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ロンドン最古のホテルの一つ。デュランツ ホテルに泊まりました。ジョージ王朝様式の本格・正統派!

ロンドンでも最も格式あるホテルの一つ、デュランツ ホテルの宿泊レポートです。

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アクセス・概要

Durrants Hotel

住所は

26-32 George Street, London W1H 5BJ, England

ジョージ王朝様式とは?

18世紀前半から19世紀前半にかけて(エリザベス1世の御代のあと)、イギリスが破竹の勢いで国力をあげていく時代に生まれたイギリス独自の様式のこと。外観はシンプル。中に入れば内装は質実豪華で贅を凝らす。

デュランツ ホテルはタウンハウスを改装して1789年創業。21世紀はじめに大幅に室内が改修された。そして今なおロンドンで営業し続けけいる。

(昔はロンドンのお泊りどころは「イン」と名乗っていた。1837年から「ホテル」と名乗るところが出てくる。)

立地はウォレス・コレクションのま後ろ、つまりメリルボーンの超一等地。デパートのセルフリッジスやマダムタッソーの蝋人形館、シャーロック・ホームズのベーカー街も徒歩圏。

ランクは4つ星。ロンドン中心街のホテルとしては宿泊料金は良心的。

 

 

 部屋

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ベルボーイさんに連れて来られて、お部屋、あんまりカワイイんで、思わず歓声あげちゃいましたよ! なんて素敵なんでしょう! こんなお部屋に泊まれるなんて! どこまでも女子好みですよね~。 レトロ!クラシカル&キュート!

 

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カーテンのピンクのお花模様とクッションのストライプのピンクのコンビネーション。

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さりげない小さめのソファの凝ったデザイン。置かれたクッションは、真ん中が少しくぼんでいて、一瞬リボンに見えません?

 

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スタンドと銀の小物入れ。

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ルームキーもかわいい! こんなの初めて見ました! キーホルダーは文鎮タイプで、手にするとズッシリ重い。

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ついでに言うなればここまで旧式の差し込み式のホテルの鍵も初めて見ました。名声が確立した老舗ホテルにしか許されない鍵だわ。

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テーブル。コーヒーマシンとティーセット、右側の緑のは、ラジオなんでしょうか。インテリアなんだろう。と目で愛で、使わなかった。

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クローゼットは作り付けではありません。このホテルの場合、許す!

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中は金庫とバスの滑り止め、ミニバー、えもんかけにドライヤー、クリーニングサービス用のビニール袋。

 

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ただし窓の外の景色、見えるのは配管のみ。いいや。ホテル、帰ってきて寝るだけなんだし。

 

 

シャワー・洗面所・トイレ

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バスタブはなし。シャワーは残念ながら不合格。水圧が弱い!ついでに言えば排水があまりよろしくない。(シャワーの水栓の閉め方が甘かったらしく、ホテルマンの人が部屋に入ってきた。閉め忘れる私も悪いが、ちょろちょろ程度で階下から苦情が来るようでは…)

正直、「前のホテルでシャンプーしておけばよかった」と後悔しました。頭の上にもシャワー口はある。全部の穴から威勢良くお湯、には程遠すぎた。

 

 

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洗面台は白のスクエア型。ガラスパネルに物を置く。正面に鏡。脇に拡大鏡。

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 振り返ると後ろも鏡張りでティッシュやタオルやアメニティが置かれている。

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トイレ。トイレットペーパーホルダーは縦型。シャワーの出は悪いがトイレの水は普通に流れた。

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タオルは白のバスタオルとフェイスタオルが2枚ずつ。

 

 

アメニティ

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コーヒーマシン用のエスプレッソ、紅茶・シュガー・ダイエットシュガー・ミルク。コーヒーマシン、使い方わからない人、絶対いると思うんだけど。しばらく奮闘!?してやっと飲むことができました。

そして白湯を沸かさねば紅茶は飲めないのですが、ポットがない…。コーヒーマシンで沸かせるのかもしれないが説明がない…。紅茶はばらまき土産用に持ち帰るから、別にいいけど。

アルミパックのミルクも、私は日本では見たことがない。ヘルシーでいいな。

 

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バスのアメニティはロクシタン! シャワーキャップ・ソープ・シャワージェル・シャンプー・コンディショナー。香りはヴァーベナ。気分すっきり。

 

 

外観・室内・部屋

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エントランス。案内のページではいつもユニオンジャックがひるがえっているのですが、私が滞在していた時に残念ながらハズレだったわ。白い円柱と中入口の濃い木の色。円柱の手すりの形もステキ。

私がカメラ構えてロビーをうろうろしていたら、ベルボーイさん(ついでに言えば顔も良い。絶対容姿も採用条件の一つですよ! )が「撮りましょう! 」と大げさではなく、すっ飛んできた。

サービスの質も、大きなチェーンホテルと一味違うんですよ。お客さんをよく見ている。そしてプロフェッショナル&フレンデリーがきびきびした動きに現れているというか。

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ロビー脇の暖炉。

 

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正面階段。左のカウンターは、サービスカウンター。荷物を預かってくれたり、ベルボーイさんたちが待機しているスペース。

 

1階には、会議室とか会食などで使用されるのであろう雰囲気一杯のお部屋がいくつもある。

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朝食の時に通りかかったお部屋。ドアは開けてあった。さあ、ご覧ください。ってことですよね。”本物”って、こういう空間のこと言うんじゃないかしら。

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隣に行くと

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ソファもカーテンもピンクだし、鏡はファン・エイクの絵に描いてあるのにデザインがちょっと似ている。前のお部屋が紳士のお部屋なら、このお部屋はきっと淑女のお部屋。

 

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廊下にはお定まりの肖像画。飾り棚もあって

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ちょっとしたアンティーク品が「FOR SALE」の札と一緒に飾られています。
…記念に買って帰ってもよかったかな~。

 

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背の高いカットグラスの紋様もうるわしいキャビネット。ガラスや銀器もライトアップされていて。

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狭い廊下をさらに進み

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もう一つお部屋がありました。

 

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ここはティーラウンジ、になるのでしょうか。玄関脇から入り、開放された空間。日中、観光を終えてホテルに戻ると、お客さんが談笑していた。

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そしてホテルの風格が人を選んで引き寄せるのか、くだけすぎた格好の人はいないし、小さい子どもなんかも、呑まれて黙ってしまいそうな柔らかな、居心地よさげな、でも威圧感。 

 

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階段を昇って行きます。古き良き「西洋旅籠」感満載。

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古式そのままに、選びぬかれ、守り抜かれてきた家具と調度の存在感。

 

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1階のトイレも可愛かった!

 

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白と淡ぁ~いベージュピンクが、いい味出してる!

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水栓も素晴らしい。細部が隅々まで、凝ってる。ハンドソープは当然ロクシタン。トイレにはロクシタンの香りが漂っていましたよ!

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私の部屋は2階でした。客室の廊下の壁はあくまで白く照明のデザインもクラシカル。

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ラッパ式の昔懐かしい電話機なんかも飾ってあった。

昔の消火栓なんかも飾ってあったのですが、あえなく写真撮影に失敗。

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朝食

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レストランでいただきます。

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いや~、極東の農民の末裔がこんな場所でゴハンいただいていいのかしら、ってかんじ。

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全盛期のロンドンの雰囲気が漂ってる。

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壁の絵を見てシャーロック・ホームズの「バスカヴィル家の犬」を思い出した。主人に絶対服従する犬は、ご主人にとってはこの上もなく大事な存在。

 

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メニューを見て、2泊するので

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朝からワッフルなんか頼んでみました。

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イチゴ・ラズベリー・ブルーベリーにメープルシロップ。

しっかりイギリスの味。つまりものすごく甘い。そして量が多い。日本だと、この4分の1で1人前ですよ。ま、おやつじゃなくて朝食だっていうことで。

 

 

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2日めの朝は昨日通されたお部屋の次の間に行ってみる。

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窓際の隅に席をとる。厨房でお料理する音と気配が伝わってきます。

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窓から見た景色。ごみ袋がリアルだな~なんて思ったりして。

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アンティークの時計も素敵ですねえ。

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楽しかったイギリス旅行の最後を飾る朝食です。

まさに正統派のイングリッシュ・ブレイクファスト!  カリカリの、スタンド台に立ったトースト・グレープフルーツジュース。卵料理・ハッシュドポテト・豆煮込み・マッシュルーム・トマト。

 

 

ホテルのまわりの街並み

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赤レンガの大きな建物がウオーレスコレクションです。ウオーレスコレクションのすぐ裏にあるのがデュランツ ホテル。

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角を曲がれば写真奥にはメリルボーンのハイセンスなお店が立ち並ぶ。

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 手前には重厚な入り口はあり、アーチをえがき、せり出す中世を思わせる大きな教会がありました。

 

 

感想

前記事のコッツウォルズのホテルはカントリーハウスで17世紀。デュランツ ホテルはタウンハウスで18世紀。様式もお部屋の持ち味・テイストもそれぞれ違ってくる。アジアの片隅の日本の西洋風しか知らず、こんなもんなのだと思い込まされてきたものとの質感・手触り、差。日本の西洋風、確かに、上手に真似ているのですが。これはこれで立派なんですが。

本家本元元祖本舗。に身を置き、身近で、肌で感じる貴重な体験をさせていただきました~。

日本で築300年の建物なんてそうそうないし、泊めていただくとなると絶望的。ヨーロッパならでは、イギリスならでは。はるばる海を渡って行った甲斐があった!

ちなみにお値段は

TAX・朝食付: クラシックルーム 2泊合計 ¥89,800。

繁忙期でこのお値段。オフシーズンなら、2万円台で宿泊できます。