手近の植物で化粧水を手作りしてます。スキンケアで超重要な水分を楽しく! 確実に! 補給できるのが最大のメリット。
使った素材・体験済みはどくだみ、スギナ、ラベンダー、ローズマリー、ミント、ビワの葉。
作り方や注意事項やそれぞれの使用感など。
手作りフローラルウォーターって何? メリットとは?
100%天然素材。植物を釜や鍋に入れて蒸しあがった水蒸気を集めたのがフローラルウォーター。あがった水蒸気はほぼほぼ、99%以上は水分なんですが、残りの0.何%はオイル。茶色の遮光瓶で出回っているアロマオイル・精油になります。
フローラルウォーターはラベンダー水、ローズマリー水、どくだみ水などと名前がつく。植物の水溶性の香りとエキスが溶け込んでいる。
材料は自力で調達するんだし、由来完璧、マイガーデンならオーガニック。
自作すればコスパがいい!
コレ、重要。庭や河川敷からとってくれば材料費タダ!
私は毎朝のコットンパックにフローラルウォーターを使ってます。顔ももちろんなんですが、実は首にも使う。一週間で500ml前後は消費するので、市販のものではもったいなくて続けられない。
市販だと1本2,000円くらいする。また、アロマの世界ではフローラルウォーターは使用期限は一週間くらいと言われている。市場に出回っているものは、それをはるかに上回る記載があったりする。輸入ものなんかもある。作るのはプロのでもなんらかの保存用の基材が加えられていることは間違いない。
冬の間は材料に乏しいこともあり、コットンパックをお休みしていた。市販のシートマスク使っていました。
暖かくなったこともあり、再開したところ、良さを実感・再認識。
水分そのものがお肌にしっかり入り込む。市販のシートマスクは他の有効成分もたくさん入っているのはいいんですが、反面ベタつくものが多いんですよ。続くメイクのヨレの原因になりやすい。
また、1袋に何十枚の入っているタイプだと、濡れ加減の貧弱なものもあったりして結局足さなければ心もとない…。
自作のフローラルウォーターなら惜しげなくたっぷり使えるところがありがたすぎる!
手作りフローラルウォーターの作り方
専用の蒸留器なんかも今は市販されている。
私も持っています。
もちろん、道具なしでも作れる。
理屈としては、植物を蒸して、あがる水蒸気を集めて冷やせばよい。
やり方としては
- 大きめの、高さのあるフタつきのナベに植物と水を入れ、さらに中央にカップとかを置く
- ナベのフタをひっくりかえして火にかける
- ナベのフタの上に氷や保冷剤をたっぷり乗せる
- 上は冷やし下は火を加えれば、水蒸気は水滴となってナベの中のカップに落ちてたまる。弱火にしておくのが無難。
氷や保冷剤はけっこうな量が必要。前もって用意しておく。
作ったフローラルウォーターの使用感レビュー
どくだみ
繁殖力が旺盛(すぎる)なので材料に不自由しないのが最大の強み。5月から10月くらいまで。
どくだみそのものには強烈なにおいがあり、フローラルウォーターを作ると、他のハーブも同じですけど、しばらくはキッチンからにおいが抜けない…。
ただしドクダミは美白・デトックス素材なので使わないテはない。
出来上がったフローラルウォーターは匂いのきつさは各段に抑えられ、ほとんど気にならない。
ちょっと薬っぽい香りなので、美白がんばってます、との気分になれる。
スギナ
こちらも年中材料に不自由しない。はびこるばかりでありがたみどころか迷惑視されてしまうハーブだけど、どくだみ同様、ジャパニーズハーブとして長い歴史を誇る。
使用感としては、できあがったフローラルウォーターに色もつかなければ匂いもしない。コットンバックをしていても、精製水との違いが、私にはわからなかったなあ…。超マイルドです。
それでも蒸留の手間をかけている以上、ケイ素やナトリウムやカリウムが入っているはずなんですが…。
ラベンダーにしろローズマリーにしろ、手間をかけてPRすれば利益になる人が情報を発信している。
だからこそ目にする機会も多い。スギナにはその要素がほぼない。
色もにおいもない、使ってみてわかりにくい、いくらでも自生していることで損している。
ラベンダー
どくだみ・スギナに比べて安定供給が難しく、シーズンを通じて使うことが難しい。
私は、知り合いの方が年に2・3度刈り込む時に分けてもらう。
ラベンダーのフローラルウォーターは、香り、します!
アロマオイルの香りよりも淡泊・ほのかで上品で、好みとしては圧勝。
ラベンダーはオールマイティー。お肌の調子をあげたい時、炎症を落ち着かせたい時、どちらにも使える。
ローズマリー
庭にローズマリーの大株なんか持っている方なら、冬でも使えますね。
ローズマリーウォーターはハンガリーの王妃さまが「若返りの水」としてお使いになったことで、ハンガリーウォーターとも呼ばれており、アロマの世界では由緒正しく認知度高く、安心感がある。
ラベンダーが底上げ・鎮静の両用に使えるのにくらべ、ローズマリーはどちらかというと底上げ効果を狙うときに使うハーブ。今までにあげたフローラルウォーターの中では一番ポジティブな使用感だったので、敏感肌の方や肌の弱い方はちょっと気をつけた方がいいかも。
ミント
さすがに顔に使う度胸はなかった。夏場にボディに使いました。
スースーして気持ちいい!
ただし、ミントは別に蒸留してフローラルウォーターにするまでもなく、水につけておくだけでもフレーバーウォーター、ミント水、作れるんですよね。
爽快感だけならわざわざ蒸留の手間をかける必要がないかも…。
ミント水なら飲み物にも使えますね。
ビワの葉
庭にビワの木があるので。冬場は脚立を持ち出し、ノコギリで枝を切って葉を取り、葉っぱは大きいので手なりハサミなどで小さくして鍋に入れて使う。
伸びすぎた枝・茂りすぎた葉もスッキリ整い(ビワの木はよく伸びる)一挙両得。
使用感としては、最高です! できあがったフローラルウォーターは淡く、桃のようないい香りがします。水蒸気を集めただけなのに、コットンパックが終わった後、ほかにはないしっとり感がある。
敏感肌・ゆらぎ肌の方には超オススメです。
なぜチンキ・インフューズドオイルではなくフローラルウォーターなのか
手作りコスメの世界だと「アルコールやオイルに基材を漬けて有効成分を溶かし出して使う」方法もある。
希釈して化粧水を作ったり、美容液・乳液・クリームなんかも作れる。
やってみたこともあるんですけど。使い切れないんですよ。これが。
小ぶりのジャムの瓶とかを使っても、出来上がり100mlくらいは作れてしまう。
100ccの化粧水を作るには作ったチンキを10%くらいの割合で混ぜます、とか言われると10ccしか減らない。
10回作って使い続けられるかというと、他に使いたいものもあるし…。
作って半年たち1年たつと、さすがに不安。
フローラルウォーターだと、作ったらすぐ使うものだし、
作る量と使う量のバランスが、私にはちょうどいいのも、続いている理由です。
煮出したハーブ茶との違い
ミントだと水からミント水が取れる。 ドクダミ・スギナ・ラベンダー・ローズマリー・枇杷の葉、みな煮出してお茶が作れる。
水蒸気を集めて作ったフローラルウォーターとのきわだった違いは、香り。
煮出しとの差は10倍とも100倍とも。
生葉でハーブティーを作り、化粧水を作る、コットンパックにすればいいんでしょうけど…。顔に使うんだし、純度の高いもの使いたいじゃないですか。と私は蒸留器に手が伸びる。
ひと手間かけることが楽しいのも、続いている理由の一つかもしれない。
生葉でも蒸留しても、手作りコスメは日持ちがよろしくない。かわりに売ってるコスメとは違うフレッシュな使用感があります。おすすめできます。