コンプライアンス違反とは。
「悪いことをしてしまった。」ってことですね。「法令遵守違反」ってことですね。
善良な私のような職員にとってはとんだとばっちり&はなはだしく迷惑です。腹いせにフェイクを入れながら、増える業務を並べていきます。
組織側の問題(粉飾決算とか組織ぐるみの偽装や隠蔽、ブラックな職場体質が公になってしまうなど)のほかに
職員が警察沙汰になるような事件を起こすと(飲酒事故、業務上横領、窃盗とか覗きとか殺人とか放火とか)、たった一人、変な人がいたばかりに一般職員にもさまざまな影響が出る。
事件の報告・検証・結果伝達のための会議を開かなければならない
- 役員や重役を集めて会議を開いて説明する
- 懲罰委員会を開いて関係者への処分を決める
解雇・降格・減給・けん責など。 - 毎月コンプライアンスのための会議を開かなければならない
- 会議の結果をその都度役員や重役に報告しなければならない
- 一般職員には会議結果を定期的に送りつけてくる。
- 研修会も定期的に開催され、業務を投げ打ち参加を強制される。
続いて不祥事件がおこらないよう目配りしなければならない
組織内外、関連団体とかにに「不祥事件をおこしてすみません。似たような事例はありませんか」と声をかけ、状況を把握する。
業務上横領だったりすると、同様の事例全部に「こちらでは受け取った扱いになっていますが、足りなかったり、渡すべき書類がお手元に届いていなかったりしてませんか」とのお伺いを送る。お知らせを見てかかってきた電話に丁寧に丁寧に説明。戻ってきた回答を集計・分析する。
コンプライアンスの大切さを役職員の意識に植え付けなければならない
- 経営理念・方針、行為規範・憲章、行動計画・指針などにコンプライアンスの精神が盛り込まれる。つまりボリュームが増える。
- 朝礼で唱えさせられる文言も変わる。つまり朝礼時間が伸びる。
- 紙ベースの資料やリーフレットが机の上にさりげなく置いてあったり回覧で回ってきたり。
- 職員への全員一斉送信のメールが不意打ちで届いたりする。
- ホウ・レン・ソウの徹底の重要性をこれでもかこれでもかと徹底的かつ定期的に耳に分厚いタコができてもなお聞かされ続ける。
偉い人の組織内巡回が始まる(おもてなしの準備が必要)
コンプライアンスの重要性を隅々にまで骨の髄まで行き渡らせるためのパフォーマンスは必要。普段目にできないクラスの偉い人がすべての事業所をくまなく回り、下情に通じていただく。
出したお告げやお達しが確かに届いているかを確認する。
コンプライアンスの精神はこれほどまでに重要なのです。を感じさせる。
巡回してきた偉い人は巡回された職場の管理者と面談を行い、情報収集に努める。
研修会の開催
- 役員対象のコンプライアンス研修会
- 重役対象のコンプライアンス研修会
- 管理職対象のコンプライアンス研修会
- 中間管理職対象のコンプライアンス研修会
- 新任昇格者対象のコンプライアンス研修会
- 一般職員対象のコンプライアンス研修会
すべて前期と後期、年2回。
前々から受けさせられていました。
今年度の研修用DVDは恐怖映画のようでした。
前途洋々のバリバリのビジネスマンがたった1回、飲酒運転をしたことにより、
会社は解雇、購入したばかりのマイホームの支払いができなくなり、
美人の奥さんと可愛い子どもたちは地域で学校でいじめられる。
一緒に飲んでいた友達も懲戒解雇、
飲んでいた居酒屋は閉店に追い込まれるという。
サブリミナル効果を埋め込んでるんじゃないかと勘ぐりたくなるほど
ひんやりとした読後感ならぬ鑑賞後感です。
交通法規に特化した研修も受けさせられるのです。
ま、こちらは、ゴールド免許の人なんかは免許センターで講習、5年に1回なんだから、最新情報を知ることができるという点ではGOODかもしれない。
相談窓口を設ける
- 内部告発のため(もちろん、正義の告発であれば昇給昇格には絶対! 絶対! 不利にしないと連呼した上で)
- メンタルが疲れていてつい悪いことに手を染めてしまいたくなりそうな職員に向けて
相談窓口の存在を明らかにしておく。
雲の上の上司と面談させられるさせていただける
いつもは直属の上司に指示を仰ぎますが、重役クラスとお話できる。無理な仕事をあてがわれていないか、抱え込んでいる案件はないか、忙しすぎないか、家庭に複雑な事情があったりしないか、この際だからお話してください。
…恐れ多くて意見なんて出てこない。
人事ローテーションを行う
同じ人を同じ所属にいつまでも置かない。嫌がる人を引っ剥がしても配置転換させなければならない。
抜き打ちでボロは出ないか、悪いことをしていないか検査する。
長期の強制休暇取得制度を新設したりするのも手。
監査制度を見直す
- 会議を何回も何回も開いて改善策を練る。
- 新しい監査体制を立ち上げる
(チェックリストを新しく作ったり既存のチェックリストに項目を足したり)
(監査の回数を増やしたり)
(要マークの事業所を重点的にチェックしたりする計画を練る)
(抜き打ち検査を新しく始めたり)
(監査担当の職員のレベルアップを図ったりスキルアップの研修に出したり) - 監査結果の報告と分析を各所属にフィードバック。
「このテの間違いがありましたので、他山の石とし、皆さまの所属では同じパターンの間違いをされませんよう」とのプロパガンダを行う。
自分で己の間違いや過ちに気づかせる機会をふやす
- 自己分析検査チェックリストの見直し
(新しいチェックシートが登場・欄が増える・より厳しく細かい質問が増える・回数を増やす) - 上司はチェックリストにくまなく目を光らせ点検し、部下に至らない点があれば徹底的に指導し、職員の公私にわたる生活態度や家庭事情にも目を光らせ、とにかくコンプライアンス違反を未然に防止・発見し、芽を摘む。
自己分析検査チェックリストのチェック体制の研修を実施し、道を踏みはずさんとする職員を必ず見つけ、救い出す。仕事がイマイチの部下がいればきめ細やかな指導を行う。 - チェックリストチェックのポイントを取りまとめ、研修会などでチェック者のスキルアップを図る。
- 自己分析検査チェックリストを取りまとめ、本部のコンプライアンス担当課に送る。担当課は集約し、検証・検討を加え、自らの仕事の成果として役員や管理職に情報提供を行う。
このチェックシートもなかなかに侮れない。「あなたはまじめにやっていますか」「間違いを隠し立てするのはいけないことだと知っていますか」などの質問の合間にこっそりと「あなたは反社会的な人間ですか」などというたぐいの、見もしないで「はい」にバーッとマルを付けていくと引っかかってしまうワナが仕込まれている。事と次第によっては(何年も前に出た上の人にとっては大事なお触れを「知らない」に〇つけたりすると)呼び出されてしまう。
指導担当部署の新設
悪いトコロを上から目線で指摘するのが監査担当。ではなく、やさしく楽しく職員と肩を並べてわからないところや難しいトコロを教えてくれる。
年に何回か巡回してきて書類の不備やハンコ抜けなんかをチェックしてくれる。
現金には絶対に触らせない
もともと支払いは振込だけど。集金も極力振込で。お金には触らない。
それでも関係関連団体の会計などやらされてしまうことがある。
- 金庫のカギと通帳とハンコは別々に保管する
一人でお金を下ろせない体制を徹底する。監査や指導でも無論チェックされる。 - どうしてもお金に触らなくてはならない時はお金を触る権限を持った人と一緒に行く。
- 無論、日々の予定表、結果表、発行証・受取証などの書類は完璧に。
ハンコや月日に辻褄の合わないところがないように。
報告業務の厳格化
本日の予定表、一日活動した後の結果表は必ず提出する。
(1分1秒がんじがらめ)
上の人の確認業務の厳格化
以上の新しい手続き、新しく増えた書類は必ず中間管理職がチェックした上で本部に送る。
繰り返しになりますが、変な人が1人いる・いたばかりに、業務以外の仕事がこれだけ増えてしまう。
チェックリストを書かされたり、研修会に参加している時間がもったいない。不毛きわまりない。 怒りと恨みとやりきれなさの行き場所がない。
そして、やっぱり変な人って、組織の中には一定の割合で紛れ込んでしまう。1人変な人が不祥事を起こせばひと手間、しばらくおいてまた誰かが不祥事を起こせばまたひと手間。そしていくら予防策や対策を増やしても、いたちごっこです。
飲酒運転で懲戒免職なら、はじめからお酒そのものを禁止してしまえばいいのに♪
ったくもう♪ 私の職場の抜本的改革は、骨抜きもいいところだわ♪
とにかく、定年退職まで、もう来なくていいですよ、と言っていただけるその日まで、大過なく勤め上げたい組織に貢献させていただく所存です。