日本の女の子を、インド人の毒牙から絶対守る!
LINEの女の子アイコンの子と付き合っているなら、脈があるかないかくらいは相談乗れそう。
好きなタイプがわからないとアドバイスしにくいなあ…。
27歳独身インド人男を詰めていく。
空港の待合ロビー。アジア人っぽいのは私1人(コロナ騒ぎで中国人の出国禁止が始まったころの旅行だった)。
デリーに向かう飛行機を待つ。
さて、始めましょうか。
「で、好きな子がいるの?
それとも、不特定多数と遊びたいの? 」
27歳独身インド人男は絶句し、返す言葉もないらしい。
「い、いや~。探してるんです、今…。」
少なくても日本の女の子をもて遊ぶリスクはないと見た。
私はインド人の女の子のことはわからない。
日本の女の子の話をしましょう。
(10代の女の子の話なんか、絶対にするもんか)
- 21・2くらいだと、可愛いけどまだ学校を出たばかり。この人と真剣に付き合って結婚、なんてことはまず頭にないはず。日本の女の子が私も結婚したい、と具体的なイメージを抱きはじめるのは20代半ばからなので、長い交際期間を経ての結婚は望み薄と見るべき。お互い納得し合って付き合うのであれば、アリではないか。
- 25・6くらいの女の子は自分探し・自分磨きの真っ最中。仕事も調子に乗ってくる。自分・自分でいっぱいな時期で、遊びに仕事に全力投球。自分(27歳独身インド人男)の手元に引き寄せるにはパワーが必要。がんばれるなら。絶対に別の男に渡したくないのなら。トライするのは止めないけれど。
- の時期が過ぎ、27・28・29…と年が過ぎていく。
私のおすすめはこの世代。
友達もボチボチ結婚しはじめた、子どもも生まれた。このままで、私の人生、いいのかなあ。と、ふと立ち止まり、振り返る。ふっと迷いがよぎる。
のタイミングで声掛けをすれば。
気づいてもらえる確率、この人とつきあってみようかしら、と候補にしてもらえる確率は、確実に上がる。
いかが?
「僕、年上がいいです。30くらいがいい。」
いいですねえ!!!!
狙うんだったら、年上に限るんだから!
全力で援護させていただこうじゃないですか!
だいたい、立派なお仕事してるんでしょ。(日本語ペラペラのガイドは高学歴・仕事は超ハード・多分高収入)
若い子じゃあ、話をしても手ごたえがない。物足りないでしょう。
「その通りです。前、21の子と付き合ったことがあるのですが、ダメでした。」
日本人の女の子との出会いが欲しいのなら、アンテナを上げていくべきです。
- それだけ日本語が話せるのであれば、いっそのこと、日本に行く。大海に身を投じれば、魚は増える。
- 日本の女の子の集団のガイドがあたったら(夏休みや卒業旅行の時期は学生さんたちが大挙してインドに押し寄せるんだそうで)私の30倍丁寧にガイディングし、隙をチャンスを伺う。(「そんなこと、お客さんにできるはずが~」と気乗り薄の様子)日本へのコネクションを毛細血管のように張り巡らせる。
- 私もインドに来る前は、インドのブログやSNSのアカウントはチェックした。駐在女子・現地採用女子・起業女子など、インド在住の日本人女性は一定数、確かに存在する。
なんとか自分の存在を知ってもらうために、コミュニティを見つけ、参加する。
(生まれ故郷の日本を出て、世界一周して、アメリカでもヨーロッパでもなく、あえてインドを居住地に選ぶような女の子は、おそらくは強ぉ~く一本、筋が通っている・骨のあるタイプであろうことは、もっと後でもいいかな、と控えた)
現状、できるアドバイスはこれまで。
日本の恋愛事情も情報提供するべきでしょう。
- 日本ではLINEが全盛であり、ワイドショーなどで不倫が取り上げられたりすると
「LINEのやり取りのスクショ画面」が公にされてしまう。
なぜ当人同士しか知りえない事実が流出してしまうのか、わからない。 - マッチングアプリも大全盛。
「『ヤリモク』って知ってる? 」と聞くと、うなずく。さすがだ。
(一方、宮本武蔵と織田信長は知らないとのこと)
適齢期の独身の女の子に話を聞いてみたこともある。
「会いに行ったら、最初から雰囲気が変で、友達に相談したら、ヤリモクだって言われて。
私、そんなつもりで行ったんじゃないのに。
婚活も、お金がかかるし、メンタル削られます。もう、大変なんです…。」
とため息交じりに打ち明けられたこともある。 - 私は、男の人って、健康で、ちゃんと働いてくれれば十分、のトコあるるけど、
女の子の気持ちはそれだけじゃ足りない。もう1つ、何かがほしい。
スキルを磨く(ファッションや髪形を整える・コミュニケーション能力を磨く)努力はするべき。
イケメンはモテない 確実に好きな人の「特別な存在」になるたった1つの方法
ただし、マッチングアプリで、出会って結婚したカップルは、数は少ないかもしれないが、実際にいる。
それと、
- Twitterも日本では大人気。FaceBookよりも人気があり、つぶやきを重ねるスタイルは日本人に合っている。
趣味のコミュニティに参加し、日常生活から離れた場での人間関係を見つけることもできる。
例えば、ゲーム、マンガなどの同人活動など。バーチャルな出会いから始まり、お互いの個性を理解した上でリアルに出会い、結婚したカップルも、現実に、いる。
ステキな出会いをして、恋愛して、結婚したいんですって。
親が決めた結婚じゃなく。
好きになって結婚することと、結婚してから末永く添い遂げることは、別。別の話。
でも。結婚相手は自分で選びたいなら、諦めちゃダメ。
一方、素直で優しい女の子であるならば。
故郷から差し向けられた!?(青雲の志を抱いてデリーに出てきて難しい日本語をマスターし、国家資格を取った真面目な青年)
「デリー、来たかったの。」っておっとり言う女の子、良いと思うし、幸せになれると思う。
と私見を申し述べさせていただきました。
インドにはマッチングアプリないの? と聞くと、
あるんだそうです。
戦いあぐねている模様…。
どこの国でも、同じなんですねえ…。
インドの結婚式の招待客は1,000人規模がザラなんだとか。稼がなきゃね。
黄昏のなか、飛行機は飛び立ち、舞い降り、ホテルまで送ってもらい、
「いっぱいお勉強して(仕事の傍ら語学学校に通っている感心な青年)いっぱいお仕事して、いっぱい遊んでください。楽しかったです。ありがとうございました。」 ってお別れして。
今回のインド旅行のハイライトは、タージ・マハルでもガンジス川でもない。
「日本人の女の子と付き合いたいっ! 」だったと感慨にふけりながら日本に戻ってきました。
優しいんですよ。物言いがソフト。
「ご主人は? 」とか「今晩は冷えるね」 とか「インドはどう? 」とか
折りにふれて相手を気にかける言葉が自然に出てくる。
穏やかに観光客を誘導し、細かいことにも気が回る。
資格試験は、語学や観光の知識は聞いても、人柄までは変えられない。
良いご両親の下に生まれた、育ちのいい男性なんだろうなあ…。
で、帰国してほどなく、
新型コロナウィルスが猛威を振るいはじめ、日本人はインドに入国禁止になってしまった。
ひらがなとカタカナは全部イケると言っていた。
まさかまだ削除はされていないだろう。
とLINEでお見舞いメッセージ送ったら。
・・・、いいんですよ。
私なんかに気を入れたLINEを送る必要はない。
話し言葉は立て板に水、流暢だったのだが。
しかし
仮にも日本の女の子を口説き落としたいとの野望を抱いているのであれば。
何かが足りない気がする。
いま一つ、いやふたつみっつ、女の子に踏み込む内容を送らないと、日本の女の子のハートはつかめないぞ!
って、指導に入るべきか、静観するべきか。
迷っている最中です。