メイク本を買ってみた。スキンケアからメイクアップまで、1冊にコツ秘訣満載だというのでその気になったのです。 序章の終わりごろ「朝のメイク時間は30分を確保してください」とのくだりがあり、早々にザセツ。無理です。人には向き不向きがある。できることとできないことがあるのです。
ならばエッセンスだけいただこうではないか。「採用」「却下」を唱えながら読み進む。
化粧水は手のひらからあふれるほどに
とてもわかりやすい。ことあるごとに「化粧水は惜しまずケチらずたっぷり使ってください」と繰り返し教えを受け続けてきた。しかし「たっぷりと」とは。
ボトルの裏に500円玉大の〇と「1回の使用量です」との印字なども目にする。
するとこの何倍の量が「たっぷり」なのか。何㏄なのか。わかりにくかった。
洗顔仕立ての肌に水分をたっぷり与えなければならず、乳液やクリームを塗った後ではもはやお肌に浸透しない。後戻りはできないのです。
「化粧水で洗顔できるほどに」との目安量が示されたことは大変ありがたい。
さらに、水分が顔に浸透しているかの目安として
「化粧水をつけ、なじみ、おちついてから顔に触ってみて若干ベトベトしていればOK」とまたまたわかりやすい答えが示されている。
ただし、章末のおすすめ化粧水は1本5~6,000円もします。
「洗顔できるほど」の量を朝夕使っていては1本、半月ももたない。5,000円の化粧水など、勿体なくて使えない。
謹んで、手持ちの化粧水を限りなくコストが0に近い自作の「尿素入り化粧水」で薄めて使うことにした。
なお、今流行りのとろみのついた超保湿タイプの化粧水や集中保湿用のシートマスクなどを使ったりしてもこの”ベトベト感”は判断できる。
上手に選べば時短できる。
洗顔が終わるや否や化粧水をスプレーし、乾燥を防ぐ
100均でスプレーボトルを買ってきて尿素入り化粧水を詰めたものを脱衣所兼洗面所に置いた。顔以外にも、乾燥が気になる部分に使えて便利です。シュっとひと吹きするくらいなら、すぐに服を着ることができる。
青缶のニベアと
ユースキンを混ぜたものをスキンケアのフィニッシュにしている。黄色い水がしみだしてきます。スプレーに混ぜて使います。
化粧水は目を開いて塗る
タプタプピシャピシャの化粧水をこれでもかこれでもかとお肌に入れ込む時に目を開けていれば、目まわりの小じわにも化粧水が入り込み、結果小じわが目立たなくなる。
「私のやり方で肌が変わらなかった人はいません」とのお言葉、うん、いいですね、コレ! 化粧水って、案外目にしみないものなのね。目を開いたまま塗るようになって初めて知った。
眉マスカラは眉をひそめて塗る
眉マスカラの何が便利だって、茶眉にするだけで「眉メイクしています」感を出せることです。私のメイク人生の中で、今ほど眉メイクが楽なことはない。時代は「太眉・自然な毛流れ重視・自眉毛重視」がトレンド。カットすることさえできるだけ避けるべきなんだそうで。とすると、お手入れなしのボサボサ眉との違いをみせなければならない。眉に色(ライトブラウン)を乗せるだけで万人にアピールできる。今や必需品。終日家に引きこもっている日も、テクニック研鑽のために、眉メイクだけは必ずやる。
地毛の眉毛もわりと豊富なので、眉毛に色がつかず地肌に色がつく苦労をしたことはなかった。
確かに眉をひそめると、眉毛の生えている部分の皮膚も動き、密になる。眉毛が立つ。塗りやすい。難癖をつければ、まだらになりやすいってことになりますかね。
チークはキャサリン妃を参考に
気持ちとしては「おてもやん」でいい。ただしチークは色を取ったら必ずいったん手の甲に乗せてなじませてから改めて頬に色を付ける。
淡く、淡くほのかに色を付ければおてもやんでありながらおてもやんに見えない。
何よりテクニックがいらないのが助かる。
お粉をはたく前にクリームチークを使えばチークの色はより目立たなくなるので、多少適当に入れても大勢に影響はない。
アイシャドウはブラウン系に限る(却下)
アイシャドウはアイホールに印影をつけるためにあり、過剰な色はいらない。
…私がブラウンを使うと、やたらホラー感が出ます。顔がきつく見えるのです。
すいませんがテラコッタ系にさせてください。
明るめのカラーの方が年齢肌の目元のくすみは目立たないし、
優しそうに見える。誰も見ていなくったっていい。「かわいい色だな~」って朝アイシャドウを塗って自分の顔を見て満足できれば、それだけで私はいい。
下地は2種類、お粉は2種類(却下)
ファンデは1種類でいいんだそうです。(ただし絶対にリキッド)
ただし下地とお粉は、テカリや皮脂を押さえる系と、ツヤ出し系と、どちらも2種類必要だという。
確かに、同じものを同じ厚みで顔全体に一気に同じ調子に伸ばしたのでは陰影も何もあったものではない。おっしゃられるとおりではあるのですが…。
さすがにノーメイクで仕事に行くには気が引ける。職場は良く言えば堅実、華美すぎるのはNG。裏をかえせばダサすぎるんだ。モテメイクは私にはいらない。メイクをするのは身だしなみであり、自分自身のテンションを上げるためである。
仰せのとおりパウダーファンデはやめる。そしてリキッドファンデは目の下~頬骨の上あたりをさっと厚めに塗り、顔のほかの場所には指についた残り、スポンジについた残りを伸ばし、凹凸を作ったことにしよう。ベースメイクは、UV対策だけはキメた上で、キメムラがいちおう整っていれば良しとしよう。全てを追い求めるのは無理だし、私には必要ない。
綿棒でパウダーを目の下に塗る
綿棒でパウダーを下まぶたに沿って入れると、アイラインのカラーが目の下に移らない(朝ブラウンのアイラインを入れると午後くらいには目の下にブラウンが移ってタヌキの囲み目になるのを防ぐ)のは早速実行。自分でうまくまつ毛とまつ毛の間にラインを引けず、粘膜に色がつくから目の下にアイラインの色が回るのだとばかり思っていた。目を閉じた時、アイラインの油分が下まぶたに移っていたんですね。
髪は手グシでまとめろ(却下)
メッシュの入ったニュアンスいっぱいのざっくりのまとめ髪など、ほれぼれと見とれてしまう。憧れてしまう。
バームとジェルを混ぜてつけるのがコツなんだそうです。
しかし、仰せの通り、2種類のスタイリング剤を混ぜて崩れそうで崩れない固さにまとめるにはけっこうな量が必要であり、たっぷりとスタイリング剤を含んだ髪は、バッと掴むと、ゴワゴワです。
それに加えてねじったりくるりんぱしているもんだからゴムや、ピンをはずしても、髪の毛は、もつれている…。
もつれをとるためにせっせとブラッシングするとほどけた髪の毛はバームの油分を含んで櫛どおりがすごぶる悪い。
あくる日の朝、テグシで髪をまとめようとしても、そもそも手グシすら通らない!(注:量の多いロングヘアーです)
髪の毛をハーフアップにまとめようとしてももつれてくっついて髪の毛が取れない…。
難しいです…。
ほかのこのメイク本ならではのポイントとしては
- 目を大きくみせたいならビューラー使いが超重要(私はべつに今の目の大きさでいい)
- アイラインは書くのではなくまつ毛の生え際の間を”打つ”(狙ったエリアにピタっと色がつくアイライナーがあるならやるけど…。まだ巡り合えていない。今使っているにはペンシルタイプ)
などがある。
メイク本なのに、写真や図解を多用した薄い本ではなく、文字が多くてずっしり分厚い本です。
周囲がざわつく自分になる 必要なのはコスメではなくテクニック