拙ブログへの問い合わせ最多は「ミラクルデンチャー、どうですか」です。検索をかけても、ヒットするのは歯医者さんのPR記事ばっかり。体験談も評判も歯医者さんが載せているものばかり。作ってもらうまでのコンテンツは数あれど、使い続ける人のレビューは少ない。
お問合せをいただくたび、お返事してきました。聞かれたことや答えたことをまとめます。
今までの経過
もともと歯が弱く、永久歯の数も少ない。上側の左側の歯を3本なくし、4本インプラントを入れたものの、インプラント周囲炎で20年後までに、3本脱落。歯茎が痩せてしまい、再インプラントは無理。
インプラントは口内切開手術が必要で負担が大きい。痛いし、繰り返すことで確実に歯肉が衰える。もうたくさん。まっぴら、が正直な感想。針金の見える義歯がどうしてもイヤで保険外の義歯を探し、ミラクルデンチャーを入れたのが2年前。
上の左の歯、前歯2本の先、全部なし。真ん中に1本、残ったインプラントが立ってます。
作っていただいたミラクルデンチャーは、口を開けても見えない位置の残ったインプラントをすっぽり覆い、前歯1本の裏にプラチナの留め金をかけて止める。表からは金具が見えない。
ピンクの歯茎の樹脂がたぶん特殊で、吸い付くようにくっつく。「寝ている時もつけていた方がいい。はずすとよけい顎の骨が痩せていく。」との歯医者さんの指導により、歯磨きの時以外は24時間、つけっぱなし。
ミラクルデンチャーのつけごこち
圧迫感はないと言えばウソになる。しかし痛くてたまらない、モノも食べられない、はない。外したら歯がないのですから、外すわけにもいかない。始終着けっぱなしだから、圧迫感慣れといいますか。ミラクルデンチャーを着けたまま残りの生涯を過ごす以上、「着けてすごす時間」が日常。慣れるしかないんだし、慣れます。
痛いとか、外さないとやっていられない、とかはないです。
保険の義歯は噛むと針金のかかる歯や歯茎に力が入り痛くて食べるどころではありませんでしたがミラクルデンチャーなら噛めます。
奥から2番目の歯、最後の望みの綱のインプラントを歯茎色の樹脂ですっぽりかぶせる形のミラクルデンチャーなので、
独立して立っているよりは、カバーが守ってくれるのではないかと期待しています。
ミラクルデンチャーの見た目
パッと見、人に見破られやしないか。気になります。
作る時、歯の色は色見本があり、色合わせがあった。歯肉の色合わせはなかった。
私の場合ですと、前歯の脇からミラクルデンチャーが始まる。外人モデルみたいにニカーっと歯を見せて笑う機会もなく、ひとさまの目に触れるのはせいぜい前歯につづく2~3本でしょう。
唇側の歯肉が絶妙の位置で前歯の根元の歯茎側にせり出しており、色も、ミラクルデンチャーと自前の歯茎の境目も、ミラクルデンチャーの歯茎がフェイドアアウトとでも言うのか、薄く・細くなって終わっているのでわりと自然。
ミラクルデンチャーの歯と歯茎の境目は段差がなく、滑らか。歯と歯の間は樹脂で繋がっており、緩やかに凸凹がある。
留め金は前歯裏の根元だけなので、大きく口をあけ、下から覗き込まない限り見えません。
芸能人の歯をチェックしている人とかいますよね。「〇年前と歯の色が違う。詰め替えている。」「この詰め物は〇〇だ。」とか。
の目で見たら、一目瞭然なんでしょうね。
ただし。いったい誰が、この私の口元を見つめる理由があるのでしょう。誰もいません。
気づかれていない自信、大ありです。
ミラクルデンチャーの滑舌
保険で作った義歯は、上口蓋全体を覆い、今ある歯に針金をひっかけて止めるタイプだった。すると、舌がもつれる。「さしすせそ・たちつてと」が言いにくい。とてもとても、超絶、言いにくい。
私のミラクルデンチャーは、左上の歯茎にスッポリカバーをかけたもの、と想像してくださってかまわない。
つまり上口蓋はそのまま。理屈で言えば、滑舌には不自由しないことになる。
右側のあごの骨の厚みと、左側のミラクルデンチャーを装着した骨の厚みは、たいして変わらない。つまり昔に戻った。〇年前どおりに骨が補強されたことになる。 すぐ慣れました。しゃべりにくい。を意識したことはありません。
ただし、ミラクルデンチャーがゆるくなる。取れやすくなる。あり得る。
一気に必死でしゃべったりすると、取れてしまうかもしれない。予防のためには、こまめな調整しかない。
それと、話をするときは、冷静に。落ち着いてしゃべる。
ミラクルデンチャーの耐久性(2年使ってみて)
義歯は壊れていない。変型なし。作った時のまま。丈夫です。堅牢です。
義歯を壊すシチュエーションとしては、思いつくのは
- 落として壊す
- 噛んで壊す
2つしか思い浮かばない。
- 今のところ義歯が外れて口の外に飛び出したことはない。
- 義歯洗浄剤を入れた容器を落としたこともない。
- 噛んでいて外れ、まだある歯を壊し、ついでに義歯にも損傷が出る。ない。
- 毎日使っているに留め金が変形したり折れたり。ない。
- ふとした拍子に歯が欠ける。なし。
- 真っ二つに割れる。なし。
ただ、普通の生活している分にはいいんですが、極端な話
交通事故にあうとか、脳梗塞だの心臓発作で倒れたりなど、
非常時中の非常時には何がおこるかわからないトコはある。
変質もないですね。
義歯は湿度100%の四六時中温度が高く、動き、食べ物を押しつぶし、すりつぶすという過酷な環境に耐えている。
ミラクルデンチャーが歯茎に吸い付く感触は、変わりません。
歯や歯茎の部分がもろくなる。劣化する。なし。
褪色なし。ただ着色はある。
義歯専用の洗浄剤を使い、義歯専用の歯ブラシを使って毎日お手入れしても、義歯の歯と歯茎の間の隙間、樹脂と金属の境目のめり込んでいる部分などは、茶渋みたいな汚れがつき、なかなか取れない。
メンテナンスで歯医者さんに行った時、「500円になりますが、磨きますか」と声がかかった。
もちろんお願いしました。
義歯は壊れないが自分の口腔内のコンディションは変わる
日によって、体調は変わる。昨日は何も感じないでいたミラクルデンチャーが今日はゆるい、今日はきつい。あります。
前歯の裏に留め金がある。前歯の位置が微妙に動けば、引っかかる感触が変わる。
そしてミラクルデンチャーにして2年。なぜ歯がなくなってしまったのか。歯周病です。歯が根元から亡くなった・昇天したことで、顎の骨の奥深くに潜む歯周病菌は住む場所を失い、進行は遅くなった。
しかし、完全治癒はありえないのです。いまある歯を失ったら後はない、背水の陣で必死に歯磨きしても、毎月歯医者さんで歯石クリーニングに通っても、加齢には逆らえない。今ある顎の骨が育つことはありえない。いまある歯肉が厚くなることはありえない。がんばってもがんばっても、骨は薄くなり、歯肉はやせていくのです。
2年前に型をとってピッタリに作っても、2年前はピッタリでも、今ピッタリのはずはない。歯茎・骨・残っている歯のコンディションは同じではいられない。確実に私のミラクルデンチャーは、ゆるくなりました。
どのくらいゆるくなったかというと
- 前はお餅を食べた時くらいしか外れてこなかったミラクルデンチャーなのに、イカの唐揚げを食べても落ちてくる時もある。固いものはできれば避けるか、細かく切って食べる。
(できるだけ長持ちさせたいので…) - 前は指をかけて引っ張らないと絶対落ちてこなかったミラクルデンチャーが、顔筋トレーニングで誰もいないところで「な・の・い・う・え・お~」と口を動かしていると落ちてくる時もある。(落ちてこない時もある)
- 食事の時にミラクルデンチャーと歯茎の間に食べ物が詰まる。作ったばかりのときは、ほんの気持ちしかつかなかった食べ残しが、今は確実に量が増え、舌で触っても落とし切るには手間がかかる。
と変化しました。
作って1年たったところで、ミラクルデンチャーを作ってくださった歯医者さんに、調整に行きました。
「ゆるいです」と先生に申し立て、先生は歯肉を足してくれた。
しかし、作りたての時のような密着感はなかったですね。
こまめに通える距離の歯医者さんであれば、何回か通って、繰り返すこともできたかもしれません。(片道、車で2時間かかります)
理想は3~4カ月くらいかも。そろそろ予約、取らなくちゃ。1年たってるし。
先生が違えば、より完全なメンテナンスだったのかもしれない。
作り直せば、クオリティ・オブ・ライフがあがることは間違いないけど。
2年前で、税抜き25万円もしたのです。そうそう費用はかけられません。
たとえば、今あるインプラントが抜けてしまったとする。針金のかかる前歯が抜けてしまったとする。ミラクルデンチャーを修理して、使い続けることは可能のようです。
「針金が見えず、つけていてしゃべっていても落ちて来ず、そこそこ噛める、痛くない、苦しくない」
という観点からいけば、ミラクルデンチャーは、満点です。
噛みごこちや違和感は、インプラントの圧勝でした。
ただ、傷口がおさまり、落ち着くまでの負担が大きいんですよ。
骨が薄いからと足してインプラント入れましたが10年・20年スパンだと定着しなかった。
ただ、技術は進歩しているはずですし、最新の治療法のことまではわかりません。
ミラクルデンチャーの取扱歯科医院
一覧です。
私は最初にこのリストにないミラクルデンチャーの「FJ会員」の歯医者さんに行ったのですが、ミラクルデンチャーは作ってもらえなかった。
つまり、HPで「やってます」と看板を出していても、断られてしまうこともあり得る。
結局、受けてくださったのはリンク先の「FG会員」の先生でした。
下調べにネットは不可欠だけど、パーフェクトではない。書きぶりや量や熱意などを見てアタリをつけ、予約を取って会いにいくしかないと思います。
最後に
私はお医者様でもなんでもないのであくまでも私の経験の中だけの体験談になります。
年代、性別、ライフスタイル。
体力がある方かない方か。体質、骨太なのかきゃしゃなタイプなのか。
その人ごとにシチュエーションや感じ方、考え方は違います。 義歯を作るのに迷われているのでしたら
歯医者さんの目星をいくつかつけた上で 義歯の種類とメリット・デメリットを比べてみることをおすすめします。
私の使っているオーラルケアグッズ
通っている歯医者さんのおすすめと、実際に使ってみて納得がいかず、自分で探して選んだものとがあります。
はっきり言って、お金かけています。
(なのになぜ、歯に関しては、トラブルが次々とふりかかってくるのだろう。)
さらに。1コ、1本よりロットをまとめて10個購入したりするとかなり購入価格、落ちます。コレ、と決めたらまとめ買いがお得!
ライオン システマ薬用歯間ジェル 歯科用
一押しのおすすめ。効きます!
歯石とりに通う歯医者さんにもミラクルデンチャーを作ってくれた歯医者さんにも置いてある。でも通販でも買える。
歯と歯の間に歯間ブラシを使って塗る。
定期健診で、「左下奥歯の唇側、腫れてます」とかチェックが入る。歯磨き終了後、歯間ジェルを歯ブラシで塗ると、次の定期健診ではチェックが入らない。コレって、改善してる、でいいんですよね?
ミラクルデンチャーの入っている左上の歯茎には、指で直接つけます!
ライオン DENT.EX 歯間ブラシ
歯磨き・すすぎの後、歯間ブラシを通していったりきたり。ブラシをすすぎ、歯間ジェルをつけてもう1回、歯と歯の間を通す。
歯医者さんで自分に合うサイズを教えてもらえる。
今はSS・S・Lの3種類を使用中。
フィリップス 電動歯ブラシ ソニッケアー
過去インプラントを入れた歯医者さんも含め、私の縁のあった歯医者さんすべてのおすすめの電動ブラシ。
手磨きで10分かけるより、電動で2分で終わらせる。
毎日のことですもの。手を抜けるところは抜き、無理なく細く長く続けて行かなくては。
デントヘルス [医薬部外品]薬用ハミガキSP
インプラントをダメにして、とにかく強力な歯磨きじゃないとダメだ。と変えた。
デントヘルス 薬用デンタルリンス
薬用 リステリン トータルケアプラス マウスウォッシュ
半々に混ぜて使っています。
歯磨きの前に、洗口液を口に含み、クチュクチュして口の中の汚れをふやかす。10~20分くらいやっていることもある。
薬用リステリンは、日本では禁忌とされる濃ぉ~い濃度のフッ素配合のタイ製のリステリンをまとめ買い。
洗浄剤
あんまりこだわりはないなあ…。なくなったらドラッグストアに行って、その場でのお買い得品を購入。
義歯用歯ブラシ
大きいブラシは柔らかめ。広い面用。小さいブラシはやや硬め。細かい部分用。
普通の歯ブラシでいいや、と代用していたこともあるのですが、細かい部分の汚れは落ちないし、明らかに着色が進んだ。
やっぱり専用ブラシじゃないとダメ。
ときどきドラッグストアで見つけられないことがあるので、予備を1本くらい、常備しておけば安心。